飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

一秒の言葉

2024年11月12日 05時03分34秒 | 道徳科
子供たちには言葉を大切にしてほしいと願っている。
言葉が自分の人生をつくり、人間関係を形成していくからだ。
乱暴な言葉や品のない言葉をつかえば、乱暴な行動をとるようになり、下品な人間になっていく。
これは真理である。

相手に認めてほしいなら、相手が理解してくれるような言葉遣いをする必要がある。
社会は縦社会である。
平等ではない。
上下関係が歴然として、その上下を守らなければ相手にされない。
だから敬語が遣えるのは必須なのである。
敬語は社会へのパスポートと言っていい。

こんな授業を担任時代によくした。
既出であるが再度考えてみる。

発問 みなさんが普段の生活の中で、挨拶を含め、自分が言ったり、聞いたりする短い言葉にはどんなものがありますか。

・こんにちは さようなら ねえねえ おはようございます
・ばいばい いただきます ありがとう ナイス ごめん ヤッホー
・ただいま またあした 行ってきます おまえ ふーん
・やだ ふざけんな

発問 生活の中で、このような短い言葉の中で言われてうれしかったのは、どんな言葉で誰に言われました。

・ありがとう 家の人から言われた
・ごめんね 何か迷惑をかけられたときに友だちから
・頑張ろう じぶんがくじけそうになったときに友だちに励まされた

発問 逆に、言われて悲しかった言葉は何で、どんな場面でしたか。
・だめだよ 何かよいことをしようとしたときに
・無理だよ 新しいことにチャレンジしようとしたときに
・できないよ テストで悪い点数をとったときに
・やっぱりだめだったね 何か失敗したときに

説明 今からある言葉を紹介します。
   SEIKOという時計メーカーのCMで紹介された詩です。
   括弧に何が入るか考えてみてください。

「一秒の言葉」小泉吉宏作

「○○○○○○」→はじめまして
この一秒ほどの短い言葉に一生のときめきを感じることがある
「○○○○○」→ありがとう
この一秒ほどの言葉に人の優しさを知ることがある
「○○○○○」→がんばって
この一秒ほどの言葉で勇気がよみがえってくることがある
「○○○○○」→おめでとう
この一秒ほどの言葉でしあわせにあふれることがある
「○○○○○○」→ごめんなさい
この一秒ほどの言葉に人の弱さを見ることがある
「○○○○○」→さようなら
この一秒ほどの言葉が一生の別れになる時がある

一秒に喜び 一秒に泣く
一生懸命 一秒

説明 一秒足らずの短い言葉が、相手の心や態度を変える。
   ひょっとしたら相手の人生を変えてしまうかもしれない。
   そんなことを考えたことはありますか。
   言葉は使い方しだいで、「花束」にもなれば「ナイフ」にもなるものなのです。
   言葉はそれだけ力をもっているということです。

saitani

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4年生 道徳科 「ヒキガエルとロバ」

2024年10月30日 05時39分35秒 | 道徳科
4年生道徳科「ヒキガエルとロバ」

1 設定は確認する。
 ①登場人物
 ・アドフル
 ・ピエール
 ・その他の子どもたち
 ・ロバ
 ・男の人

 ②場所 雨上がりの畑道

 ③時期 学校帰り

2 展開
(1)場面・事件を確認する
 ①アドルフ・ページピエールらの子どもたちがヒキガエルをいじめている場面
 ②やせてひょろよろしたロバが通りがかる場面
 ③ロバが足下のヒキガエルに気が付く場面
 ④ロバが力一杯ヒキガエルをさけて通る場面
 ⑤子どもたちが遠く去って行くロバを眺める場面

(2)この五つの場面で、子どもたちの気持ちが大きく変わった場面があります。
   それはどこですか?
 ・④……最後の力を振り絞ってヒキガエルを引かないように避けて通るロバの姿に感動しているから。
 ・⑤……持っていた石を手から落として、自分たちのしたことを後悔しているから。

(3)自分が選んだ場面を境に、どのように子どもたちの気持ちは変化していますか。
  A→Bというように書きます。
 ・ヒキガエルなんて死んでも構わない→ヒキガエルにも命がある
 ・ヒキガエルをいじめるのは楽しい→ヒキガエルをいじめることはいけないことだ
 ・命を粗末にしてしまった→これからは命を大切にしよう
 ・ロバはなぜ止まってしまったのか→ロバはヒキガエルを助けようとしたんだ

