クーチミラン

根を、張るときと花の咲くとき

「映画史を代表する不朽の名作30選」

2016年05月29日 | 社会

 昨日、ネットを見ていると標題の記事を見つけました。私が拘り続けている映画「ベン・ハー」も当然その中に含まれているはず、と思い画面をスクロールさせていますと、期待通りでした。
 其処に私用されていたスチール写真はその映画を紹介するものとしては初めて採用されたものではないか、と思っています。これまでは常に、一般に訴える迫力を持つ戦車競走の場面でした。しかし、今回のサイトでは写真だけを見ても映画をご覧になっていない方には何の意味を持つかはお分かり戴けないと思います。実に、実に意味を持ったシーンなのです。一方は奴隷となっている身、他方は帝国の司令官です。その後者が、自分に差し出された水を自分が飲む前に前者に勧めるのです。周囲の部下がその様子を不審の目で見つめる画像も見て取れます。
 何故、その場面に至ったかの経緯説明は此処ではやめます。
 ウイリアム・ワイラー監督の緻密な演出は約4時間に及ぶ映画の全般に亘って施されています。副題はキリストの物語となっていますが、内容は人の生き様で、私達誰もが生きていく上で出会わなければならない色んな状況を主人公ベンハーを通して象徴的に表現させておられます。貫かれているのは一言で言えば人に対する愛ですが、喜び、悲哀、絶望的な苦悩、友人との関係、身分や人種の違いによる差別の否定、周囲への思いやりなどなど、此処では書き尽くせません。
 先のこのブログ何度も書きましたが、この映画は私が高校生のとき全校生が観賞したもので、その後は感受性の強い年代にあられる私の家の近くにおらる人達を我が家へ招いて、あるいは職場の同僚を招いて観て戴いていました。
 今後も、私が生きている限り若い人達に観て戴こうと楽しみにしています。
 参考までに、これまで広報に使われ続けていたスチール写真を下に添付します。