京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

夏椿

2020-06-09 21:09:07 | 季節のことば
梅雨入りの近いことを知らせるように、今年も夏椿が咲き出した。

        
        初夏の爽やかさを惜しむかのようなすがすがしい葉と花。沙羅の木とも呼ばれ
        ているが、お釈迦様が入滅した時に降りそそいだという沙羅双樹と思い違いさ
        れたためとされている。

        
        朝咲いて、夕方には花ごとぽとりと落ちる一日花。京都妙心寺の塔頭、東林院
        では苔の上にほとほとと落ちてなお清らかな沙羅をめでる会が催されている。
        東林院は沙羅の咲く時期だけ公開される。お座敷の端にすわって音もなくハラリ
        と散る夏椿を静かに眺めていると心が洗われるような気がする。