(4)このお話には三つの命が出てきます。
  それは何ですか。
  ノートに1,2,3と書いてみましょう。
 ・1……人間の命
 ・2……ロバの命
 ・3……ヒキガエルの命

(5)この三つの中で一番、大切な命はどれですか。
 ・人間の命……人間はいろんなことを考えられたり、思いやりの心をもっているから。
 ・三つの命は平等……命の大切だったり、大切ではなかったりという考えはない。

(6)「三つの命は平等」という考えに賛成ですか、反対ですか。
 その選んだ立場と理由をノートに書きます。
 【賛成】・命はどれも大切。
    ・生物には全部命がある
    ・命はかけがえのないものだ

 【反対】・もし命が平等というなら、他の生物は簡単に殺してはいけないことになる。
    ・平等なら、肉や魚は食べられない。
    ・人間は実際には他の生物の命を奪って生きている。
    ・命が大切なら戦争なんかおきない。
    ・蚊やハエは簡単に殺すのに、犬やネコは大事にする。
     これは命を平等に考えていない証拠。

(7)では、これから命についてどんな考えを持つことが大事ですか。
 ・命の大切さは人間が勝手に決めたモノ。
 ・命を奪わなければ生きていけないのは人間の宿命。
 ・命に感謝して生きていくことが大事。
 ・自分の命を大切にすることが他の生き物の命を大切にすることになる。
 ・人間の都合で命の大切さをきめてはいけない。
 ・どんな生物もみんな一生懸命生きていることを忘れない。
 ・命あるモノは仲間であることを忘れない。

(8)授業の感想を書きましょう。

saitani

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4年生 道徳科 「わたしまちがってないよね」授業メモ2

2024年10月10日 05時00分25秒 | 道徳科
1 ももとすみれはなぜ喧嘩になったのだろうか。
①相手の気持ちを考えなかったから。
 ・相手の気持ちを斟酌すれば、言い方も変わってくる。
 ・相手がサボっているわけではないのを理解すれば、許せたかも。
 ・すみれも少しは気にしていることがわかれば、二言目の強い言い方しなかったかも。

◎おそらく、この相手の気持ちを考えてモノを言うというあたりが落としどころになるのはわかる。
 おそらく、振り返りでも「相手の気持ちを考えることが大事」という感想が体勢を占めると予想される。

★しかし、本当に相手の気持ちお考えない発言が喧嘩の原因なのだろうか。
 一因ではあるが、主たる要因ではないと考える。

②ダンスに対する意識レベルが違いすぎたため。
 →これが主たる要因だと自分は考える。
 ・ダンスに対する熱心さが違うことが喧嘩の原因。
  「ももはダンスのために毎日ストレッチとランニングもしようと決めました。」
 ・すみれも一生懸命に練習していてやる気はみせていた。
  しかし、優先順位が一位ではなく、塾や家の用事を優先していた。
  ここが、ももが一番はらをたてたこと。
 ・たとえ相手のことを理解して、やさしくちこくを注意しても、遅刻はなくならない。
  なぜなら、優先順位や意識レベルが異なるから。
  やさしく「遅刻しないでね」と言っても、「塾や家の用事があるから」と言って平行線になる。
  すみれは塾や家のことを犠牲にしてまで日曜日の練習に参加する気はない。

2 3人のダンス練習をしている目的は何ですか。
 ・ダンス大会で上手く踊って成功させたい。

3 なぜ3人のダンス練習の目的は同じなのに、喧嘩になるのですか。
 ・ももはダンス大会の成功レベルを県大会優勝レベルを考えている。
 ・しかし、すみれはせいぜい校内発表会のダンス大会レベルを想定している。
  だから、練習はそんなにしなくてもいいと考えている。
 ・この意識レベルの差を埋めない限り、どんな言い方をしてももめる。

3 ももとすみれのダンス大会に対する意識レベルは同じですか?
 ・違う
 ・ももの意識レベルは自主練をするほど高い。

4 では喧嘩にならないようにするにはどうしたらいいですか。
 ①相手のことを考える。
  ・相手も気持ちや事情を考えて、ものを言う。
  ・優しく声を荒らげないで言う。
  ・相手の言い分を最後まで聞く。

 ②ダンス大会に対する意識レベルをあわせる。
  ・事前に練習方法を確認する
  ・練習日時を確認してどれくらい出られるかを確認する 
  ・楽しむダンスなのか、完璧を目指すダンスなのかを意識をあわせる
  ・合わないなら、すみれは参加を見合わせる

