名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS1-3 四間飛車に山田定跡(2)

2023-04-12 | 基本定跡の研究

次は斜め棒銀を見ていきます。導入として

振り飛車が32銀型では先手が46銀としないのはなぜでしょうか。定跡書はどう書いていたかの記憶がないのですが、すぐに45歩33角成同銀57銀引

となったら評価値は+226、先手良しです。なので後手はもう1手は待つわけですが、43銀とすれば左46銀急戦に戻ります。64歩と待って、35歩45歩

33角成同銀34歩46歩33歩成同桂34歩

と進行します。評価値は+55、互角です。先手としては不満なのでしょう。

斜め棒銀と呼ばれる攻め方は35歩から入ります。35同歩46銀36歩35銀45歩

この銀の進出を斜め棒銀、あくまで棒銀で早繰り銀ではないというのが不思議なのですが。途中36歩35銀を入れておくのが振り飛車にとって少し得です。(初心者のころには36歩の突き出しを忘れて45歩としてしまうことが多いものです。)

なお右46銀急戦の時は48に銀がいないので、この攻め方はできません。(対藤井システムで採用されることはあった。)

33角成同銀24歩同歩同銀

ここで後手に選択肢があり、24同銀ならば同飛33角21飛成22飛

22同竜同角77角同角成同桂28飛59銀29飛成

先に竜を作られて、玉の堅さが劣るので後手もちです。評価値は-75。思ったほど先手が悪くないようですが。

後手としては銀交換に応じないで34銀

66角64角26飛

19角成35歩43銀11角成41飛

評価値は-188、後手もちです。飛は先手のほうが使いやすいけれど、持ち歩や玉の堅さを重視しているのでしょう。

変化の中で、後手が64角を打てるのが大きいです。なので後手が54歩を突いた時には、昨日やった端角のほうを選択しなさい、ということになっています。

ということで、斜め棒銀は後手が64歩を突いた時にでてくる定跡です。ここから46銀54歩35歩45歩は

互角だけど先手が得ではない、というのは前にでた図と同じです。よってその前の図から35歩同歩46銀36歩35銀45歩

33角成同銀24歩同歩同銀

ここは34銀や44銀もあります。24同銀同飛33角21飛成22飛同竜同角

もしも後手の74歩が突いてあったら、66桂が先手で入るので居飛車良し、と言われていました。この図は評価値-104、55桂が最善なようですね。定跡書には載っていなかったと思います。それ以外の55角、77角、66銀などは後手もちか後手有利(評価値-300前後)です。

後手が銀交換に応じて、先に桂損しても、先手が思わしくないのですから、何か工夫が必要です。

 

コメント
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