飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

生活科の中の重要な能力

2024年05月15日 06時15分21秒 | 生活科
生活科における能力でいちばん大切なものは何かと問われたときになんと答えるだろう。
生活科に限らないが、学習を進めていくときに様々な能力が必要とされる。

・観察力…植物の観察、社会的事象の観察をするときに必要となる
・思考力…いろいろなものを見たり聞いたり調べたりして考える力
・判断力…いろいろなものを総合的に判断する力
・想像力…いろいろなものを読んだり聞いたりしてイメージする力
・直感力…あるものを見てパッと感じる力

これらのものは総合的に必要となる。
しかし、この上位概念としてもうひとつ存在する能力がある。
それは表現力だ。
自分の思っていること考えていることを皆の前で表現する。
その方法は様々なあるが、生活科においては上記の様々な力の総合的な力として表現力を捉える必要がある。

何かを発表するときには、「よく見ているか」「よく考えているか」「自分なりの考えで判断できているか」というようなことが総体的に包括されてくる。
表現力を重視するということは他の力も大事にするということにもつながる。

saitnai
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生活科における気付くということ

2024年05月14日 06時32分03秒 | 生活科
気付くという言葉は、主体的に、自分から働きかけて分かっていくこと。
気付くということは自分から進んでいろいろなことがわかるということを意味している。
しかし、教科のよってこの気付くという言葉も微妙に異なる印象がある。

社会科における気付くは、身の周りの社会的事象に気付くことを意味している。
例えば、お店やさんはどんな努力や工夫をして品物を売っているのか。
その答えは、きれいにわかりやすく並べてあるとか、値段がわかりやすいように表示されているとか。

理科では、ある客観的事象や現象に対して、子どもたちが気づいていくことを示している。
ザリガニはどんな動き方をしているのか、植物はどんな成長の仕方をするのか。

では生活科の気付くとはどんなことを意味しているのか。
社会科のように店の工夫や努力に気がつくことが主たる目的ではなく、自分が実際にお店に出向いて、どんなことがわかればいいのか、自分がお店屋さんに言ってどんなことができればいいのかということに気付くことが生活科における気付くとなる。
したがって体験重視と言われるように実際に行って学ぶことが必須となる。
さらに言うと、自分との関わりの中で物事が考えられるかどうかという視点も重要だ。
そのお店に行って、自分が買いたいものがあるか、ないときにはどうすればいいのか。
買いたい者がふたつあったときに、その値段が違う、それはどうしてなのかというように自分事として捉えられるかどうかがポイントだ。

気付くということのレベルが問題ではなく、順序性の問題が関わっている。
気付くということがまずあるのではなく、自分がいろいろなことをやっていく中で、例えば、お店屋さんに行く、動物を飼う、植物を育てる、という体験を通して気付くことを生活科では重要視しているということ。

saitani

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生活科の原点

2024年05月13日 08時12分06秒 | 生活科
生活科という教科は、平成元年の学習指導要領の改定で、設定された。
あれから35年近くが経とうとしている。
戦後教育において小学校にあっては教科の改廃は初めてことだった。
なぜ、新しい教科、生活科が必要だったのか。
そのポイントは4つあった。

その1は、生活科は21世紀への学校づくりに体験の重視という問題提起をしたということ。
教科書を中心とした学びではなく、具体的な活動や体験を重視した体全体で学ぶことを求めている。

その2は、子を育てるという観点である。
一人ひとりへの細かい配慮と個性重視の教育。
その核心は、子供の内なるものを表出できる学習活動において、子供の長所を認め、やる気と自信をもたせること。

その3は、学校と家庭、学校と地域の関係を見直すということ。
生活科は学習圏は、学校に限らず、地域へと広がっていく。
そして、家庭を巻き込んだ活動も視野にいれていく必要がある。

その4は、新しい授業のあり方を求めているということ。
子供が動き、考え、自ら身につける授業。
知識をただ単に身につけるだけでなく、知恵を身につける授業を行う。

saitani


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