5 このような意識レベル差でもめることは今までありませんでしたか。
 ・運動会の練習のときにあった。
 ・集合8時と言ったのに来てくれない人がいた。
 ・体力アップコンテストのときに休み時間は練習しようと言ったのに、自分勝手に遊んでいる人がいた。

6 では、どうすればこのよぅなトラブルは避けられますか。
 ・相手の気持ちや立場を理解する。
 ・勢いで本心ではないことを言わない。
 ・事前の話し合いで互いの方向性や意識レベルを調節しておく。

7 相手のことを理解するにはどんな心や考え方をすればいいですか。
  これはふまえて、今日の振り返りを書きましょう。
 ・相互理解のためには、まず相手の言い分をきくことが大切
 ・相互理解のためには、相手の話を最後まで聞くことが大事
 ・相互理解のためには、相手のミスを赦すことも大切
 ・相互理解のために、相手の行動の理由を知る事が大事

8 つい先生もこんな言い方をして、相手のことを考えずに決めつけてしまことがあります。
 ・〇〇するのは当たり前 ✕
 ・当然、〇〇すべき ✕
 ・それって常識だよ ✕
 ・普通、〇〇するよね ✕
 ・こうあるべきだよね ✕    →こう言った考えは、相手のことを尊重していないのですべて注意が必要

9 こんな言葉があります。

 「〇〇〇〇〇は友をつくるが、〇〇〇〇を言うことは敵をつくる」フランスの諺
〇〇には何が入りますか。
 思いやりと真実

saitani

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4年生 道徳科 「わたし、まちがってないよね」 授業メモ1

2024年10月04日 08時32分59秒 | 道徳科
4年生の道徳科の授業「わたし、まちがってないよね」。
授業案を作成するにあたり、授業メモを記録する。
内容はランダムに書いていく。

第4学年 道徳科「わたし、まちがってないよね」 学習指導案

1 授業構想
(1)主題名【わかりあうことのむずかしさ】 内容項目【B 相互理解、寛容】
(教材名「わたし、まちがってないよね」)

(2)ねらい
自分は正しいと思い、すみれを一方的に責めてしまったももが、すみれの態度やさくらの言葉で間違ったことは言っていないが自分がすごくいけないことをしたような気持ちになる。そのももが、後悔せずに済むにはどんな言い方や気持ちが大切だったの かを考えたり、言われたすみれやそれを見ていたさくらの行動を考えたりすることを通して、相手の状況や気持ちを考えて相手の話を聞いたり、どのように気持ちをもとに自分の考えを伝 えたりすると互いに理解することができ、気持ちよく生活できるようになるかに気づくことができる。

(3)題材につて
①主題設定の理由
本主題は、内容項目の「相互理解」を焦点化し、「自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、相 手のことを理解し、相手の立場や気持ちも大切にすること」について考えを深めるよう設定したもの である。
人の考えや意見は多様であり、それが豊かな人間関係をつくる基本となる。
自分の考えを正確に相手に伝えるとともに、相手の意見や立場も柔軟な気持ちで受け止めて想像力を働かせることで、相互理解を図る力を高めていくことができる。
この時期の児童は、自他の立場や感じ方、相手の意思決定状況をおおむね理解できるようになるが、 ともすると冷静さを失い、自己中心的な思考に陥ってしまいがちになる。
感情的になったり、相手の生活環境や事情を斟酌することなく対立が生じたりすることも少なくない。
そこで、相手の考えや気持ちをしっかりと考え、自分の考えを伝えあうことで気 持ちよく生活できることに気づき、相手のことを理解し、自分と異なる考え方も大切にしようと する態度を育てたいと考え、本主題を設定した。

②ねらいを達成するための工夫
「考え。議論する道徳」の携帯を目指す。
その手だとして今回はP4C(philosophy For Children 子供哲学)の手法を取り入れる。
厳密なP4Cの運営方法とは少し異なる部分もあるが、概ね、この手法を踏襲する形で授業を組み立てる。
P4Cの手法の最大のメリットは、子どもたちが発言に抵抗感が少なくなり、多くの意見表明が可能になる点である。
それは、少人数集団の構成であったり、受容的態度での聞き方など、通常の挙手指名型の話し合いでは作り出すことのないコミュケーションの雰囲気を作っている。

