ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

「なくならないものより、なくなって見つかったもののほうがもっと喜びを与えてくれる」

2009年09月20日 | Weblog
「メトロポリターナ」2009.9月号より。

“ひとりもいい。”(文・八坂裕子)というエッセイのなかで目にしたフレーズだった。「・・・なくなって見つかったもののほうがもっと喜びを与えてくれる」とあったが、これはアイルランド生まれの作家、アイリス・マードックが『鐘』という作品の中で書いていたワンセンテンスだった。

ここでの筆者の八坂さんは、あるときオペラを観て家に帰ったら、大好きな毛糸の帽子を忘れてしまったことに気づいたのだった。そして、翌朝、ホールに電話をしたところ幸い見つかったので、着払いの宅急便で送ってもらったという。

ところが、その二年後今度はパリから帰ったあとで、ホテルの椅子に置き忘れたことに気がついたらしい。しかし、今度はもう連絡はとらなかったという。それはその帽子が逃亡をしたのだと考えて諦めたのだった。このうようにモノを擬人化して考えるというのも面白い。

愛着のあるものを落としたり、忘れ物をしたりするとくやしいものだ。またそれが再び自分の手元に戻った時は喜びも大きい。いくら注意をしていても、ふとした時に忘れ物をしてしまうことはある。そんな時は金額の大小よりも思い込みの大きさだと実感するもの。

かつて、電車の中でお気に入りだった使いやすいタイピンを落としてしまった時は、しばらくもったいないことをしたと悔やまれたものだった・・・な。

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