飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

非事実伝達で指導する

2023年02月28日 07時00分04秒 | 学級経営
常に子どもたちのエネルギーを前向きにする必要がある。
マンネリ化は退化に結びつき、子どもたちの成長速度も鈍くなる。
同じ事を指導するのでも、変化を加える必要がある。

学級の中で子どもの様子をみているとルールや思いやりの気持ちを守って実行に移している子と行動に移していない子とに分かれる。
このような時に教師は自然にまかせていると出来ていない子に視線がいく。
そうすると当然、出来ないことを指導することになる。
しかし、視点を変えてできている子を褒めることにより、できない子を引き上げていく。
さらに言うと、できる子の姿を生かして、非事実伝達で指導する。
非事実伝達の指導言葉は次のようになる。

通常の指導

〇〇さんが、チャイムがなる前に席についていました。
時計をみて行動できて素晴らしいです。

非伝達の指導

今日の朝、〇〇さんを見て素晴らしいなと感じました。
何故だと思いますか。

教師がみた事実を言わずに、子ども自身に何がよかったのかを気付かせる。
この効果は、褒められた子とそれを見つけた子の両方を褒めることになる。
互いに子ども同士よいことを見つける習慣もついてくる。

「人生に〇〇〇〇はない」
この〇〇〇〇にはどんな言葉が入ると思いますか。

答えは「自動ドア」。

人生に自動ドアはないとはどんな意味だろう。
子どもたちに問う。
勇気を出して授業中に手を上げた体験は、その後の人生で一歩を踏み出す勇気につながる。
日々、教室に中には、この一歩を踏み出している子がたくさんいる。
この子たちをしっかりと見ていく必要がある。

saitani


言葉の力

2023年02月27日 14時46分35秒 | 人生論
人が離れる8ヶ条

時間にルーズになり
小さな約束をおろそかにして
挨拶が雑になる
話す時は目を合わせず
誰からも学ぼうとせず
人の話を流すように聞く
納得いかないとすぐ言い訳をして
ありがとうを言わなくなる
人が離れる前に自分で気づくこと

喜ばせるより
嫌がることをしない方が
関係は長続きする

心を守る八か条

深刻な顔をしていたら
口角を上げてみる
怒っても何にも変わらないから
他のことを考える
これ以上悩んでも仕方ないから
思い切って寝る
体が緊張しているなら
大好きな曲を大声で歌ってみる
部屋が汚くなっていたら
綺麗になるまで掃除をする
モヤモヤしているなら
外にでて走ってみる
余裕がない時こそ
今何をすべきか明確にする
少しの時間でもいいから
辛い場所から離れる
頑張りすぎなくていい
自分を守れるのは自分だけ

心が軽くなる8ヶ条

変わらない自分を
責めなくていい
終わりが見えなくても
焦らなくていい
上手くいかなくても
気にしなくていい
何もできなくても
恥じなくていい
周りから何を言われても
気にしなくていい
本当に傷ついているのに
無理しなくていい
やりたいことがなくても
探さなくていい
やりたいことがあるなら
我慢しなくていい

Saitani

しつこさと覚悟の大切さ

2023年02月26日 10時02分45秒 | 学級経営
年度末まで30日を切ったこの時期は、どのクラスの落ち着いて授業に取り組める。
それは、これまでの170日積み重ねがあるからだ。
この計画性と系統性をきちんと把握していない教師はここに来てもまだ基本的な指導をしてなくてはならない状態になる。

例えば、次のようなポイントだ。
極めて基本的なことだが。

1 清掃のきまりは守られているか。
2 給食のきまりは守られているか。
3 教室移動のきまりは守られているか。
4 口数が減ってきた子どもはいないか。
5 授業中の挙手は減ってきていないか。

これまでの日々の中で様々なきまりがあった。
そうしても必要なきまりなら、覚悟をもって守らせる必要があるし、どっちでもよいきまりなら、廃止すればいい。
一番いけないないのは、どっちでもよいきまりが学級内にそんざいしていること。
真面目な子は、そんなルールもきちんと守っている。
区切りの時期には意識して、このきまりをしつこく身につけさせる必要がある。