③道徳的価値に迫るための発問の工夫
 通常の展開では、中心となる人物の心情的葛藤を主に扱い、その人物の対立関係におけるやり取りの中にある価値について深く考えさせることが多い。
しかし、今回は、あえて題材に登場するもも、すみれ、さくらの3人にそれぞれ焦点をあてて、どの人物の心情や行動が一番に自分に近いのか、どの人物の判断が理解できるのかを一人ひとりに考えさせ、その立場で3人の人間関係をみていく。
後に、3人それぞれの気持ちを子供達に代弁する形で物語上の相互理解を図る。
後半では、それぞれ3人がどういう行動をとることが望ましかったのかを考え、その裏側にある心を想像させる。
道徳は、行動の是非を問いながらも、の行動の裏側にある心を考える教科であるため、このようて展開にした。

④自分の生き方を考えるための工夫
道徳における授業ポイントは3つあるが、その一つが自我関与の視点である。
題材の中にある内容項目を自分事としてとらえてまず理解することが前提となる。
その上でこれまでの価値観を深めたり、多くの異なる価値観に触れることにより、多様性をもてるようにすることがおおきな道徳の狙いとなる。
その点で、後半では3人に立場を離れて、相互理解するためにはどうしたらよいのかという抽象度の高い、テーマについて意見交換をする。
互いに友達に意見を聞き、自分にたりなかったり、知らなかったりした価値観を深めることによって、自分事としてとらえられるようにする。

saitani

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラックジャック「人生という名のSL」子供の感想

2024年08月21日 05時01分08秒 | 道徳科
学級経営の一環として担任時代に教室に置いていた本がたくさんある。
そのひとつが手塚治虫の「ブラックジャック」だ。
これは名作中の名作である。
手塚治虫の漫画は、単なる漫画という領域には収まりきらない優れた点が多くある。
そんな本を教室に置いておくと、子どもたちは「読んでごらん」なんて言わなくても自然と手にするようになる。
借りて、家で読みたいという子も出てくる。

そんな作品の中でも、自分が心に残った物語について子どもたちはどう考えるのだろうかという思いが込み上げてくることがある。
この「人生という名のSL」もそんな物語だった。

以下、子どもたちの授業後の感想。

■この話で言いたいことは、まず一つは、一度送ってきた人生は、あともどりはできないということが言いたいのじゃないかと考えました。
 理由は、人生という名のSLでSLは終点まで行ったらもどれないということから、SLというのが、人の人生で、終点というのが、人の最後の死ぬということだと考えました。
 人間は死んでしまったら、過去にはもどれないというのをSLにたとえていっているのじゃないか考えました。

■私は、本当の主治医は、自分だと思えてきた。
 自分が「さあ、がんばって治すぞ!」という気持ちがあってこそ治るんじゃないかなあと思った。
 いくらのぞみのない病気でも治そうという気持ちがなければ、無駄死にじゃないかと思う。

■私は、この話を読んで、ブラックジャックは見かけによらずやさしいなと思った。
 わけは、最後の方でピノコとあった時、ピノコが自分のことをどう思っているか聞くとブラックジャックは、「わたしは、八頭身美女にも興味はない。
 私の見かけの姿なんて興味はないよ。
 どうにでも整形できるからな。」
 と冷たく言った。
 でも、その後、ショックをうけているピノコに、「お前、私の奥さんじゃないか。それも最高の妻じゃないか。」と言ってくれたし、他のところでも、やさしくしてる。
 私ははじめ冷たい人だと思っていた。
 治療一つに、三千万くらいのお金を払わせ、払えないなら治療はしてくれない。
 だけど、ブラックジャックにやってもらえば絶対に治る。

■最後のところは、ブラックジャックの人生を語ったところ。
 「ひとりぼっちのブラック・ジャック」とあったがそれはちがうと思う。
 ブラックジャックはきっと今まで治した患者たちとともにあると思う。
 ブラックジャックの人生、それはそういうものだったんじゃないかな。
 私の人生は、まだまだ長いか…それとも、短いかはわからないけれど、私は自分の人生を精一杯生きぬこうと思う。

■それとこの本の中では、もう一度過去の自分を振り返ってみなさいと言っているように感じました。
 未来ばかり目指すのではなくて過去の自分はどうだったかなと考えるのも必死だと考えました。

■医者は、けがや病気をなおすだけでなく、精神の支えになってくれる人が本当の医者だと思います。
 ブラックジャックもそうだと思います。
 現実に、このような医者がいるでしょうか。
 最後にみかけよりも、心が一番大切だと教えてくれました。
 5年生のときに読んだ宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と同じように、夢の中の出来事で「生命の大切さ」を訴えています。
 命を大事にしようと思いました。

