運動不足が慢性的になりがちなので、再びジムに入会して3か月。
どうも会員さんが同類ばかりに思えてきました。
名門ジムじゃないので、みなさん大したことないのです。
ちょっとしか運動しないでお風呂に入ったり、マッサージチェアを使ったり。
まわりを見渡せば男女とも8割がた自分より年上です。
たぶん。
年下だったらゴメンなさい、老けて見えた。
ぜんぶコロナのせいだ。
自粛要請でお客さん減ったジムが、あの手この手で新たに捕獲した会員たち。
その中の1人である自分。
どうしても運動中マスクするのが嫌だから、マスク不要な唯一の場所であるプールに入り浸っています。
泳ぐというより水浴び。
ぷかぷか浮いたり。
のびのびストレッチしたり。
水の抵抗を利用した筋トレの真似事に勤しんだり。
深く身を沈めて4方向にウォーキング(前・後・左・右)したり。
そして気が向いたら、少し泳ぐ。
水泳選手のように静かに速く泳げる人は、自分も含めて皆無です。
びっくりするぐらいゆっくり。
うつ伏せに浮いたまま死んでるのかなと思ったら、たまに小さく手足が動いて、かろうじて前進してるお年寄りが大半。
ごく例外的にバシャバシャ勢いよく水飛沫をあげてオラオラ泳いでるバカもいますがスピードは出てない。
どちらかというと、死んだようにゆっくり泳ぐお年寄りのほうが、水浴びしてる自分などには好ましい。
とはいえプールはめったに混まないし、貸切状態のときなど水浴びしながら「このジム会員不足でつぶれたらどうしよう?」などと悪い想像が膨らむので、バシャバシャうるさいバカでもいないより時々いたほうがマシです。
あながちバカなわけではなくて、ただヘタくそなだけですからね。
自分も年齢のせいか心が広くなったものです。
なるべくバシャバシャ魔がいないタイミングを見計らって、少し泳ぐ。
無理すると飽きるので、もうちょっとイケるところでやめて、その代わりまた2日後か3日後に来館する。
これが長続きのコツ。
体力強化は求めません。シェイプアップのためでもない。
筋力も瞬発力も持久力もルックスも何にもいらない。
わずかばかりの柔軟性と血行のよさがあれば、そして多少なりとも気分よくなれば、それでジム通いは元が取れます。
自分にそう言い聞かせてプールから上がり、シャワーを浴びてヒゲを剃り、更衣室で服を着ていると全裸のおじいさんが体重計に乗りました。
体重計から下りた全裸のおじいさんが、こっちを向いて話しかけてきます。
「なんとか9月中に70キロを切った! 9月の頭は73キロ……コロナ太り(ウインク)」
知らんがなと思いつつ、おじいさんの出っ張ったお腹とその下の一物を一瞥して、月3キロ減なら急激すぎないと思ったので目を合わせて一言だけ。
「いいペースですね」
見ず知らずの高齢者を褒めておきました。10月はきっと1キロぐらいしか減らないけど、おじいさんのジム通いは続くかな? と思いながら、その事実は伏せて。
自分も年齢のせいか心が広くなったものです。
後半につづく(?)