四間飛車に45歩急戦を調べます。
四間飛車が32銀で待つ形は、54歩なら山田定跡の端角、12香や64歩には鷺宮定跡で居飛車は攻略できそうだとわかりました。残る課題は43銀型で、左46銀はせいぜい互角にしかならないのでしたね。だからこの図で46銀ではなくて46歩を採用します。54歩ならば45歩と仕掛けます。
37桂よりも45歩を先にするのは、37桂に32銀と引かれたら攻めにくいからです。45同歩は33角成同桂24歩同歩同飛22歩31角・・・まあ居飛車良しなのはわかるでしょう。この歩が取れないのですが、自然な指し手としては、64歩37桂74歩
24歩同歩(24同角は同飛同歩31角で先手有利)44歩同銀45歩
53銀33角成同桂24飛
45桂同桂同桂同飛21飛成
竜を作った分だけ先手の駒得です。後手玉のほうが堅いですが、先手玉も金銀4枚なので大きな差ではありません。攻め駒は3対3、形勢判断としては互角なのですが、AIの評価値は+410、はっきり先手有利です。4筋から攻められても4,5筋の金銀3枚で対応できますし、33角から馬を作ると駒得が広がります。そういうところを評価しているのでしょう。後に86桂を打って端攻めがあるというのも大きいです。
後手としては45歩を同銀と取るほうが優ります。
ここは選択肢があって、45同桂同飛33角成同桂24飛
評価値は+220です。あるいは後手から角を交換する、45同桂に88角成同玉45飛
評価値は+155です、あるいは45同桂ではなくて33角成同桂88角
43飛と受けさせて45桂と取ろうという手ですが、AIによると後手は47歩を打てば互角のようで、59銀46銀
を候補にしていますが、評価値は-111、先手にとって嫌な局面です。46同銀同飛33角成39角24飛48歩成・・・
ならば33角成同桂45桂とすればよいのかと言えば、45同桂
手順前後は別の変化になってしまいます。46銀55歩
の局面で評価値は-83、後手ペースです。
結論としては、45歩を同銀と取る手が難しくて、先手としては45同銀には同桂しかない。後手から角を交換するかどうかがあるけれど、先手ペースで終盤になるということですね。先手としての好み、後手としての好みで対局者の評価は変わるでしょうが、定跡としては先手良しということにしておきます。