■はじめのところで車掌さんが「この汽車は片道だけ…つまりいったきり帰りの列車がないんですよ。」と言っています。
 これは、人生はもどることができないと言っているのだと思います。

■一人ぼっちになっても、決して医者をやめようなどと思わないように。
 人生を一生懸命生きている人だっているんだということを夢の中のSLで言っているような気がします。
 過去の夢をみるということはふだん強がりを言っているけど本当は寂しい。
 一人では生きていけない。
 いろいろな人の活躍があって生きているんだと思ったと思います。
 人生はSLのように、外から見ると立派だけれども中身は外見だけ判断したらいけないと考えました。


多くの子供達が様々な感想をもった。
「先生、まだよくわかないので時間をください」
そう言ってきた子もいた。
これは教科書にあるような勉強とは少し違う。
これからもずっと考え続けなければならないことのような気がする。

saitani



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愛国心

2024年08月09日 05時32分03秒 | 道徳科
道徳科の授業をしていて難しいなと感じる価値項目がある。
その一つが愛国心だ。
普段我々が生活しているときに、愛国心を感じる場面はどんなときだろうか。
現在、パリオリンピックの真っ只中だが、表彰台にたって国家が流れる中、涙を流す選手をみると愛国心を感じると言えば感じる。
日本の威信にかけて血のにじむような練習に耐え、多くのことを犠牲にして、晴れの舞台に立った。
それは国籍を問わず、誰でもが同じだ。
日本の選手にメダルを取って欲しいと念願しているが、他の国の選手が取ったとしても、それは同じように賞賛に値する。
誰もが金メダルをとりたいと思って頑張ってきたことは間違いのなり事実だからだ。

しかし、普段の生活の中では繰り返すが愛国心を意識することはない。
まして、そんな生活の中でいきなり愛国心を持ちましょうなんて言われても大人だってピンとこない。
授業の中で扱えるのは、愛国心とは何かと言う考え方と愛国心を行動を表すとしたらどんなふうにしたらよいのかということくらいだ。

愛国心についてこんな記述がある。

以下、引用。

今でもこの国は、他の国からもっとも信用されている国の中の一つだと思うんだ。
どの国でアンケートをとっても、きっと信用できる国として日本は上位に来るはずだ。
これはきっと、君たちのお父さんの世代も頑張ったからだね。
でも、僕は自分の国が嫌いだという人がたくさんいる国が、他の国から信用されるとは思えない。
これからの日本も世界から信用されて尊敬される国であってほしいと思う。
だから、この国に住んでいるみんなにもこの国のことを好きになってほしい。

好きになるのは、そんなに難しいことじゃない。
自分から大事にしようと思うことだよ。
それだけで好きになれる。
例えば、道に落ちているゴミを拾うだけでも、十分にこの国を愛することにつながると思う。
いつも笑顔でいることだって、君たちが思っている以上にこの国にとってプラスになるんだ。
何も大きなことをする必要はない。
今の自分にできる小さなことをみんなでするだけで、みんなから愛される国になっていくんだよ。
そして他の国の人たちに胸をはって言いたい。
「日本はとても素敵な国だよ。だからきてみなよ。」ってね。

引用終わり。

愛国心とは、難しい概念ではなく、「日本はとても素敵な国だよ。だからきてみなよ。」って言えることはないかと思う。

saitani



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4年生 道徳科 「新次のしょうぎ」

2024年07月28日 05時04分38秒 | 道徳科
4年生道徳科「新次のしょうぎ」

1 通読する。
・新次の行動に注意して聞きます。

2 設定を確認する。
・場所……伊三郎おじさんのおかし屋  雨の中の帰り道
・登場人物 ……新次(主人公)
        伊三郎おじさん(対役) 
        植木屋の佐平おじさん
・時間……雨のふる日曜日

3 展開
(1)発問 みなさんは勝負事で、どうしても勝ちたいと思ったことがありますが。
      ・ある。サッカーの試合でいつも勝っているチームに負けそうになったときどうしても勝ちたいと思った。
      ・ある。弟とゲームをしていて年下には絶対負けられないので勝ちたいと思った。