一般的に言って、子どもの変化についての定説がある。
個人差はあるが、女子は小学5年生で、男子は中学2年生で変化を迎える。
これは、いい方向でいえば、落ち着きが出て、わがままを言わなくなるという特長がある。
しかし、悪い方向で言えば、批判的になり、斜に構えるなどの素直さに欠ける面も出てくる。
どちらの面も、成長期においては必要な表れであり、変わったことではないのだが、周りの大人が適切に対応しないと、悪い面だけが協調されるようになる。

人間は迷ったり悩んだりするが、その多くの原因は覚悟の不足である。
覚悟に勝る決意なしと言われる。
決意では弱い。
万難を排して目標を達成させる覚悟が必要だ。
覚悟があれば、自分の考えを柔軟にかえて良い方向に導くことができる。
覚悟をもった教師のクラスは必ずよい方向に向かい、子どもたちが必ず成長する。

saitani


荒れのチェック

2023年02月25日 10時25分07秒 | 学級経営
学級の荒れは手抜きから始まる。
どんなところをチェックするのか。
次のような局面が考えられる。

1 朝の準備や帰りの準備が遅い。
2 不要なものを持ってきている。
3 あいさつや返事をしない。しても声が小さい。心がこもっていない。
4 授業中の私語。指示通りに課題をしない。
5 提出物がいい加減になる。忘れ物が多くなる。
6 授業の開始が守れない子が多い。
7 教室や廊下で暴れる。騒ぐ。
8 暴言が多い。
9 服装がだらしない。靴をちゃんとはかない。
10 当番(給食や掃除)の仕事をさぼる。
11 正当な理由無く残食が多い。

このような状況はルールが守られていない状態であり、子どもたちが手抜きをしている状態でもある。
対処法は、基本的なことである、ルールの再確認が始めとなる。
できないことは再度やらせる。
できない子だけをやらせる。
できている子までやらせると連帯責任となり、真面目な子の信用を失うことにもなる。

子どものチェックだけでなく、教師のチェックも必要だ。

1 1時間に最低1回は笑いがあったかどうか。
有田和正先生は、いつもおっしゃっていた。
授業中に一度も笑わせない教師は犯罪行為だと。
進度ばかり気にしたり、工夫のない余裕のない授業からは笑いは起こらない。

2 子どもが感謝で終わる叱り方をしているかどうか。
野口芳宏先生は、子どもが何か過ちを犯しても、その報告だけをして終わりにしていると。
謝るというのは、最低でも謝罪・報告・反省がなければならない。
「先生、ガラスを割ってしまいました。」
このレベルでよしとする教師が多い。

3 学級のよかったことを毎日10~20個書き出せるか。
菊池省三先生に、ほめ言葉のシャワーに通じる考え方である。
これを実行することにより、自己肯定感の強い、思いやりのあるクラスになる。
人間関係も正常化していく。

saitani




名言

2023年02月24日 15時36分21秒 | 人生論
いつも機嫌よく生きる10のコツ

1 毎日自分を褒める
2 6割できれば上出来
3 安いより欲しいから買う
4 使わないと思ったら捨てる
5 イライラしたら自分を客観視
6 休日は何もしない時間を作る
7 意識してゆっくりと丁寧に動く
8 モノよりも体験にお金をかける
9 挨拶する時は相手に体を向ける
10 正しいことを言う時ほど控えめに

楽になる土日の休み方

1 起床時間を保て       時間をキープする
2 太陽の恩恵を受けろ     朝日に5分当たれ
3 平日の仮面を脱げ      素の自分でいろ
4 小さなご褒美を       ちょっとしたことでいい
5 好きな人と過ごせ      これこそが人生の醍醐味
6 仕事レベル0.1UP ちょっと本を読んだり
7 平日の不安は排除      今は休日ですよ

挫折した時救われた言葉

1 人生に失敗がないと人生を失敗する
2 人生は幸福より不幸の方が良い教師
3 挫折を味わってからが本当の人生
4 言葉では諦めない生き物が人間
5 挫折しない者は挑戦しない者
6 良い人生は、良い準備から
7 逃げるなら、前に逃げろ
8 生き方に正解などない

