Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

広島に行けなかったがお好み焼きはいただいた

2024-08-06 | Weblog
イスラエルと岸田のいる平和記念式典など認めたくないから抗議のために広島に行くべきだったとは思うが、せっかく中国地方にいるのに、家庭の事情のため、難しく、申し訳ない。

広島に行けなかったが、隣県岡山でお好み焼きはいただいた。
広島を支援していることにはならないのだろうが。

九十を過ぎた母を外食に連れ出し、お好み焼きということになった。
三十三年目の店だという。入るのは二回目。
一見したところ古びた店だし、トイレも外にあって汲み取り式だし、しかし中はとことん丁寧にきれいにしている店であった。
夏休みを長めに取るのは年に一度床のワックスを塗り替えるからで、今はお盆前で磨き直す寸前の一番くたびれた時期ということになるのだが。それでも床はピカピカである。
お盆明けに店に入ろうとしたお客が、鏡みたいに写っている床に驚いて、靴を脱いで入ろうとしたという話も、信じられる。

東京の広島風のお好み焼きの店は、ソースをうっすらしか塗らないところも多いが、この店は、四つに分けて切ってくれたその切れ目に、ソースが溢れるほどに、かけてくれる。

広島、岡山界隈では、お好み焼きの店は、一軒ごとにこだわりが違う。
そこに自由と表現力がある。

マヨネーズなど置いていない店には、私は賛成できるが、マヨラーにはかわいそうなので、置いていていいとは思うが、さりげなく置いておくだけにしてほしい。
青のりをかけないと決めている店は、本当に青のりを置いていなかったりする。
紅ショウガはお客が自分の好みでかけるのが本筋である。

半世紀以上前、母がつくるお好み焼きにはチクワが入っていた。そういえば、すき焼きにも入っていた。タンパク質を増量するのには、当地ではチクワはリーズナブルなのだった。

いろいろ考え、思い出しながら、このうえなく暑い日に、熱い鉄板に向かうのも、暑気払いでは。ある。


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鳥取といえば岩牡蠣

2024-08-06 | Weblog
鳥取といえば岩牡蠣、という条件反射は、二十年ちょっと前、鳥取での高校演劇全国大会の審査員をしたとき、同じく審査員だった別役実さん、松岡和子さんと、夜に関係者の方に案内されたお店で、岩牡蠣をいただいた記憶があるからだ。
みんな実はほぼ「初岩牡蠣」で、夏の時期にこの肉厚でミルキーな牡蠣を食べるという体験じたいに昂奮したし、じっさい、素晴らしく美味しかった。
で、「今夜は自由行動」となった私たち審査員は、またしても夜の街に出た瞬間、「やっぱり岩牡蠣だね」となり、岩牡蠣を求めた。
この件はいろいろとオチが付く面白い話もあるのだが、それはさておき、今回も、夜の旅館の食事に岩牡蠣がついた。小ぶりの酢仕立てで、まったく肉厚ではないのだが、これはこれで、美味しくいただいた。さわやかな岩牡蠣だった。

そして別役実さんの「やっぱり岩牡蠣だね」を思い出した。
当たり前だが、別役実さんは、「別役実文体」を見事に巧みに操る劇作家なのであった。

考えてみると私は、鳥取以外で岩牡蠣をいただいたことは、一度しかないはずである。
岩牡蠣は鳥取で、鳥取は岩牡蠣なのだ。
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