(2)発問 どうしても勝ちたくなるときはどんな時ですか?
      ・相手が自分より年下だったとき。
      ・勝って当然の相手のとき。
      ・相手がこちらを挑発してきたりしたとき。
      ・一生懸命練習して、試合に臨んだとき。

(3)発問 例えば、新次の相手が有段者で10回対戦しても10回とも負けるような相手でも新次はどうしても勝ちたいと思ったと思いますか。
      ・思わない……負けて当然だから。
             どうせ勝てない相手なら、勝負してもらえるだけでうれしい。
             有名人だった、対戦するだけで楽しい。
             勝ちたいと思う気持ちはあると思うけど、よい経験だと思うこともできるから。
      ・思う……一度は勝ってみたいから。

(4)発問 不正やズルをして勝つことは悪いことだとみんな知っています。
      では、不正やズルをして勝つことは何でいけないのですか・
     
     ①ズルして勝ってしまったら、ズルを続ける事になってしまうから。
      そのズルがバレなかったとしたら、やめられない。なぜなら、ズルして勝つってもの凄く楽な方法だから。
     ②ズルをしたその勝利には実力が伴っていないから。勝てる実力ってものがないのに勝ってしまったら、次からも勝つ為にはズル
      をしないと不安になってしまう。その不安を払拭する為にやっぱりズルをしてしまう。どれだけは「次からはズルしないぞ」
      って思っていても、必ずズルに手を染める事になる。
     ③ズルをして勝ったとしても自分の気持ちが満たされる事はないから。
      確かに勝ったその時は嬉しいし、気持ちが満たされる事もあるのかもしれない。基本は勝ったとしても心の中ではもやもや
      してるんじゃないかと思う。
     ④自分を信じられなくなってしまうから。勝ったのにも関わらず、気持ちが落ち込んでいってしまうなんて事にもなる。

(5)発問 正直とは「うそやいつわり、ごまかし」のないことを言います。
      正直さがあると、自分のどんな成長につながりますか。
     ・勝ち負け以上に自分を成長させることができる。
     ・弱い自分も許すことができる。
     ・人は勝ち負けで成長するのではなく経験によって学ぶ。
     ・物事から何かを学ぶとは、そこから自分がどんな大切なことを引き出せるかということ。

(6)指示 今日の授業の感想を書きましょう。

saitani




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5年生 道徳科 「雨のバスていりゅう所で」

2024年06月12日 10時20分28秒 | 道徳科
5年生道徳科「雨のバスていりゅう所で」実践案

1 通読する

2 設定を確認する
(1)登場人物 よし子(主人公)
        お母さん
        バスを待つ人

(2)場所 家の近くのバス停留所
      バス停の近くのたばこ屋さんののき下で雨宿りをしながらバスを待つ

(3)時期 おばさんの家にでかけるためバスに乗ろうとしている
      強い雨が降っている

3 展開
(1)よし子はなぜお母さんに、かたをつかまれバスにのろうとしたのをとめられたのですか?
 ・横入りをしたから
 ・のき下に並んでいる人たちを無視して先にバスにのろうとしたから
 ・マナーを守らなかったから
 ・順番を守らなかったから

(2)よし子は、自分がバスに乗る順番を守らなかったことをいつの時点で気が付いていますか。
 ・お母さんに肩をつかまれて引き戻されたとき
 ・何か、お母さんや乗客の声が聞こえたとき
 ・お母さんがとてもこわい顔をしていたとき
 ・バスの中でお母さんがしらんふりをしてだまったまま外をみていたとき
 ・自分がしたことを考え始めたとき
 ・物語の最後まで気づいていない
 ・自分が悪いとは最後までわかっていない
 ※最後まで、よし子は自分が悪いことをしたとは思っていないことをおさえる。

(3)よし子は、自分が順番を守らなかったとは思っていません。
   それはどんな理由からですか。
 ・バスを待っている人がバス停から離れて、雨宿りをしていたから、乗客だとは思っていないから。
 ・あまやどりしていて並んでいる訳ではないので、バスがきたときに走って並んだ人の順番になると考えているから。

(4)世の中には、ルールとマナーがあります。
   ルールとは規則や法律のことです。
   これば守らなければ罰をうけます。
   それに対してマナーは守らなくても罰をうけることはありません。
   まわりの人から注意を受けたり、叱られたりするだけです。

(5)よし子は悪いことをしたとは思っていません。
   はたしてよし子は本当に悪いことをしたのでしょぅか。
   【悪いことをした】
  ・実際にバスを待っている人がいるのに先に乗ろうとしたのだから悪い
  ・お母さんにもとめられている。
  ・よく聞こえなかったと思うけど、乗客からも文句らしいことを言われている。

