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キリンさん!地上戦を激しく戦え!

2014-08-29 21:27:34 | SC相模原日記
今年も、サントリーさんがウチの会社の社員を対象に「サントリー・プレミア・モルツを楽しむ会」を開催してくれることになりました。弊社の本社の近くに会場を借りて開催されるこの会、参加するとプレミア・モルツが無料で飲める、言ってみれば大試飲会です。サントリーの一番おいしいプレミアム・ビールを、一番おいしい温度・状態で飲めるのですからマズいはずがありません。ここで美味しいビール体験をすると、「またプレミア・モルツ飲みたーい」となりますからサントリーさん商売上手です。
そのサントリーが2014年上半期の酒類総合売上高でキリンを抜いてトップに立ちました。キリンはワールドカップを中心にプロモーションを進めましたが前年上半期の売り上げを下回りサントリーに首位の座をあけ渡しました。

キリンとサントリーの企業分析をすると一番目につくのが、キリンの会社組織の複雑さです。キリングループのトップである三宅社長がいる親会社はキリンホールディングスという会社です。株式市場への上場や決算報告もこのキリンホールディングスが代表企業となっています。その子会社が日本国内の飲料を扱うキリン株式会社。そしてその中でビールを扱っているのが孫会社・キリンビール株式会社。そのビールの営業部門がひ孫会社キリンビールマーケティング株式会社です。大変官僚的な組織で、呑み屋で「キリンの三宅社長さーん!もっともっと美味しいビールお願いね!」とメッセージを送ると、そのメッセージは7~8階層のマネジメントを通して三宅社長さんに届きます。「俺たちの声、聞こえているのかなー」と心配になるほど遠い雲の上から三宅社長さんは市場を眺めています。

キリンホールディングスはバラバラだったグループ企業をまとめるため、東京都中野に新本社を作りグループ企業を一ヶ所に集めグループ会社同士の協業を円滑にしようと努めています。しかし、まだその効果は私たちの目の前には見えません。先日の緑茶ドリンクの「500ml 62円」キャンペーンもサントリーと伊藤園が激しく価格を競っていましたが、キリンの生茶は82円で大人しく売られていました。サッカー日本代表をキリンが応援してくれていることは日本中誰もが知っています。しかしビジネスはこうした自社ブランドを売り込む空中戦だけでは駄目で、お客様に自社商品をガンガン売り込む地上戦も両方やらないと売り上げにつながりません。日本代表をサポートしているキリンだけに、早くその点を目覚めて欲しいと思いました。
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