二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

日本の伝統食を見直してみよう!

2008年07月12日 | 食の智恵
『食』は私たちの血となり肉となる大切な原料です。近年、食の欧米化、過食、食品の質自体の低下、化学合成物質や食品添加物などにより、私たちの腸内環境は悪化しています。アメリカ議会が疾病を減らすべく世界中の『食』を調査した膨大データをまとめた報告マクガバンレポートでは、世界で最も健康な食事は伝統的な日本食であると言っております。

ここで日本の伝統食を見直し、腸の中から健康になれば病気などに罹らない、健全な心と体を手にいれることができるのではないでしょうか

☆糠みそに潜む智恵

「糠みそ」などとばかにしてはならない。漬け物の漬け床になっている、あの糠みそのほんの一片、そう2グラム程度だから小匙一杯ほどの中に、何と日本の人口より5倍も多い数の微生物がひしめきあっているとしたら、きっと驚くだろう。そこには約7億匹もの乳酸菌や酵母、酪酸菌などが生活しあっているのである。杯に一杯も取れば、もうその中には地球の人口をはるかに超える数の微細な生き物たちが生息しているのである。

その糠みそ漬けは日本だけの漬け物である。一名「どぶ漬け」ともいい、大根、キュウリ、カブ、ナスなどの野菜を糠みそ(米糠を食塩と水で練り合わせたもの)に漬け込んだ、誠に日本的な漬け物である。そこには乳酸菌や酵母が猛烈な数で繁殖しているから、米糠の成分は発酵されて乳酸やアルコールなどの風味物となり、また、タンパク質や含硫アミノ酸なども分解されて、特有のにおいを発することになる。

この糠みその原料となる米麹には、極めて豊富な栄養源が含まれている。炭水化物やタンパク質は言うに及ばず、脂質、ミネラル、ビタミンなど驚くほど多く存在しているから、そのような栄養素の塊に、微生物が繁殖しないはずはない。乳案菌や酵母はそこで極めて満足に発酵し、「糠みそ」という、あの特有の漬け床ができるのである。

この漬け床は、日本の漬け物の特徴の一つで、外国では酢漬け(ピクルス)やワイン漬けのような液体漬けであるのに対し、我が国の漬け物は、糠みそ漬け、麹漬け、酒粕漬け、味噌漬け、もろみ漬け、べったら漬けなど固体の漬け床である。そして、必ずそこには微生物が関与した発酵漬け床がある。

 『食に智恵あり』 小泉武夫 著 より


湿度が高い日本ならではの発酵食品が伝統的に受け継がれてきております。発酵食品の中に含まれる乳酸菌などが腸内環境を良好な方向へ導いてくれます。そして野菜も一緒にとれるという、素晴らしい食品なのです。

これを食べていればヨーグルトもいらないのでは?なんて思ってしまいます。この日本人の腸内環境を整えてくれる発酵食品を廃らないように、未来に受け継いでいきたいものです。

二葉鍼灸療院 田中良和

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