   【悪いことしていない】
  ・雨宿りしている人たちはバス停にならんでいるとは限らない。
  ・バスに乗りたいのなら、雨が降っていても停留所の前に並ぶべきだった。
  ・知らなかっただからよし子は悪くない。
  ・もしよし子が悪いのなら、のき下にいる人が一言「こちらに並んでいますよ」と言ってあげればよかった

(6)もし、よし子が雨の中ずっとバス停の前で待っていたら、先に乗っても良いと思いますか。
  【よい】
  ・正しい位置でまっているのだからよい。
  ・本来待つ場所は、バス停前なのだから先に乗っても良い
  ・悪いというなら、みんなのき下ではなくバス停に並ぶべき
 
  【だめ】
  ・それでも待っている人が居る以上ダメ。
  
(7)よし子がどんな気持ちや気遣いがあれば、このトラブルは避けることできました。
 ・列があるときには回りの状況をよくみる
 ・どこが最後尾かをよく観察する。
 ・わからないときやあいまいな時には、並んでいる人に聞いてみる
 ・先を争って席をとるような気持ちはどんな時にもよくないから改める
 ・お母さんが怒っているときには、何か悪いことがあったのかを聞いてみる
 ・回りの人への思いやりを忘れない

(8)マナーを守るとどんないいことがありますか。
 ・信用される
 ・社会での中でも評価が高まる
 ・人間関係のトラブルを避けられる 
 ・きちんとした行動ができる人間になる
 ・回りの人へ気配りができるようになる
 ・気持ちよく生活できるようになる

(9)マナーを守るということは次のようなことだという言葉があります
  マナーを守ると云うことは生活していく「意識」が変わるということです。
  カッコにはどんな言葉が入る思いますか。

  意識が変われば(行動)が変わる
  (行動)が変われば習慣が変わる
  習慣が変われば(人格)が変わる
  (人格)が変われば運命が変わる

(10)授業の感想を気持ちの良い生活をおくるにはどうしたらよいかという観点で書いてみましょう。

saitani


   

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4年生 道徳科 7「ちこく」

2024年06月06日 05時51分51秒 | 道徳科
4年生 道徳科「ちこく」

1 通読する

2 設定を確認する
①登場人物  こう太  かずや  こういち サッカーの仲間 お母さん
②場所  教室 公園 こう太の自宅
③時期  金曜日 教室で試合の確認
     土曜日 公園で試合  こう太と母との会話
     日曜日 
     月曜日 教室での話

3 展開
(1)発問 こう太とかずやは親友と言えますか。
【親友である】 ・とても仲良しと書いてある
        ・一緒にサッカーをやる仲間だから
        ・作戦も一緒にたてている

【親友とは言えない】
        ・遅れてきたかずやを一方的にせめている
        ・かずやも理由をいえないほどおびえている
        ・親友ならもっとこう太のことを心配するはず
        ・親友なら理由が分かった時点であやまるはず

(2)発問 こう太は「ちこくはちこくだろ」と言っていいわけを認めませんでした。
      みなさんは「いいわけはしていはいけません」と言われたことがある人はいますか。
 ・家の人に言われた
 ・言い訳は卑怯だと言われた
 ・言い訳はいさぎよくないと言われた
 
(3)発問 言い訳は本当にわることなのでしょうか。
 【悪い】・自分を守るだけの言い訳はよくない
    ・自分の嘘をごまかすような言い訳はよくない

 【悪くない】・事実を伝えることは言い訳とは言わない
      ・言い訳を言わないと理解してもらえない
      ・言い訳をすることによって少しは許してもらえることもある

※すべての言い訳が悪いわけではないことを押さえる。

(4)発問 主な登場人物は3人です。
      こう太とかずやとこういちの中で一番悪いのは誰ですか。
      また、そう考えた理由は何ですか?

