素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

「天の岩戸」に寄り道をする

2010年09月21日 | 日記
伊勢市から実家のある磯部町に抜けるのは伊勢道路が便利である。伊勢から向かう場合、志摩路トンネルを抜けると、磯部町まではグネグネと曲がった長い下り坂となる。逢坂峠といわれている。途中に「天の岩戸」の案内板がある。いつも素通りしていたが、少し時間にゆとりがあったので20数年ぶりに立ち寄ってみた。
 車が対向できるかどうかの細い道を2kmほど進むと石の鳥居が見えてくる ここから少し先に行くと駐車場がある。前に来た時にはすぐ近くまで車で行くことができ道端に止めたものだが、今は駐車場から300m余り歩かないといけない。
 杉木立の中の歩道はよく整備されていて驚いた。パワースポットとして注目されているらしい。ほどなく、滝と“天の岩戸”と呼ばれている水穴に着く。
   このあたりもよく整備されていることに驚いた。私が中学生の頃の天の岩戸は昼間でも肝試しの場所として通用する不気味さが漂っていた。白装束で滝にあたっている人がいたり、老婆の巫女さんが信者の人の体を呪文を唱えながらさすり、時々ペッ!と唾を吐く光景があった。うっそうとした中でのことだったので今だに脳裏に焼きついている。その話を弟にしたら、やはり同じように覚えていてトラウマのように残っていると言っていた。横溝正史の八墓村の世界そのものだった。

 今は、きれいに整備されさわやかな雰囲気がいっぱいになっている。湧き出ている水は日本名水百選にもなっている。以前にはなかったが、山の奥の方にある風穴への道が作られていた。初めてなので好奇心で足を延ばしてみた。
 雰囲気の良い道であった。300mほど登っていくと岩がごつごつした所に行き着いた。風穴から出てくる涼風が汗ばんだ体に気持ちが良かった。
  ハイキングコースとして整備しているみたいなので楽しみである。

 昔のことを思い出しながら寄り道をするのもいいものだ。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする