飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

国語科文学作品の授業 2

2023年09月26日 09時14分20秒 | 国語科
6 色調
・色から主題を読み取る
(例)白→純潔・平和
①作品の中に出てくる「色」そのものに注目する
②「イメージ語」を「視覚イメージ語」として見る
③作品の中に登場する人物の「心の色」を想像する

7 クライマックス・伏線
(1)クライマックス
◎クライマックスとは、中心人物の考えや行動がガラッと変わった場面のこと
◎ピナクルは(最高点)は行間にある
①登場人物の心がガラッと変わるところに目を付ける
②その前後で、その人がどのように変わったか、行動を対比させる。→アイロニー…その人に中に変化や矛盾が生じている
③そのように、その人を変えたものは何なのかを考える。

(2)伏線
◎後で起こる「クライマックス」に向けて、前もってそれとなく述べられている箇所やそのひきがねとなる出来事。
①場面
②人物
③事件

8 レトリック
◎主題や表現を強調するために用いられる
(1)体言止め…名詞で終わるもの
 (例)いつもはおとなしい暴れ出したら手のつけられない大きな牛
(2)オノマトペ(擬音語・擬態語・擬声語)
 (例)ハヤブサは、その道を遮って。パーンとひとけりけりました。
(3)リフレイン…同じ表現の繰り返し
 (例)海雀、海雀、銀の点々、海雀
(4)比喩…何かを他の何かにたとえること
 (例)僕らはそのかたにとまった虻みたいなものだ
(5)倒置法

9 対比・類比
(1)発問例
①対比されている言葉は何か(言葉を問う発問)
②対比されているものは何か(ものを問う発問)
③対比されている色は何か。(色を問う発問)
◎対比を検討することで、言葉のイメージの対立を読み取ることになり、主題につなげることができる
以下、発問の分類である。
①対比されている言葉は何か(言葉を問う発問)
・この詩で対比されている言葉はどれですか。
 対比とは、例えば「大きいに対して小さい」「先生に対して子供」というように反対の組み合わせになる言葉です。(春)
・この詩では、どの言葉とどの言葉が対比されているかを書きなさい。(春)
・対比されている言葉について発表し討論する。(春)
・対比されている言葉について検討する。(やまなし)
②対比されているものは何か(ものを問う発問)
・二つの対立するものはなんですか。(やまなし)
・両側に来るのは戦争と平和なのですか。それとも、生と死なのですか。(やまなし)
③対比されている色は何か。(色を問う発問)
・対比されている色について検討する。(やまなし)




10 主題
(1)主材・主想
 ・主材…主人公が最後までこだわり続けた物や事
 ・主想…主人公がこだわったものに込められた願いや思い
  □主想語→愛・友情・平和・葛藤・思いやり(道徳科の価値項目にあるような概念)
 ※このふたつから主題は成り立っている。
(2)主題の書かせ方
①定型を教える
・人生は…なものだ。
・人とは…するものだ。
・生きるということは…ということだ。
・友情とは…するものだ。
・愛するということは…ことだ。  

②一文で書かせる…主題を書く前の要約
 【A】が【B】によって【C】になる話。
 A…中心人物
 B…出来事
 C…変容
※子どもたちの読みのレベルが顕著に表れる
(例)低学年ならば…【がまくん】が【かえるくんの手紙】によって【幸せな気持ち】になる話。
   高学年なら…(抽象化して)人は、友達の優しさによって、友情を深め合う(友達の素晴らしさを知る)。

  
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