飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

自由進度学習 初歩的な型

2024年07月31日 05時21分30秒 | 授業論
2年ほど前からこの自由進度学習という言葉を聞くことが多くなった。
研修会でもこの自由進度学習の学習形態で行われる提案授業が多い。
自分も正直言ってよく理解していない。
なぜならこの言葉の定義も典型的な授業形態も見たことがないからだ。
ひょっとすると勉強していく内に、過去の自分の実践の中に「ああ、あれが自由進度学習だったのか」と思えるものもあるかもしれない。

一般的には「授業の進度を学習者が決められる自己調整学習の一つ」と定義される。
もう少し具体的に言う。

1 教科書を開く
2 自分のペースで
3 自分にあった問題をそれぞれが解いていく
4 1時間で6時間分を進める子もいる
5 6時間かけて3時間分を進める子もいる
6 自分にあった学習をするのでできなかったことができるようになる
7 子ども一人ひとりが成長を実感できるようになる

この過程を考えてみただけでも興味がわく。
本当にそうなるのか。

では、自由進度学習の始め方についてこんはふうに説明されている。

1 教師がまずミニレッスンをする
・一コマ45分の授業を圧縮して10分程度でする。
2 各自がめあてを記入する
・そのあと今日はどんなめあて(自己の振り返りのためのめあて)個々が学習するのかを決める
3 自分の課題を進めていく
・今日のミニレッスンの内容を深める
・先に進む子もいる
・既習の内容を学習する子もいる
・学習形態も個々で黙々とする子もいれば、グループで行う子もいる
・先生に質問する子
・プリントやICT活用をする子もいる
4 振り返り

疑問もある。
①自分でめあてをきめられるのか
②コミュニケーションをどうするのか
③基本的な学力が全員に身につくのか
④進度がばらばら保護者の意見はどうなのか

saitani









2年生 国語科 かさこじぞう

2024年07月30日 08時27分39秒 | 国語科
2年生 国語科 かさこじぞうの実践案。

1 通読する。
 ・追い読み
 ・交代よみ
 ・指名なし音読

2 設定の確認。
(1)登場人物
・じいさま
・ばあさま
・6人のじそうさま(考えたり、話したりしていないが)

(2)場所
・じさまとばさまの家
・まち
・むらはずれののっばら
※位置関係を絵に書かせる

(3)時
・むかしむかし
・12月31日大晦日

3 展開
(1)1の場面
発問 二人のくらしは、一言で言うとどういうくらしですか?
・びんぼう(びんぼうだとわかるところに線をひきなさい)

発問 二人の家に何部屋あるか?
・一部屋か二部屋
・座敷
・土間

発問 かさこを編んだのは、座敷ですか土間ですか。

発問 おじいさんは誰のためにもちこを買ってくるのですか。
・お正月様
・ばあさま
・自分のため

発問 出かけるときのおじいさんの気持ちはどんなですか。
・売れるかどうか心配

(2)2の場面
発問 「え〜まつはいらんか〜。」の読み方は?
・じいさまも、声をはりあげました。

発問 「ええ、かさやかさやあ、かさこはいらんか。」は何回くらい言ったと思いますか。

発問 かさが売れなかったのはなぜですか。

発問 帰るときのおじいさんと気持ちはどんなだと思いますか。

(3)3の場面
発問 いつの間にか、ひもくれかけました。くれたのは日だけですか。

発問 歩くスピードは?

発問 野っぱらの位置はどこですか。
 ※とんぼりとんぼり町を出て、村の外れの野っぱらまで来ました。
 ※家と町の位置関係

発問 じいさまがお地蔵様にしたことはいくつありますか。
・三つ
①おつむの雪をかき落とした。
②かたやらせなやらをなでました。
③かさをかぶせると、風でとばぬよう、しっかり、あごのところでむすんであげました。

発問 三つの中で一番時間がかかったのはどれですか。

発問 かさをかぶせようと思ったのはいつですか?

発問 かさが売れ残ったからかぶせたのですか?

(4)4の場面
発問 おばあさんが嫌な顔ひとつしないのなぜですか?

発問 じいさまがもちつきの真似をしたのはなぜですか?

発問 ばあさまがほほと笑ったのはなぜですか?

(5)5の場面
発問 お地蔵様が何も言わずに帰ったのはなぜですか?

発問 二人がよいお正月を迎えることができたのはなぜですか?

発問 この物語の主人公であるじいさまが最後までこだわっていたことはなんですか。
・二人でよいお正月を迎えること。

saitani




あっという間の人生

2024年07月29日 05時50分45秒 | 人生論
あっという間の人生

夢中で駆け抜ける10代
真剣に将来を考え始める20代
人生の分かれ道を迎える30代
迷いながら信じた道を突き進む40代
残り時間を意識して選択する50代
自分を確立し始める60代
どの年代もあっという間に過ぎる
行きたいところがあるなら行く
会いたい人がいるなら会う
やりたいことがあるなら全てやる
人生は思うよりも短く
いつ終わるのかもわからないから

人間っちゅーのはねえ
たとえ初めは
見返りはいらないって
100%好意でやってる事でも
相手がそれを当然のように
何の感謝もせずに
受け取るようになったら
やっぱり不愉快なもんなの!


