サ カ タ の ブ ロ グ 

やぁ、みんな。サカタだよ。

あんなところに

2018年07月23日 | サカタだよ
いままで見落としていたけれど、箱根の山に送り火の大文字があると聞いて、どこに? と強羅あたりで
見上げたら、確かに大と山に刻まれてた。お盆に篝火が焚かれ、闇に大の字が浮ぶのだろう。全国的に
もう1週間以上、猛暑が続き、東京なども気温が連日35℃をこえる。平地は絶望的だから山の上にきて
みると、いくらか涼しい。そして湿度が低い。お盆に送り火を眺めるなら、京都より箱根のほうが爽やかで
いいかもしれない。覚えておこう。



7月22日から12月2日まで開催されているルドン展がみたくて、箱根・仙石原のポーラ美術館にきた。
印象派の画家たちとほぼ同じ年代にうまれながら、自然を描くより幻想的な世界や不気味な怪物などを
多く手がけて、どこか現代っぽいフランスの画家オディロン・ルドン(1840-1916)。暑いときは涼しく感じて
寒いときは暖かく感じそう。



岩明仁のマンガ『寄生獣』の原画も展示されていた。現代に与える影響の一例として……ルドンは過去の
人だけど、岩明仁は現代の人。なのに写真撮影OK、そこに感銘を受けてしまった。いいかたが合ってるか
どうかわからないけど、太っ腹! 『ヒストリエ』も読んでますよ。



奇妙な作品が多いルドンは、内なる世界にひきこもるイメージが強いけれども、必ずしもそうではないと
担当の学芸員さんがギャラリー・トークで強調していた。ルドンはルドンで当時の科学技術に刺激を受け、
ジャポニスムなど時代の潮流も取り入れているし、発注された仕事を適切に仕上げるプロフェッショナル
でもあったと。内にこもるだけでなく外にたいして、ひらかれていたと。



このような屏風も手がけている。色づかいが神秘的というか、象徴的というか。館長の木島俊介さんによる
と、印象派の画家は絵の具を混ぜないで使う。それに対して同時代のルドンは絵の具を混ぜて用い、特に
白を効果的に混ぜることに長けていたという。なるほど涼しいような、暖かいような感じになるわけだ。



他にも「平野薫 記憶と歴史」展、増田セバスチャンのインスタレーション「モネの小宇宙」、レオノール・
フジタの特別展示など盛りだくさん(写真は平野薫の新作)。 ガレやドーム兄弟のガラス工芸もじっくり
眺めていると、あっというまに帰る時間になってしまった。



帰りのバスの車窓から富士山がみえたので写真に撮った。肉眼だと大きいのに写真だと小さくなるのは
どういうわけなんだろう。夕陽に映えて美しかったけど、それも写真だと印象が違う。ここまでやってきて、
「散歩ブログ」のつもりで違うところに書いてることに気がついた。やりなおすの大変だから、このまんま。
ぜんぶ猛暑のせいだ。

関連記事:  足柄・箱根  ←散歩ブログ
コメント
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