飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

サン=テグジュペリの言葉

2008年02月16日 18時27分41秒 | 教育論
世界中で聖書の次に読まれている本は、「星の王子様」だそうだ。
作者は、サン=テグジュペリ。
本の中の言葉は有名である。
「簡単なことさ。
 心じゃなければ、ものはよく見えないのさ。」
「ほんとうにたいせつなものは目には見えない。」
この言葉は誰でもどこかで聞いたことがあるはずだ。

サン=テグジュペリの言葉を集めた本がある。
いや写真集と言ってもいいかもしれない。
「夢みる言葉」

この中にこんな言葉がある。

「たくさんの共通の思い出、ともに過ごした、ながくて苦しい時期、さんざんおきた喧嘩、和解、その感動にまさる宝物はない」
もうすぐ3月、卒業の季節。
高校の卒業式は2週間後、小中学校は1ヶ月後である。
仲間と過ごした日々こそが宝物だと言える、そんな学級は豊かな実践を積み上げてきたと言える。

saitani

OLDIES

2008年02月15日 22時31分40秒 | 趣味
25年ぶりに学生時代よく訪れた街を歩いた。
友人の家に続く道はあのままだろうか。
あの店はまだ営業しているのだろうか。
電車が駅に近づくにつれて気持ちが高ぶってくるのがわかった。

最近、ふとあの街はどうなっているのだろう考えることが多くなった。
なかなか訪れる機会がなかった。
降り立った駅は、大きな街に姿をかえていた。
何もなかった駅には駅ビルがたっていた。
かすかな記憶を便りに世話になった友人の下宿へと向かう。
何百回と歩いた道なのにほとんと記憶にある家がない。
きっと建物の古さからして、あの頃にもあったに違いない家も覚えていない。

夏の暑い日の夕方、あの頃は部屋にエアコンもなかったのですぐ近くの公園で参考書片手に友人とよく受験勉強をしたものだ。
その公園のシンボルだった「たこ」のオブジェはなくなり、遊具もなくなっていたが、面影だけは残っていた。

終了間際によくいってオヤジさんに笑われた銭湯は最近までは営業していた気配はあるもののマンションに建て変わろうとしていた。
銭湯の煙突だけは空に向かって伸び、あの頃と同じだった。
友人の下宿も取り壊され、きれいなアパートになっていた。

自分の青春時代を過ごした街は、大きく姿を変えていたが、目を閉じて耳を澄ますと25年前と同じ風が吹いているような気がした。

saitani

文章題ができるようになるには国語力が必要か

2008年02月14日 22時55分35秒 | 国語科
好き嫌いの割合の差が激しい教科はなんと言っても算数だろう。
この算数がネックとなって勉強嫌いになる子も多い。
この算数の中でも、計算問題は得意でも、文章題は苦手という子が多いのも現実だ。
これは文章題は、答えを出すまでにいくつかのステップがあり、その道筋をきちんと理解していないと混乱する。

単に計算をすればよいわけではなく、まず問題文をよく読んで条件を整理し、数量の関係を把握した上で、どの演算を使って解けばよいのかを自分で判断しなければならない。
この過程がスムーズにできないと、文章題に苦手意識を持つことになってしまう。
ポイントは、ずばり場面をイメージできるかどうかということだ。
このイメージをもつにはまず、絵や図をかきながら考えると、頭の中が整理されて理解の助けになる。
また、与えられた問題を解くだけでなく、時には自分で問題を作ってみるようにすると、視点が変わり、数量の関係を把握しやすくなる。

文章題を得意にするには、算数の問題独特の言い回しに慣れることも大切である。たとえば4年生では、問題文には「ぜんぶで」「あわせて」「のこりは」「はじめに」というような言葉が出るが、これらは問題文に出てくる数量の関係を把握する上でカギとなる言葉である。
このような言葉には印をつけたり、線を引いたりしながら問題文を読むことも、問題の意図をとりちがえないようにする1つの有効な方法である。

しかし、今一度常識のように思われていること考え直してみる。
算数の文章題がわかるようになるには国語の読解力が必要である。
この考えに異論を唱える人は少ないだろう。

でも、たかだか算数に問題文は数行である。
しかも辞書を引かなければ理解できないような言葉もほとんどない。
ただ、ポイント先に述べた算数的言い回しである。
読解力ではなく、この言い回しで子どもたちは混乱しているのである。

とくに割合で出てくる、もとにする量とくらべられる量、この二つは要注意である。
大人でもこんがらがることは多い。
「3mは4mの何倍ですか?」
これは比較的理解しやすい。
しかし、「3mの4mに対する割合は?」と聞かれるとちょっと怪しくなる。

これが算数的言い回しの一例である。
この言い回しになれることこそ、文章題攻略のポイントである。
読書とは直接関係ない。

saitani

巧遅より拙速

2008年02月02日 00時04分53秒 | 仕事術
仕事の波は次から次へと押し寄せてくる。
学級の仕事、学校運営にかかわること。
種々雑多である。
それは能率良くこなしていく考え方として、完璧を目指さないことことである。

カイゼンは巧遅より拙速。
こんな言葉がある。
私はこの言葉を知ってから、なるほどと思い、拙速主義でいこうと心がけている。
まあ、私の場合は時間をかけても拙速だが。

巧遅より拙速とは。

荒削りでもいいから、思いつきでもいいから、とにかく速くやる。
たとえば、会議のあとカイゼンのポイントが指摘される。
すると会議の終わった瞬間からその帰り道すがらカイゼンの方法を探すくらいのスピードがいい。

もっと良い方法をみつけてから。
もっと時間をかければ良い考えが浮かぶ。
これではなく、思いついたらまずやってみる。
今の結果が60%でも、あとの100%より意味があることが多い。

saitani