『私はいったい、何と闘っているのか』という映画(2021・日活)で安田顕が「俺はいつもこうだ!」と心の声で嘆く場面が何度かあり、それが面白かったもんで半年ぐらいSNSで「ぼくはいつもこうなんです」ネタを投稿しまくるという、いまにして思えばとても恥ずかしい行為に耽るにとどまらず、それらを集めてブログにまとめること3度に及びました。さすがに飽きてやめてから1年あまり……もしかしたら無意識のうちに、ときどき「ぼくはいつもこうなんです」とSNSに漏らしているのではと思いあたり、ちょっと拾い集めてみることに。
2022
台風14号マントヒヒじゃなくてマンドリルじゃなくてナンマドルがのそのそと近づいてるのに予約をキャンセルしないで山小屋までくる物好きな客はやっぱり少ないみたいで大部屋がとても空いております。本日のn本目で喉を湿らせつつ明日もし帰れなくなったらどうしようとワクワクしそうになりますが、どうやらそんなこともないようです。もちろん、そのほうがいいに決まってます。ぼくはいつもこうなんです。
9月18日
今年もまたイチョウが青いまま散るのを眺めて、まるで◯◯◯◯◯のようだと思いながら年の瀬を迎えます。ぼくはいつもこうなんです。
11月22日
それから今年の流行り歌をいくつか試しに歌ってみたけど第8波きてるから人前で余興として披露する機会ないだろうなぁ……でも、誰も見てないところで努力するのが習い性になってるもんで、やるときはトコトンやるんですよ。報われようと報われまいと、ぼくはいつもこうなんです。
11月24日
飯田橋ギンレイホールがとうとう閉館したようです。年会員だったこともあるので最終日までにもう一度すべり込もうと思ってたのに、すっかり忘れてました。ぼくはいつもこうなんです。先月だったか最後に行ったとき、閑散とした館内をなんとなく撮った写真があったので記念に上げておきます。
11月28日
この2〜3年で同じ職場の人たちが陽性に随分なったのに自分はなぜか無事だから業務のフォローばかり元気にその都度やっています。大したことではないとはいえ薄々そんなことじゃないかと見当をつけて、治験がなく危険そうで補償すらあやふやなワクチン1回も接種してないけど、蓄積されてきた経験とデータを検討すると正解だったかもしれません。ぼくはいつもこうなんです。打ちたい人が打つことは一向に構いません。むしろごっつあんです。遍くすべての多様な人々がいつまでも達者でありますようにと、あれから切に願い続けています。
12月5日
見たい映画がなくてシャンタル・アケルマン監督の二本立て『オルメイヤーの阿房宮』と『囚われの女』を鑑賞してきました。割合に退屈しましたが辛抱できました。こう見えて根気あるんです。ぼくはいつもこうなんです。
12月7日
スクリーン見てて「おや?」と違和感をいだくシーンは原作を改変した箇所だと思ってあまり深く詮索しないことにしています。ぼくはいつもこうなんです。
12月8日
ある程度、牛は牛だけ白飯のおかずにしてからカレーとまぜて食べるのが牛丼の店でカレーをいただくとき毎回やってるスタイルです。誰がどんな食べ方しても構いませんが、ぼくはいつもこうなんです。
12月26日
2023
この時期になると桜の蕾がふくらむのを日々つい確かめてしまいます。そうですぼくはいつもこうなんです。
1月29日
節電なのかコストカットなのか寒いのに今季エアコンがオフになっていて社内がめっきり冷え込んでるので長袖のダウンを着込んでデスクワークするのが当たり前の光景になりました。しかしながら、ダウンはどうしても羽毛が抜け出るのが気になる自分はもっぱらプリマロフトやエクセロフトといった偽ダウン(羽毛を使わなくて水濡れに強いアウトドア用の防寒具)ばかり愛用しています。ぼくはいつもこうなんです。
1月31日
ヘルシー気取りでつい生野菜をオーダーして食べきれなくなりがちですが挽回する方法のひとつはチーズを追加で頼んで生野菜と食べ合わせることです。安上がりな酒飲みがここにいますよ。ぼくはいつもこうなんです。
2月13日
侍ジャパンと聞くたびに思い出すのは、日本人のことを侍と表現するのは間違いで大体みんな百姓だった(侍も元は百姓だ)から、百姓ジャパンのほうが実態に近いっていうことです。ぼくはいつもこうなんです。
3月13日
こう見えて映画だらけの投稿にならないように逐一は上げていませんが、最近は古い日本映画を銀幕で鑑賞しに神保町へよく行きます。見事に中高年しかいない劇場は昔を懐かしむ人たちの和気のようなものに包まれて、封切り当時この世にまだ生を享けていなかった若輩者のおじさん(サカタだよ)にも居心地がいい。あの世がもし名画座のようなものならば早くお迎えが来てほしい。そんなふうに感じます。まだ往生しそうにありませんけど、ぼくはいつもこうなんです。
6月2日
雨が上がりそうなので出かけてきました。上がってから出かければいいものを。ぼくはいつもこうなんです。
6月3日
なんか面白いと思って写真を撮る。
6月11日
きょうは崎陽軒のシウマイ弁当でランチミーチングしました。ミーチングの間は意識しっかりしてたけど終わった途端にすごく眠いいい。ぼくはいつもこうなんです。
6月20日
早稲田松竹のレイトショーで『はだかのゆめ』みてきた。
7月23日
Kindleで読んだ『絶対に民主化しない中国の歴史』という本のなかに、中華からみたら夷狄だから女真人と悪字(男尊女卑だから)で記された人々が金を建国して中華を脅かし、清を建国して中華を支配する流れで悪字を使わず満洲人と称するにいたったのは、文殊菩薩(マンジュシュリー)の信仰によると書いてあった。女真も満洲も文殊も確かに音が似てる。しかし乾隆帝とかを顕彰する北京のラマ教寺院に祀られていたのは弥勒菩薩(マイトレーヤー)のギネス認定の巨大像だった。どういうことだろう? 儒教以外の権威が必要だったのはわかるとはいえ、ラマ教の信仰に新たな疑問が芽生えるのをどうすることもできない。布袋さんが弥勒だという話もよくわからない。なんなんだ一体! 本を読んで、書かれてもいない連想してしまうのは悪いくせ。ぼくはいつもこうなんです。
7月25日
ロバート秋山の大将軍コントかと見紛う大沢たかおの王騎将軍が気
8月1日
関連記事: いつもこうなんです3