ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

リリングのバッハ大全集を買ってきました

2004-10-30 | CDの試聴記
先週の日曜日(10月24日)に、予約しておいたリリングのバッハ大全集を買ってきました。
全部でCD171枚、重さは何と7kgだそうで、ずっしりとした手ごたえでした。
でも、大バッハの全曲が入っていることを考えると、「こんなにコンパクトで良いの?」が正解かもしれません。

バッハの作品は、昔から好きなこともあり、器楽・室内楽を中心に宗教曲も含めて、主だった作品はたいてい聴いてきたつもりですが、いつかは声楽曲(特にカンタータ)、オルガン曲を全曲聴きたいと思っていました。
そんな折、HMVの広告でリリングの新しい方の全集が激安価格(39,900円)で販売されることを知り、これは買うしかないと条件反射的に予約してしまったものです。
結果的に約1月早く手に入れることができたのですが、早速中を開けてみましたが、やっぱり全集だけあって、本当に内容が濃いです。
速読ならぬ速聴の私ですが、これはじっくり時間をかけて聴いていくつもりです。

まず聴いたのは、傑作マニフィカトの入った盤です。
●バッハ マニフィカトBWV243、モテット「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」BWV1083 他
 b.m.s リリング バッハ大全集

<演奏者>
ヘルムート・リリング(指揮)バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト
クリスティーネ・シェーファー、クリスティアーネ・エルツェ、トーマス・クヴァストホフ、ジェームス・タイラー、ブリギッテ・レンメルト他

マニフィカトは、リリングの旧盤もすみずみまで心の通った温かみのある名演でしたが、今回の新盤はきびきびしたテンポで、より透明感のある演奏になっています。聴き終ったあと、大感動するというわけではありませんが、とても幸せになる演奏だと思います。
じつは、このバッハのマニフィカトは私にとって想い出のある曲で、今から20数年前カール・リヒターのアルヒーフ盤のLPを、当時つき合っていた彼女からクリスマスプレゼントとしてもらいました。
それが縁でというわけでもありませんが、その彼女が現在の妻です。
この全集には、うれしいことにBWV243aの変ホ長調の第1稿も別途収録されています。
この243aはクリスマスのために作曲されたもので、クリスマス用として4曲ほど追加されており、より幸福感のある曲ですが、これは明日楽しみに聴きたいと思います。

さて、何気なくマニフィカトが終わったなあと思って数曲きいていると、良く知ってる曲にぶつかりました。何と夭折の天才作曲家ペルゴレージのスターバト・マーテルではないですか。
バッハ全集に間違って収録されたのかと、慌てて確認してみると、
モテット「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」BWV1083 と書かれていました。
バッハがペルゴレージのスターバト・マーテルを編曲していたのですね。初めて知りました。
歌詞は当然変わっているわけですが、和声も少し違うようです。一番原曲と異なっているのは最後のアーメン部分が長調になることでしょうか・・・。
とにかく、最初からこのような新しい体験(発見)をさせてもらえるなんて感激です。
これから秋の夜長、ひとつずつじっくりと聴きこんでいきたいと思います。
コメント (7)
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