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京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

三椏(みつまた)

2006-03-21 23:43:16 | 季節のことば
三椏が咲く季節になりました。
実家の庭の三椏は蕾のうちにおおかたヒヨドリに
食べられてしまいましたが、それでも、所々に
柔らかな濃い黄色の花を開かせています
毎年、花の咲くのを楽しみに待っているのにィ

 


「世の人の 貴(とうと)み願ふ 七種(ななくさ)の 宝も我は 何せむに …
 いざ寝よと 手を携(たずさ)はり 父母も うへはなさかり
 三枝(さきくさ)の 中にを寝むと…

万葉集の中の山上憶良(やまのうえおくら)の歌。
「銀(しろがね)も金(くがね=こがね)も玉も何せむに
 勝れる宝 子にしかめやも」(金銀宝石が何になろう。それより
ずっと素晴らしい宝は子供である)
という歌を詠んだのが憶良。子煩悩で有名な人です

その憶良が、最愛の一人息子、名前は古日(ふるひ)を、可愛い盛に、
病気で亡くしたのです。そのときの慟哭の歌が、先の長い歌。

三枝は三椏のこと。音から幸草とも書きます。
さきくさのように、お父さんとお母さんと僕と三人で寝ようよ
と甘えています。

この歌を何度目かに読んだ時、わが息子は丁度3歳位。
息子と古日がダブって、読むうちに目頭があつくなりました

この歌一首ゆえに、三椏の花が心に残る花となりました。
うつむいて咲く寂しげな花だけど、無邪気な子供のように可愛らしい花
春の訪れを知らせてくれる花です。

        

        ちなみに、枝が必ず3つに分かれているのでミツマタ。
        3つに分かれているのがわかりますか