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過激と刺激の世界を作る週刊誌の技

2011-03-31 22:35:51 | SC相模原日記
皆さんお気づきの通り、最近電車の中の「中吊り広告」がなくなっています。いろいろな意見があるかと思いますが、私は電車の中がすっきりした感じがあり、できればこのまま「復活しないで欲しい」派です。特に週刊誌の「中吊り広告」は、これを子供・中学生・高校生・大学生が見ると思うと「いかがなものかなぁ~」と思ってしまいます。今日はこの週刊誌の世界を考えてみたいと思います。

先週、ある劇作家が「AERAの表紙は不要な恐怖を煽る」とクレームをつけました。この指摘は正しいと思いますが、そもそも「過激と刺激は週刊誌の命」のコンセプトの元で週刊誌は編集されていますから「今さら何を言っているのか」の感があります。人の目を引くために作られた暴力的な言葉の数々。またその過激と刺激あふれる記事を「真実である」と読む人の頭の中にねじ込むテクニック。思わず買わせる中吊り見出しのストーリーと構成。週刊誌の記事の作り方は、研究に値する程非常に良くできています。そのハイテクの一端をご紹介しましょう。
・日本人は、権威に弱く「東京大学教授のXX氏は、こう指摘する。」とか「アメリカ政府高官は次のようにコメントしている。」「官邸筋からは次のような声もでている」と書かれるとそれが「真実」と思ってしまいやすいのです。週刊誌の記事は、「過激と刺激の世界」を書き綴る時に、自分の都合がいい「権威の声」を挿入し読む人に真実度をアピールし続けます。上の画像にある今週の「週刊現代」に出てくる「権威」は以下の方々です。
----元国連核査察官が明かす「レベル6」その意味
----外国人記者が見た「この国のメンタリティ」
----堺屋太一「全治3年 日本の復興について」
・読者の頭の中に真実であることを「すり込む言葉」を記事やコピーに多様します。「真実」「現実」「実際に」「本当の」「実は」「大手新聞では報じない」「~の裏」などなどの言葉です。上の画像にある今週の「週刊現代」のコピーはその典型です。
----「東日本大震災」あなたが知らない「現実」
----福島原発隠された真実
----風評被害より怖いこの現実
----みずほ銀行システム障害「人為ミス」の真相
----「山口組」壊滅作戦の舞台
----キーワードは「自粛」右往左往する大手メディア
----福島原発「半径30km圏内」の現実を見よ
・記事の中に、「証拠」「証言」「データ」がでてきます。例えば「外務省の内部からは既にXXと言った証言もでており」「この金銭の授受に関するメモを検察はすでに入手しているといわれ」といった記事や、仮名で出てくる人物の証言、大学研究者のデータなどです。しかし仮名で出てくる証言者や、大学研究者のデータ、伝聞で語られる証言は、根拠不明なものが多々あります。また一次的な数値なのか恒常的な数字なのかも分からない「大学研究者」のデータが付される事もあります。しかし、本文中で「真実である」と、何度も何度も頭の中にすり込まれた読者には「真実の証言・証拠だ」と提示されると、不思議と全て「正しい」と思えてしまうのです。

週刊誌という雑誌を、少年ジャンプと同じように、読者が「作られた世界を楽しむ」のであれば、読み物として面白い雑誌と思います。しかし週刊誌が主張する「真実」を、読者は常に一定の理性で見極めながら楽しまなければなりません。週刊誌の世界では、日本の首相は20年以上「無能」でありその結果「支持率が急降下」し最後は「金とスキャンダル」にまみれ退陣します。「過激と刺激が命」である週刊誌の世界では、「名宰相」は不要です。清廉潔白な総理大臣では困るのです。

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