街のチビッ子で大盛り上がりだった喧騒の「ハロウィンSasuke」を経て霜月11月になり「今年もあと2ヶ月…」と思っていたらアッという間に一週間が過ぎ、昨日は暦の上で冬の到来を告げる「立冬」を迎えました。
この秋以来、我が家のキッチンにはときおりコオロギが出没していましたが、日々増す寒さのせいか、ここ数日前から急に姿を見せなくなりました。
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我が家の会話の中では「立冬だから…!?」と、妙に納得…。
工房を訪れる方々からは「個展を終えて一段落ですね」とねぎらいの言葉をいただきます。
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しかしながら目下のところ、個展の際にいただいた注文品の製作の真っ最中。作業テーブルがすっきり片付くことがありません。これも「立冬の頃なればこそ…」。
ふと我が手元を見つめると、冬の寒さと乾燥、そして作陶によって指先がカピカピに乾いてしまい、皮膚がダメージを負い始めています。
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寒い時期のお決まりの症状とはいえ、「これだから、冬は憂鬱…」。そして今から「春がつくづく、待ち遠しい」とつぶやきながら、何度も何度もグラスを重ねてしまいます。これも「立冬だから…!?」。
昨夕、ご近所のお店仲間「ブンブン紅茶店」のマスター・小木曽さんが鎌倉紅茶の納品で立ち寄ってくれた際、身にまとっていた赤いダウンベストがとても綺麗に輝いて見えました。「赤が良く似合いますね!」と伝えると
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即座に「いやぁ、寒いですからね。チャチャっと着て来ちゃった」とのお答え。冬本番前の「チャチャっと着る」感覚も「立冬ならでは…!?」。
そして夕餉を進めるうちに、80歳をとうに過ぎた母が東京から遅いご帰還。背中には、駅前で買ってきたと思われる長葱が。自ら「鴨が葱しょって来るというけどね、ワタシも葱をね…」とニガ笑いしています。
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なんだか急に湯気漂う鴨南蛮がアタマの片隅にチラチラ浮かんでは消え、浮かんでは消え。これも「立冬だから…!?」。
ふと気がつくと、テーブルの上には飲み干したサッポロビールの空き缶がいくつも…。
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もれ伝え聞くところでは、かの北の大地では早くも20センチほどの積雪なのだとか。それに比べてまだまだ暖かい当地に暮らす身として少々感じる申し訳なさと「赤星」の美味しさもまた「立冬だから…⁉」。
閑話休題
立冬から一夜明け、昼間にワタシの心の友・Mr高岡カメラマンが、今から約3カ月前に撮ってくれた夏の日のワンシーンを携えてやって来ました。7月末にご近所のお店仲間とともに開催した「鎌倉 佐助のさんぽ市」でのワタシの浴衣姿です。
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高岡さんは「これ、けっこうイイ感じに撮れてます!」とかなりの自信作のようで、写真写りの悪さに確信があるワタシ自身としても「なるほど、この写真は実物の百倍以上良く撮れています!」と、ウキウキな気分になっていました。されど傍らの人たちは「やっぱりバカボン?」「遺影にすれば…」と、容赦ありません。
さしずめ立冬の頃合いの下、石油ストーブの赤々と燃える炎が、季節外れの浴衣姿で佇むヒョロ男のカラダをを半ば呆れながら温めているかのようでした。