飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

ユニバーサルデザイン 視覚化

2016年08月29日 22時23分31秒 | 授業論
全ての学級に6.5%の配慮を要する子供がいる。
すべてが発達障害というわけではないが、授業を成立させるためにはこれまでにはない配慮というものが必要となる。

発達障害をもった子供に対する配慮として、代表的なものは視覚化である。
ワーキングメモリーが不十分であったり、抽象的な結びつきが不得手だったりする子には、作業の手順であったり、動画や写真などを提示することが有効である。
ただ、写真を拡大するだけではなく、そのほかの工夫の必要になる。

その授業テクニックには5つある。
視覚化、見える化の効果的な提示である。

1 授業の流れにそって、順に出現させる。
2 視覚的情報を厳選し、焦点化する。
3 提示刺激との間に妨害刺激がはいらないよう、なるべく近距離で提示する。
4 その刺激が子供にとって、効果的であるかを吟味する。

提示物を、隠したり、強調することも引き付けるには効果的である。

さらに、視覚化のバリエーションとして

1 アップにする
2 ルーズにする
3 ブラインドをかける
4 ダウトをいれる

などもある。

こういったセオリーを知ったうえで、見るかの工夫をすることも重要である。

saitani

夏休み明け1周間の法則

2016年08月27日 09時15分30秒 | 学級経営
長いと思っていた夏休みも終わり、来週からは1学期後半のスタートである。
ここ数年は、夏休みと言っても勤務自体は通常と変わらない印象である。
ただ、時間的には余裕があるので様々ことにチャレンジしたり、普段読めない本をじっくり読んだりするいい機会ではある。

夏休み明けのスタート、この時期をどのように過ごすかはこれからの学級経営を大きく左右する重要事項である。
4月スタートの黄金の三日間、そして1周間。
さらには1ヶ月、これで1年間の学級が決定づけられると言ってもいい。

ただ、唯一修正のチャンスがあるとすれば、この夏休みあけの1周間である。
この1周間でこれまでの不十分だった課題を軌道修正し、一気に2学期を飛躍の時期とする。
この時期で修正ができなければ秋、10月、11月の学級崩壊という現実が待っている。

では、どの点をチェックし、修正をかければいいのか。
最近、読んだ本に次のようなことが書かれていた。

縦糸張り

①指示と確認がきちんとできているか。
②朝の会、帰りの会は短時間にすばやくおこなっているか。
③給食は、時間通りにすばやくできているか。
④掃除は、時間内にすばやく終わっているか。
⑤特別教室への移動や朝会時の整列は静かにできているか。

横糸張り
⑥子供たちとよく遊んでいるか。
⑦子供は親しげにいろいろなことを話しかけてくるか。
⑧子供たちの良い点を毎日伝えたり、ほめたりしているか。
⑨教室で笑いが起こることがよくあるか。
⑩教師の話に、ほとんどの子供が明るい表情で耳を傾けているか。

縦糸張りとは、学級内の規律、ルールに関することが徹底されているか。
望ましいシステムが構築されているかという観点である。
横糸張りとは、子供たちとの人間関係、信頼関係ができているかどうかの点検である。
この縦糸と横糸がバランスよく、行えていることにより安定した学級経営ができ、子供たちの向上的な変容が見られる授業ができる。

子供たちも、夏休みを経て、新たな気持ちで登校してくる。
このときを逃すこと無く、今までのやりかたを次のように変える宣言して、すばやく再構築を図っていく。
だらだらとやっていは意味がない。
一気にたたみかけるように行う。

saitani