素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

ジェットコースター天気

2010年12月14日 | 日記
 今朝のテレビで、気象予報士が近頃の気温の変化の激しさを「ジェットコースター天気」と呼んでいた。クリーンヒットネーミングだと思った。元来、気温には鈍感であった私でも感じるぐらいである。天気だけではなく、小泉政権が終わってからの内閣も「ジェットコースター支持率」と呼んでもいいぐらい浮沈が激しい。

 昨夜、風呂の空くのを待つ少しの間、テレビをつけてみた。適当にチャンネルを切り替えていると、教育テレビで《パル先生の名言Eレクチャー》というテロップが映り「なんだろう」と思いチャンネルをそのままにして見た。吉田松陰の名言が英語と日本語で紹介された。

  All people, whether clever or not, possess a strong point or two.
  By combining these, they can accomplish great things.
 
  

  世の中には賢い人も愚かな人もいるが、それぞれ1つ2つは才能を持っている。
  それらを統合し事に当たれば、必ず成し遂げられる。


 それを見た瞬間「そうなんだよな」と思わずつぶやいた。先日、奈良へ行く道中でも教育や学校のあり方などが話題になり、話がはずんだのだが、私は学校なり学年などをつくっていく時には、“みんな同じように”志向ではなく、教師個々の持っている個性(=才能、得意なこと、性格)を発揮させ、そこから生じる化学反応のようなエネルギーを生かしていくほうがいきいきとしたものになっていくのではと語った。40歳を過ぎてからは、その線で実践してきた。クラス担任やクラブ顧問として生徒達に接していく時も同様であった。

 ただ、このやり方は個々の教師や生徒を冷徹な目で観察、分析していくという役割りを持った人の存在が大前提になる。そうでないと松蔭さんの言うところの“統合し”ができないのである。真のリーダーと呼べる人は多くいない。統合する人間がいなければ“みんな同じようにしましょう”という号令のもとでまとまるしかないのかというあきらめに近い結論も出た。

 その時話したことと松蔭の言葉がリンクしたので興味を覚えたのであった。後で調べるとこの番組は教育テレビで毎週月曜日の午後11:10~11:30にある“ギフトE名言の世界”である。紺野美沙子さんが進行役になり講師のRoger Pulversさんが話をされていく。古今東西の名言が取り上げられ興味深く見ることができる。

 この日の放送の名言の中で、私は吉田松陰の言葉が一番好きだったが、パル先生は「子どもに自分が受けた教育を押しつけてはならない。その子は違う時代に生まれたのだから」というユダヤのことわざを、紺野さんは「教えることは 2度学ぶことである」というジョセフ・ジュベールのことばを選んでいた。

 ほんの7,8分であったが、とても面白かった。お得な気分で風呂に入った。

 
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