今日は読響マチネーの日。
《R.ホーネック・モーツァルト協奏曲シリーズⅢ》と銘打たれたコンサートでしたが、モーツァルトのコンチェルトを前後半に1曲ずつ配し、それぞれラヴェルと組み合わせたちょっとお洒落なプログラム。
昨年から始まったライナー・ホーネックのモーツァルト協奏曲シリーズも、今回の2曲でいよいよ完結です。
過去2回が私の琴線に触れる素敵な演奏だったので、今回も大いに期待してホールへ向かいました。
何度も同じことをいうのは気が引けるけど、本当に素敵なウィーン風のモーツァルト。
どうしたら、あんなやわらかい音が出るのだろう。
聴き手を震えるような感動に導くというよりも、確実に幸せにしてくれるタイプのヴァイオリンです。
しかし、媚びることなく、自分の信じるスタイルで人に幸せを運ぶことは容易ではありません。
やはりウィーンフィルのコンサートマスターとしての経験が大きいのでしょうね。
そういえば、9月にウィーンフィルの来日公演でキュッヘルと並んでコンマス席に座っていた時のホーネックは、紛れもなくウィーンフィルの顔でした。
<日時>2008年10月12日(日) 14:00開演
<会場>東京芸術劇場
<曲目>
《R.ホーネック・モーツァルト協奏曲シリーズIII 》
■ラヴェル/古風なメヌエット
■モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第1番
(休憩)
■モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」
■ラヴェル/「ダフニスとクロエ」第2組曲
<演奏>
■ヴァイオリン:ライナー・ホーネック
■指 揮:下野竜也
■管弦楽:読売日本交響楽団
今日のモーツァルト2曲では、とくに後半の「トルコ風」が良かった。
「トルコ風」では、前半やや硬かったオーケストラの響きが明らかに変わりました。
・曲の違い?
・奏者たちの気持ちの問題?
・ホール内の空気がエージングによって円やかになった?
それらの合わせ技のような気もしますが、とにかく「トルコ風」では冒頭からオケがとても瑞々しい響きで、私を魅了してくれたのです。
少し長めにフェルマータをとったあと、ホーネックのソロが入ってきます。
柔らかくて、何とも味わい深い音。
ライナー・ホーネックのヴァイオリンは、フレーズを美しく表現するだけではなく、弾むようなリズム感も大きな特長です。
この日の「トルコ風」では、その美質が最高に活かされていました。
終楽章がロンド形式(ABA-C-ABA)で書かれていることが、これほどありがたいと思ったことはありません。
だって、こんなに素敵なロンド主題(上記Aの部分)を都合4回も聴けるのですから・・・。
素晴らしいモーツァルトを堪能させてくれました。
また、この日面白かったのは、ライナー・ホーネックが読響ソロ・コンサートマスターのデヴィッド・ノーランをかなり意識していたこと。
コンマスのほうをほとんど見ないソリストも結構いますから、とくに印象に残りました。
でも考えてみたら、ノーランはテンシュテットの信認も厚かったロンドンフィルの名コンサートマスターだったわけですから、92年からウィーンフィルのコンサートマスターを務めているホーネックにとっても既知の間柄。
この日の名演は、二人の偉大なコンサートマスターどうしの信頼感によるところ大だったかもしれません。
あまり書くスペースがなくなってしまいましたが、ラヴェルではダフニスが素晴らしかった。
色彩感にあふれていて、決めどころのたたみかけるような表現は迫力十分。
最初の古風なメヌエットが、やや重い演奏だったので心配していましたが、スカッとした気分でホールを後にすることができました。
《R.ホーネック・モーツァルト協奏曲シリーズⅢ》と銘打たれたコンサートでしたが、モーツァルトのコンチェルトを前後半に1曲ずつ配し、それぞれラヴェルと組み合わせたちょっとお洒落なプログラム。
昨年から始まったライナー・ホーネックのモーツァルト協奏曲シリーズも、今回の2曲でいよいよ完結です。
過去2回が私の琴線に触れる素敵な演奏だったので、今回も大いに期待してホールへ向かいました。
何度も同じことをいうのは気が引けるけど、本当に素敵なウィーン風のモーツァルト。
どうしたら、あんなやわらかい音が出るのだろう。
聴き手を震えるような感動に導くというよりも、確実に幸せにしてくれるタイプのヴァイオリンです。
しかし、媚びることなく、自分の信じるスタイルで人に幸せを運ぶことは容易ではありません。
やはりウィーンフィルのコンサートマスターとしての経験が大きいのでしょうね。
そういえば、9月にウィーンフィルの来日公演でキュッヘルと並んでコンマス席に座っていた時のホーネックは、紛れもなくウィーンフィルの顔でした。
<日時>2008年10月12日(日) 14:00開演
<会場>東京芸術劇場
<曲目>
《R.ホーネック・モーツァルト協奏曲シリーズIII 》
■ラヴェル/古風なメヌエット
■モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第1番
(休憩)
■モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」
■ラヴェル/「ダフニスとクロエ」第2組曲
<演奏>
■ヴァイオリン:ライナー・ホーネック
■指 揮:下野竜也
■管弦楽:読売日本交響楽団
今日のモーツァルト2曲では、とくに後半の「トルコ風」が良かった。
「トルコ風」では、前半やや硬かったオーケストラの響きが明らかに変わりました。
・曲の違い?
・奏者たちの気持ちの問題?
・ホール内の空気がエージングによって円やかになった?
それらの合わせ技のような気もしますが、とにかく「トルコ風」では冒頭からオケがとても瑞々しい響きで、私を魅了してくれたのです。
少し長めにフェルマータをとったあと、ホーネックのソロが入ってきます。
柔らかくて、何とも味わい深い音。
ライナー・ホーネックのヴァイオリンは、フレーズを美しく表現するだけではなく、弾むようなリズム感も大きな特長です。
この日の「トルコ風」では、その美質が最高に活かされていました。
終楽章がロンド形式(ABA-C-ABA)で書かれていることが、これほどありがたいと思ったことはありません。
だって、こんなに素敵なロンド主題(上記Aの部分)を都合4回も聴けるのですから・・・。
素晴らしいモーツァルトを堪能させてくれました。
また、この日面白かったのは、ライナー・ホーネックが読響ソロ・コンサートマスターのデヴィッド・ノーランをかなり意識していたこと。
コンマスのほうをほとんど見ないソリストも結構いますから、とくに印象に残りました。
でも考えてみたら、ノーランはテンシュテットの信認も厚かったロンドンフィルの名コンサートマスターだったわけですから、92年からウィーンフィルのコンサートマスターを務めているホーネックにとっても既知の間柄。
この日の名演は、二人の偉大なコンサートマスターどうしの信頼感によるところ大だったかもしれません。
あまり書くスペースがなくなってしまいましたが、ラヴェルではダフニスが素晴らしかった。
色彩感にあふれていて、決めどころのたたみかけるような表現は迫力十分。
最初の古風なメヌエットが、やや重い演奏だったので心配していましたが、スカッとした気分でホールを後にすることができました。