 【こう太】・かずやがちこくしたことを一方的にせめている
     ・理由もきかずに仲間はずれにした
     ・お母さんからかずやのちこくの理由を聞いてもあやまろうとしなかった
     ・キャプテンでもないのに、かずやを勝手にやめさせている
     ・仲間にも命令みたいなことを言っている
     ・親友ならまずかずやに何かあったのではと考えるべき
     ・何でもすぐにかっとなることはよくない
     ・後悔した時点ですぐにあやまる

【かずや】・ちこくした理由をきちんと伝えなかった
     ・今の時代携帯電話のあるのだから、なんとか仲間を通じて欠席連絡をいれることもできた
     ・試合終了直後は興奮しているのでタイミングが悪いけど、次の日に一番で遅刻したことを謝罪して言い訳をすべきだった
     
【こういち】・おかあさんから弟の看病をしていたことをきいたときにすぐにみんなに伝えるべきだった
      ・かずやと一緒に謝ってあげてもよかった

(5)発問 友だちと約束をするときに気をつけるべき事は何ですか。
 ・まず怒らないこと
 ・相手の事情をまず聞く
 ・可能なら今後は同じ事を繰り返さないように注意する
 ・言い訳であってもしかないこともあるのでしっかりと理解する 
 ・できない約束はしない
 ・約束が守れないときにはすぐに連絡する

saitani



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5年生 道徳科 8「みんなの劇」

2024年06月05日 10時07分24秒 | 道徳科
5年生 道徳科 8「みんなの劇」

1 通読する

2 設定について確認する。
①登場人物  ぼく  青山さん  石井さん
②場所    教室
③時期    学習発表会の準備・練習・当日

2 展開
(1)発問 5年3組は学習発表会で劇をやりました。
      劇は成功したと言えますか。
      また、そう考えた理由は何ですか。
      【成功した】・みんなで頑張ったから
           ・お客さんから大きな拍手をもらったから
           ・みんな満足そうな表情をうかべていたから
           ・最高の舞台をつくることを誓い合ったから
           ・青山さんの演技も上手になったから
           ・三人で練習を続けることができたから
           ・よいものを作ろうという意識レベルがそろっているから

(2)発問 5年3組がどういう状態になったとき劇は成功したといえますか。
      ・みんなが成長できたとき
      ・仲間はずれやいやな思いをする人がいないとき
      ・全員が全力を出し切ったとき
      ・ひとりひとりが自分の仕事に満足したとき
      ・互いに高まるようなアドバイスを言い合える関係になったとき
   ※クラスの成長とは他者評価(拍手)ではなく、自己評価(学級の団結力・協力・優しさ)が高くなったときであることを押さえる。

(3)発問 5年3組の成長のためには、石井さんの言葉は正しかったと考えますか。
      また、そう考えた理由をノートに書きましょう。
【正しい】  ・よりよい劇をつくるためにはアドバイスは必要だから
       ・相手のことを思っての言葉だからただしい
       ・よい劇をつくるためには厳しい意見も必要だから
       ・きびしい言い方をしているがそのあと一緒になって演技の練習をしている
       ・アドバイスもけなしているだけでなくとても適切に言っている
       ・石井さんに悪意がなかったことはその後の行動でわかる

【正しくない】・言っていることは正しくないがタイミングが悪い
       ・みんなの前で恥をかかせるような言い方はまずい
       ・言い方がキツすぎる
       ・青山さんは自分でも演技がうまくないことは知っているのだから言う必要はない
       ・一生懸命やっているのだから言っても仕方ない
 ※この発問を中心に討論を行う。
  全員が立場と理由を明確にして討論にのぞむ。
     
(4)発問 5年3組の仲間の素晴らしいところはどこですか。
 ①みんなで協力して劇をつくろうとしている
 ②青山さんのように友だちのアドバイスを素直に受け入れている
 ③主役や出番がなくても裏方の仕事を責任をもってやっている
 ④一人一人が自覚と責任をもってひとつのことをやりとげようとしている
 ⑤ぼくのように自分のできるだけ協力しようという気持ちがある
 ⑥よいところは積極的にほめている
 ⑦劇はひとりではなく、みんなで作り上げるものだという共同体意識がある
 ⑧みんなで最高の五年三組しようよと一致団結している
 ⑨喜びを分かち合う気持ちをもっている

(5)発問 たくさん5年3組のすばらしいところを発見できました。
      この中で私たちの学級でも大切にしていきたいなと思うことを一つ選んで、その理由をノートに書きましょう。

 ②私たちの学級も互いにアドバイスを言い合い、素直さをもって成長していける学級になりたいから。
 ③どんな仕事を任されても、みんなのために頑張れる自分になりたいから。
 ④私の学級にもいろんな仕事があるけどどの仕事にも意味があるのでいい加減にしないようにしたいから。
 ⑤困っている人がいたら助けられるような学級になりたいから。

saitani
 
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする