ママはいつも自分を友達に笑顔たっぷりで自慢してくれた。
そんなことをしてくれるのはこの世の中で彼女一人である。
無条件に自分を愛してくれている。
カルカッタでは、自分が悩んでいれば、うまく行くように励ますアドバイスもくれた。
思い出すたびに胸が熱くなり、脳裏には色鮮やかに馬路かに手に取るように、そのことを感じられる。
その一つひとつが宝物であり、今も自分を勇気付ける糧と成り得ている。
自分はいつまでも経っても悔い改めることの出来ぬ、愛のない放蕩息子であり、彼女はいつもその息子を迎える父のようである。
メールには「変らずに素敵な笑顔で愛がいっぱいです。」とあった。
簡単に想像が付く笑顔である。
4度の入院はあったが元気そうと言うことで少し安心した。
来月には手術をする予定ではあるが、そんなに難しくない手術だそうだ。
だが、心配である。
想い祈ることしか出来ないが、想い祈ることが出来る喜びを感じる。
「放蕩息子のたとえ」
15:11 彼(イエス)は言った,「ある人に二人の息子がいた。 15:12 そのうちの年下のほうが父親に言った,『お父さん,財産のうちわたしの取り分を下さい』。父親は自分の資産を二人に分けてやった。 15:13 何日もしないうちに,年下の息子はすべてを取りまとめて遠い地方に旅立った。彼はそこで羽目を外した生活をして自分の財産を浪費した。 15:14 すべてを使い果たした時,その地方にひどいききんが起こって,彼は困窮し始めた。 15:15 彼はその地方の住民たちの一人のところに行って身を寄せたが,その人は彼を自分の畑に送って豚の世話をさせた。 15:16 彼は,豚たちの食べている豆のさやで腹を満たしたいと思ったが,彼に何かをくれる者はいなかった。 15:17 だが,我に返った時,彼は言った,『父のところでは,あれほど大勢の雇い人たちにあり余るほどのパンがあるのに,わたしは飢えて死にそうだ! 15:18 立ち上がって,父のところに行き,こう言おう,「お父さん,わたしは天に対しても,あなたの前でも罪を犯しました。 15:19 わたしはもはやあなたの息子と呼ばれるには値しません。あなたの雇い人の一人のようにしてください」』。
15:20 「彼は立って,自分の父親のところに帰って来た。だが,彼がまだ遠くにいる間に,彼の父親は彼を見て,哀れみに動かされ,走り寄って,その首を抱き,彼に口づけした。 15:21 息子は父親に言った,『お父さん,わたしは天に対しても,あなたの前でも罪を犯しました。わたしはもはやあなたの息子と呼ばれるには値しません』。
15:22 「だが,父親は召使いたちに言った,『最上の衣を持って来て,彼に着せなさい。手に指輪をはめ,足に履物をはかせなさい。 15:23 肥えた子牛を連れて来て,それをほふりなさい。そして,食べて,お祝いをしよう。 15:24 このわたしの息子が,死んでいたのに生き返ったからだ。失われていたのに,見つかったのだ』。彼らは祝い始めた。
15:25 「さて,年上の息子は畑にいた。家のそばに来ると,音楽や踊りの音が聞こえた。 15:26 召使いたちの一人を呼び寄せ,どうしたのかと尋ねた。 15:27 召使いは彼に言った,『あなたの弟さんが来られたのです。それで,あなたのお父様は,弟さんを無事に健康な姿で迎えたというので,肥えた子牛をほふられたのです』。 15:28 ところが,彼は腹を立て,中に入ろうとしなかった。そのため,彼の父親が出て来て,彼に懇願した。 15:29 だが,彼は父親に答えた,『ご覧なさい,わたしはこれほど長い年月あなたに仕えてきて,一度もあなたのおきてに背いたことはありません。それでも,わたしには,わたしの友人たちと一緒に祝うために,ヤギ一匹さえ下さったことがありません。 15:30 それなのに,あなたの財産を売春婦たちと一緒に食いつぶした,このあなたの息子がやって来ると,あなたは彼のために肥えた子牛をほふられました』。
15:31 「父親は彼に言った,『息子よ,お前はいつもわたしと一緒にいるし,わたしのものは全部お前のものだ。 15:32 だが,このことは祝って喜ぶのにふさわしい。このお前の弟が,死んでいたのに生き返ったからだ。失われていたのに,見つかったのだ』」。