素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

よく降った雨のおかげで読書三昧

2010年05月24日 | 日記
 昨日の未明から降りだした雨、丸1日と半日、けっこう激しく降り続いた。今日の15時30分すぎにようやく雲の間に青空が見えてきた。犬を飼っている家ではヤレヤレという感じで、散歩する姿を多く見かける。

 おかげで、“井沢式「日本史入門」講座③”を一気に読むことができた。今の歴史学界、プロの歴史学者たちの歴史研究方法には、3つの大きな欠陥があると、冒頭に井沢氏は指摘している。

 ①実証主義の偏重

 ②病的なほどの権威主義

 ③宗教の無視ないし軽視

 これらのことを、奈良、平安時代を中心にした『皇室』を軸にメスを入れて解説してくれている。説明がていねいなので今までよくわからなかった部分がはっきりしたことはたくさんあったのだが、ただ、称徳(孝謙)天皇に関しての部分で吉備真備がまったく登場してこないことには少し疑問が残っている。古代史は資料が少ない分だけ解釈も多くあるので、後は自分のイメージをどうふくらませるかということだろう。その刺激には充分なった。もう一つは、平城京と平安京の間の長岡京のこともふれられていなかったので、自分の宿題かな。

 その勢いで読み始めたのが、本棚に眠っていた橋爪大三郎著「世界がわかる宗教社会学入門」(筑摩書房)である。東京工業大学での講義「宗教社会学」にもとづいてできた本である。学部の2年生向けに90分×10回の講義でおもな世界の宗教について説明し、宗教とはどういうものかをひと通りわかってもらうことを目指している。

 講義1:宗教社会学とはなにか    講義2:ユダヤ教とはなにか(契約と律法)  講義3:キリスト教とはなにか(福音と愛の思想)

 講義4:宗教改革とはなにか(ルターとカルヴァン)  講義5:イスラム教とはなにか(ウンマとイスラム法)  講義6:初期仏教とはなにか(サンガの思想)

 講義7:大乗仏教とはなにか(菩薩・般若・極楽浄土)  講義8:中国と日本の仏教(仏教の伝播と変容)

 講義9:儒教とはなにか(孔孟の思想・朱子学)   講義10:尊皇攘夷とはなにか(山崎闇斎学派と水戸学)

である。何回かチャレンジしていつも途中でギブアップしていたが、今回は知的な忍耐力も少しはついてきている気がするので、あせらずに読み進めてみたい。
コメント
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