私たち教員は…

1 教員という仕事を楽しむために存在する
2 失敗した数を誇れるほど、挑戦する教員であること。
3 規則について完全で、広い知識を持っていなければならない。
4 自分の誤りを認めなければならない。
5 すべての生徒を平等に扱わなければならない
6 保護者が説明を求めてくることは常に心がけるべきである。
7 常に適任であり、できるという外観を生徒に与えなけれない
8 改善をするためにここにいるため、学ぼうとしなければならない。
9 有能で有力であると自分自身を信じなければならない
10 立派な教員を目指さなけれならない。
11 クラスが良い人財の集まりあるようにすること。
12常に威厳を保つこと
13 出された別の見解を聞いて、塾考しなければならない
14 言葉の力を信じること、そしてそれを熟考し伝える事
15 プロしてのサービス精神を常にもつこと
16 生徒を小さい大人として接していかなければならない
17 生徒に多様な機会を提供していかなければならない。
18 必要な時は、厳しい決定をする勇気を持つこと。

Saitani




箴言

2023年02月23日 16時28分19秒 | 人生論
あなたの「これから」があなたの「これまで」を決める
        佐治晴夫「14歳のための時間術」
先の長い若者の失敗は挽回のチャンスが多く、失敗を恐れず挑戦しなければいけないが、晩年の失敗はこれまでの功績を損ない晩節を汚すことになる。

書物というものは、ただ撫でるだけでも良いのです。
それだけその本に縁ができるからです。
  森信三 修身教授録一日一話

美しい心は美しい言葉から生まれる。
美しい言葉は読書から生まれる。

波騒(なみざい)は世の常である。
波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い、雑魚は踊る。
けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を、水の深さを。
      宮本武蔵

Saitani


教師の閃き

2023年02月22日 00時00分00秒 | 教師論
授業をしていたり、教材研究をしていると、この発問がいいのではと閃く瞬間がある。
道徳の説話を考えているとあのエピーソードが効果的だ。
算数の教え方の手順を考えているときにこの順序にしたほうがわかりやすい。
こんな閃きをするときがある。
その要因はなんだろう。
ただ単に引き出しの数が多いからだろうか。
多くの情報をもっているからだろうか。
それもあるだろう。

こんなエピソードがある。
元国際線機長 横田友宏氏の言葉。

窮地を脱した経験を話す中の一つ。
真冬のフライトで、空港につく直前にコックピットの窓ガラスの内側一面に霜がはって、全く外が見えない状態になった。
原因は窓ガラスのヒーターすべてが故障していたのだ。
緊急時のマニュアルはあるので、それをすべて試してみたが、全く回復しない。
お湯でガラスをふくが、外は零下50度、お湯も瞬時に凍りつく。

そこで横田氏はある言葉を思い出す。
若い頃、緊急脱出訓練の際に耳にした教官の一言だった。
「水消火器の中の水は、不凍液だから飲めませんよ」
そこでピンとくるのである。
これなら氷がとけのではないかと。
CAの指示してもってこさせる余裕はない。
自らコックピットを飛び出し、おしぼりに消化液を出して窓ガラスをふいた。
幸い、氷はすべて溶けた。

でな、なぜ閃いたのか。
横田氏は言う。

振り返ると、常日頃「どうしたら安全に飛べるだろう、自己を起こさず済むだろう」と必死で考え続けていました。
だから何気なく聞いていたことが個々の片隅に引っかかっていたんでしょう。
私は、パイロットに一番大事な資質は、「努力をし続ける脂質」だと言っています。
常日頃から努力を積み重ねていると、想定外の事態にあった時にすっと助け舟が入るという実感があります。

