飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

学級目標

2017年04月09日 13時23分03秒 | 学級経営
先週末、そして、今週から新年度が始まった学校も多いと思う。
そして、新しい学級がスタートする。
自分がまず、学級として行うことは学級目標を立てることだ。
この目標は、1年間の学級の根本を貫くものでないといけない。

新学年になって、前の学級目標はなんだったのかを尋ねると答えられない子供も多い。
また、その意味がなんで、その目標に向かって自分たちがどんな努力をしてきたのか。
そこまで語れる子供はさらに少なくなる。

学級目標の決め方も大きく分けて、2つある。
一つは、子供から意見のきいて決めていく方法。
もう一つは、担任が基本方針とともに提示する方法である。
1年後の子供たちの姿を思い描けるのは担任だけという点は、私はいつも後者方法をとってきた。

どんな学級にしたいのか、どんな学級集団を育てたいのかが、その端的な一語に集約できるような言葉。
それは、ふだんから、本を読み、様々なニュースに敏感でなければなかなか思いつかない。

最近、知った言葉に「百万一心」という言葉がある。
これは、戦国武将の毛利元就の言葉である。
この百万一心を崩すと、一日一力一心となる。
つまり日を同じくして、力を同じくし、心を同じくして皆で力を合わせれば、何事もんしうるという思想が込められている。

この漢字四文字で、端的に担任の願いがこめられ、あるべき学級集団の姿が象徴されている。
意味のある言葉だと思う。

saitani


別れ

2017年04月08日 09時18分21秒 | 人生論
私は、
あたなのことが本当に好きだから。
もし、ある日突然、
あたなが私を
好きじゃなくなって、
離れていっても、
なにかすごく
責めたりしない。
正しく、
悲しむことができる。
私を頑丈にしてくれて、
本当にありがとう。

波打ち際の蛍 島本理生

淡々と語っている言葉の中に力強さを感じる。
人と付き合うことや別れることは、相手のことをどう思うか、また、自分がどう行動するかが決める。
正しく悲しむ この言葉は重い。

saitani

人付き合い

2017年04月08日 09時05分35秒 | 人生論
ささやかなサークルを続けている。
初めて、すてに25年以上になる。
この間、一時途切れた時期も数カ月あったが、これまで月1回、ないし月2回の定例会を行い、授業実践を検討してきた。

歩け、歩け、続けることの大切さ。

これは、伊能忠敬の言葉だ。

人間は、夢を持ち前へ歩きつづける限り、余生はいらない。
続けることにより、本物になっていく。
積み上げてきたものは小さなことだが、成し遂げたことは偉大だといっていいいと思う。

年を重ね、年齢を重ねるごとに考え方も変わる。
理由をつけ始めれば、どんなことだって理由になる。

今日は天気が悪いから。
こんなことだって理由になる。
人付き合いも、最近、ミニマリストになってきている。
では、どんな人と長くつきあっているか。
それは、仕事上の人付き合いで一番重視してきたことは、「偉い人」や「できる人」より、「志の高い人」と付き合うことだ。

サークルには、偉い人は誰一人いない。
しかし、参加してくる仲間は、間違いなく志の高い人だ。
志の高い人が本物となり、夢を実現する。

その本質を理解せず、努力してもベクトルが間違っている。
何をベースに生き、仕事をするのかが、根本にある。

saitani

後藤新平の言葉

2017年04月08日 08時32分51秒 | 人生論
よく聞け
金を残して死ぬものは下だ。
仕事を残し死ぬものは中だ。
人を残して死ぬものは上だ。
よく覚えておけ。

後藤新平が倒れた日に残した言葉

後藤は、東京市長の給料を全額東京市に寄付していたという、
関東大震災後、後藤は内務大臣兼帝都復興院総裁として震災復興計画を立案し、東京の復興に尽くした。
彼は、多くの仕事を残した。

人を育てることの大切さや重要性を痛感する日々である。

saitani

2017年04月08日 08時27分57秒 | 人生論
自転車にのっていたり、県外にでかけたときに空の写真をよくとる。
と言っても、スマホで撮る程度なので、そんなこだわりがあるわけではない。
しかし、何かを残したい衝動にかられ、記録を残す。
いくつになっても、大きな空に何かを投影する気持ちは変わらないのかもしれない。

不来方の
お城の草に 寝転びて
空に吸われし
十五の心

一握の砂 石川啄木

saitani

しぬまえにおじいさんのいったこと

2017年04月08日 06時40分49秒 | 人生論
『しぬまえにおじいさんのいったこと』谷川俊太郎

    わたしは かじりかけのりんごをのこして
    しんでゆく
    いいのこすことは なにもない
    よいことは つづくだろうし
    わるいことは なくならないだろうから
    わたしには くちずさむうたがあったから
    さびかかった かなずちもあったから
    いうことなしだ

    わたしの いちばんすきなひとに
    つたえておくれ
    わたしは むかしあなたをすきになって
    いまも すきだと
    あのよで つむことのできる
    いちばんきれいな はなを
    あなたに ささげると
                   「祝魂歌」より

何かを読んでいて、心にふれる瞬間がある。
それは、共感と言ってもいいかもしれない。
ふだん、言葉にできない感情が言葉になって現れ、こういうことを人に伝えたかったかと実感する瞬間である。
心おだやかに、言葉のひとつひとつを噛み締め、自分の人生とオーバーラップさせる。

人にはそれぞれ生き方があり、歴史がある。
瞬間、瞬間を精一杯いきた連続の結果である。

saitani

旅人の話

2017年04月02日 16時30分16秒 | 人生論
異動の時期である。
新しい環境というものは、誰でも不安を抱くものだ。
若い人は、新しい環境になじめず、落ち込んでしまう人もいる。
しかし、人間が成長していく過程においては、新しい世界というものは不可欠である。
新しい世界に飛び込むからこそ、これまでにはないことを学ぶことができる。
今まで同じなら、そこには感動も進歩もないのである。

4月2日、明日から新年度が始まる。
この時期になると思い出す話がある。
それが「旅人の話」である。

ある町がありました。
一人の旅人がその町にやってきました。
町の入口の門のところに一人の老人が座っていました。

旅人は聞きます。
「おじいさん、この町はどんな町?」
おじさんは聞きます。
「あなたがいままでいた町はどんな町でしたか?」
旅人は答えました。
「いやあ、前にいた町は嫌な人ばかりでろくな町じゃなかったよ」
「そうですか、この町もあなたが前にいた町と同じ町です」

また、別の日に旅人が来る。
「おじいさん、この町はいったいどんな町ですか?」
おじいさんは聞く。
「あなたがこの前にいた町はどんな町でしたか?」
「私がいままでいた町は、素晴らしい町で、人々は親切で、あんなによい町はありませんでした」
「そうですか、この町もあなたが前にいた町と同じ町です」
と答える。

二人の旅人が行こうとしている町は、同じ街である。
にもかかわらず、老人はまったく異なる答えを伝えている。

要するにどんな町にするかは、本人自身の心が決めるということである。
環境は、その人の心が決めるのだ。

これから新しい勤務先、学校での生活が始まる。
始まる前から良い、悪いはない。
これから、一人ひとりがどんな心持ちで新しい環境に向かい、どんな環境を自分でつくっていくかによって、良い、悪いは決まる。

自分もより1年であったと言える環境づくりをしていきたい。

saitani