名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS1-5 四間飛車に45歩急戦(4)

2023-04-24 | 基本定跡の研究

今日は主要な変化である、24歩を同角と取る形を検討します。

30年以上前からあるのは、44歩同銀45歩33銀

この形が結構攻めにくくて、47銀73桂46銀左14歩38飛

84歩ならば(他に32飛や22銀もある)25桂

22銀に35歩同歩同銀という攻め筋を考えるのですが、この局面では44歩33桂成同桂

強気に応接されて、評価値は-160、後手ペースなのです。

居飛車の工夫としては、38飛ではなくて29飛と待って、84歩に66角

という手が指されました。ねらいは83銀に25桂22銀35歩同歩39飛

32飛に35銀と捨てて

35同角46銀は先手有利です。(33歩は68角成で難しい。)35同飛同飛同角32飛

62角22飛成の局面での評価値は+151、先手ペースの終盤です。

ということで振り飛車としては84歩を守らないほうが良くて、66角には65歩

84角に44歩同歩同銀45歩53銀

33の銀を繰り替えるというのがかなり味の良い手順です。57角64銀35歩

33角77桂34歩22角

こんな実戦例があったのだと思いますが、評価値は-378、後手有利です。先手が技をかけに行かなければ互角+60くらいの評価値で推移するのですが、攻めるのは難しいです。

居飛車としては45歩ではなくて43歩を打って

43同飛24飛同歩32角

これは駒得になります。42飛21角成で先手有利ならば良いのですが、41飛打が難物です。

41飛打ちで51飛の場合は44角同飛22馬で先手良しです。馬を助けるためには33桂しかありません。AIの指摘は33同銀同角成48飛成

48同銀21飛45桂84桂

これから終盤戦です。先手は2歩損で馬を作り損得はほとんどなし。後手玉のほうが堅くて攻め駒は4対3ということになるのでしょう、難しい形勢で評価値は+82です。

従来あるのは33桂に51飛のほう。

この図は1歩欲しいところですが、95歩同歩同香としたのが郷田先生の新手でした。

95同香43歩52飛寄44角

この局面で評価値は+402、先手有利です。先手玉が薄くなっていますが、駒得が大きいのですね。

後手が95歩を取れなくて、55歩94歩

とした局面で評価値は+86、AIによると最善は96歩同香92歩43歩52飛寄55歩

こんな感じで進みますが、評価値は+54ほど。

ならば端歩をもっと早く突き捨てればいいではないかと

24歩同角の時に95歩と突いてみます。95同歩の一手で、44歩同銀24飛同歩43歩同飛32角42飛21角成41飛打33桂

ここまでは変化の余地なし。51飛95香同香43歩は先手有利になるので、33同銀のほうを選んで、同角成48飛成同銀21飛45桂

評価値は0近辺で、端歩を突き捨てると低くなるようです。持ち歩がないから端攻めの味がなく、ちょっと評価が下がるのでしょう。

24歩を同角と取るのは、ごちゃごちゃした局面が好きな (この頃は「ねじり合い」というようですが定義がわかりません) 振り飛車党ならば選択肢に入るでしょう。24歩を同歩と取るほうは、攻めるのが好きな振り飛車党ならば。

まとめとして、45歩急戦は振り飛車が誘導する戦型であり、なかなか居飛車有利とまではいかないです。

 

 

 

コメント
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