常日頃から、どうしたら良い授業ができるだろう。
どうやったら、子どもたちが成長できるだろう。
いつも考えている。
そうすることにより、何かが閃く。
学校を離れたら授業のことは考えない。
気分転換するときには敎育から離れる。
このことは間違ってはいない。
しかし、このような状態ではおそらく、輝く閃きは絶対に降りてはこない。

saitani

素朴愚拙

2023年02月21日 17時21分13秒 | 人生論
この4つの漢字はどれも優秀さや、素晴らしさを表しているとは言えない。
どれも劣等感、平凡さを表した漢字だ。
しかし、人間の魅力を表しているとも考えられる。

素は、何も身につけてイないさまを表す。
人間は、様々なことを身に着けすぎている。
カーライルは次にように言っている。

枝葉をつけた気は見栄えはいいが、滋養は枝や葉がすってしまい幹や根が弱ってしまう。
逆に、枯れ木は見栄えは悪いが、力強さをもっている。

これが素の魅力だと言う。

朴とは泥臭さをことを言う。
泥臭さがなければ本当に指導者にはなれないという。
今の指導者は朴訥さを失っている。

愚の魅力とは、馬鹿になれるということ。
「大賢は大愚を見せるにあり」という言葉がある。
大きな賢さとは、大きな馬鹿をみせることにある。
こういう人物は、どこか愛嬌があり、人に愛される。
欠点によって人は愛される。
こういった指導者にはまわりの人間がついていき、この人のためならと組織のために働く。

吉田松陰も同士に向かって「狂いたまえ」と呼びかけている。
こうも言っている。
「狂は常に進取に鋭く、愚は常に避趨(ひすう)に疎し。才は機変の士多く、良は郷原の徒多し。」

拙は、下手くそのこと。
下手くそで不器用な人間はどこか魅力的だ。
今な、上手にいきようとしたり、要領のいい人間が多すぎる。

saitani

気に入らぬ 風もあろうに 柳かな

2023年02月20日 17時38分20秒 | 人生論
「気に入らぬ 風もあろうに 柳かな」江戸時代の臨済宗の僧侶 仙厓和尚

世の中には、理不尽なことが多くある。
批判や、揶揄、嘲笑という風。
時には大風が吹くこともある。
きにくわないことも多いが、柳に風と受け流す。
受け流すことが最善の策のときもある。

saitani

体育見学者の扱い

2023年02月19日 17時22分08秒 | 体育科
体育の時間、体調不良のため見学する子がいる。
安全上の問題もあるので、最近は教室に一人残してプリント類をさせることもできない。
当然そうなると、運動場なり体育館に一緒に行って、見ている状態になる。
そのときその子は何をしているのだろう。
ただ、ぼんやりと他の子供達の活動を眺めているだけ。
もしくは見学者がいればおしゃべりしている時間になる。
それでいいのだろうか。

そこでこんな方法をとる。
「体育見学カード」を作成して、見学者そこに記入しながら活動から学ぶ。
スポーツの世界にも、スカウティングという方法がある。
相手チームの強みと弱みを試合を観察することにより分析する。
スポーツの技量はそんなに高くなくても、このスカウティング能力に長けている選手がチームにはいたりする。
プロの世界では、この役割の人物が専属でいて、この分析が勝利に大きく影響することは常識だ。

子供の見学なので、そんな高レベルのことは期待しなくてもいいと思うが、ただ漠然と眺めているような状態は避けたい。

こんな形式でカードを作成する。

見る→考える→書く
体育見学カード 低学年
日付  月 日( ) ○時間目
1 友達の動きのよいところは
・よかったところ          ○さん……
・まねしたいところ         ○さん……
・頑張っているところ        ○さん……

○どこがどのようによかったのかをくわしく書くようにしましょう

2 次に
・がんばりたいこと
・やってみたいこと
    など

見る→考える→書く
体育見学カード 高学年
日付   月  日( )  ○時間目
1 見つけたよい動き
・取り入れたい     ○さん、……
・参考にしたい     ○さん、……
・まねしたい      ○さん、……
・うまくいくわけ    ○さん、……

○どこがどのようによかったのかを具体的に書くようにしましょう。

2 次の学習へ
・意識したいこと
・設定したい目標
  など

授業の最後1,2分で全員の前で発表させると見学者と活動した子のコミュニケーションがとれて、両者の学習に対する意識も高まる。

saitani