ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

一所懸命で書いたものには返事がある。

2008年12月13日 | Weblog
「月刊現代」2009.1月号より。

小池邦夫さんと聞けば、おそらく多くの方はすぐに絵手紙を思い浮かべることでしょう。小池さんは創始者でした。その小池さんと23年間もの間、やり取りをしていたのが緒形拳さんでした。

(ここではあまり関係ありませんが、個人的な好みでいえば、素晴らしい俳優だと思えるのは緒方さんと西田敏行さんですね。どちらの演技にもいつもうならされます。緒形さんは今年71歳で、あまりにも突然に亡くなられたので驚きました。)

たまたま小池さんの個展に立ち寄ったことが、絵手紙の交流のきっかけだったようです。毎年何度かやり取りをしているうちに23年も経ってしまったのでした。そして言葉を交わさなくても心は伝わったと小池さんは語っています。実際に会ったのはその後は一回きりで、それも会話は一切なかったといいます。

絵手紙は単なる形式的な挨拶というよりもむしろ作品の交換ともいえそうです。ですから、小池さんは「儀礼的や万年筆で書いたものには返事が来ない。緒形さんのことを考えて一所懸命でかいたものには返事がある。まさに試されているようでした・・・」と語っています。

緒形さんはまた書もされていて、それは趣味の枠を越えて書家の領域に達していたようです。密かに画家で書家の中川一政に師事していたのでした。そして個展も開いていました。やはりそんなところも、深い演技の裏付けになっていたのでしょうか。

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