「言えばよかった」より
「言わなきゃよかった」のほうが
後悔は大きいのです


「嫌われる勇気」が出せに時は
「自分らしさを大切にする勇気」を出してみて

公立小学校教員にとって
夏休みは、
45分間の休憩時間が取れたり、
行きたいときにトレイにいけたり、
ゆっくりお弁当を食べられたり、
適宜水分補給ができたり、
人間として働くことができる、
唯一の4週間なのである。


6年生の男の子に
「なんで思うのは自由で、言葉にするのはだめなん?」
と聞かれたので。
「言っても別にいいんだよ。だた、言葉にした瞬間に君の価値が下がることは忘れないでね。
 大人の世界でやったら。
 教養のない人だな、可哀想だな。
 って勝手に人が離れていくからね。」
と返答。
少しあの子の目が変わった。


「自分がされて嬉しいことを人にする」
「自分がされて嫌な事は人にしない」
という教育は間違っていないと思うけど
「自分がされて嬉しいことでも喜ばない人いる」
「自分がされて嫌じゃないことでも嫌がる人もいる」
ということも同時に教えていくべきだと思う


完璧じゃなくていいよ。
決めた目標は変えていいよ。
自分で自分を認めていいよ。
今できることをやればいいよ。
サボってもそんな自分でいいよ。
どうしてもつらいなら逃げていいよ。
自分が楽しいことをやっていいよ。
今自分が幸せになろうとしていいよ。
他人の幸せを優先しなくてもいいよ。
誰にでも一生懸命じゃなくていいよ。
泣きたい自分を我慢しなくてもいいよ。
怒りたい自分も我慢しなくてもいいよ。
他人からの攻撃は受ける必要ないよ。
誰かに認めてもらおうとしなくてもいいよ。
苦手な人の言葉や態度はスルーでいいよ。

何度も自分に言い聞かせて、
毎日穏やかに生きていいんだよ。



内に求める心なくば、
眼前にその人ありといえども、縁は生じず
      森信三


saitani







4年生 道徳科 「新次のしょうぎ」

2024年07月28日 05時04分38秒 | 道徳科
4年生道徳科「新次のしょうぎ」

1 通読する。
・新次の行動に注意して聞きます。

2 設定を確認する。
・場所……伊三郎おじさんのおかし屋  雨の中の帰り道
・登場人物 ……新次(主人公)
        伊三郎おじさん(対役) 
        植木屋の佐平おじさん
・時間……雨のふる日曜日

3 展開
(1)発問 みなさんは勝負事で、どうしても勝ちたいと思ったことがありますが。
      ・ある。サッカーの試合でいつも勝っているチームに負けそうになったときどうしても勝ちたいと思った。
      ・ある。弟とゲームをしていて年下には絶対負けられないので勝ちたいと思った。

(2)発問 どうしても勝ちたくなるときはどんな時ですか?
      ・相手が自分より年下だったとき。
      ・勝って当然の相手のとき。
      ・相手がこちらを挑発してきたりしたとき。
      ・一生懸命練習して、試合に臨んだとき。

(3)発問 例えば、新次の相手が有段者で10回対戦しても10回とも負けるような相手でも新次はどうしても勝ちたいと思ったと思いますか。
      ・思わない……負けて当然だから。
             どうせ勝てない相手なら、勝負してもらえるだけでうれしい。
             有名人だった、対戦するだけで楽しい。
             勝ちたいと思う気持ちはあると思うけど、よい経験だと思うこともできるから。
      ・思う……一度は勝ってみたいから。

(4)発問 不正やズルをして勝つことは悪いことだとみんな知っています。
      では、不正やズルをして勝つことは何でいけないのですか・
     
     ①ズルして勝ってしまったら、ズルを続ける事になってしまうから。
      そのズルがバレなかったとしたら、やめられない。なぜなら、ズルして勝つってもの凄く楽な方法だから。
     ②ズルをしたその勝利には実力が伴っていないから。勝てる実力ってものがないのに勝ってしまったら、次からも勝つ為にはズル
      をしないと不安になってしまう。その不安を払拭する為にやっぱりズルをしてしまう。どれだけは「次からはズルしないぞ」
      って思っていても、必ずズルに手を染める事になる。
     ③ズルをして勝ったとしても自分の気持ちが満たされる事はないから。
      確かに勝ったその時は嬉しいし、気持ちが満たされる事もあるのかもしれない。基本は勝ったとしても心の中ではもやもや
      してるんじゃないかと思う。
     ④自分を信じられなくなってしまうから。勝ったのにも関わらず、気持ちが落ち込んでいってしまうなんて事にもなる。

(5)発問 正直とは「うそやいつわり、ごまかし」のないことを言います。
      正直さがあると、自分のどんな成長につながりますか。
     ・勝ち負け以上に自分を成長させることができる。
     ・弱い自分も許すことができる。
     ・人は勝ち負けで成長するのではなく経験によって学ぶ。
     ・物事から何かを学ぶとは、そこから自分がどんな大切なことを引き出せるかということ。

(6)指示 今日の授業の感想を書きましょう。

saitani




成功体験を積ませる  考える力

2024年07月27日 05時01分21秒 | 教育論
ある塾では、次のようなことをするという。
勉強がとても嫌いな小学5年生が入塾してきたとする。
この子に学習習慣をつけさせるにはどうしたらよいか。
優秀な塾の先生はどうするか?
まずは、4年生や3年生のテストをやらせる。
もちろん、学年が書いてある部部は事前に消しておく。
すると、たいていの子は100点かそれに近い点数がとれる。
それでも満点近い点数が取れない子についてはさらに下学年の問題をやらせる。
こうして100点がとれるレベルが判明したら、同レベルの問題を繰り返し解かせて、100点をとるという成功体験をどんどん積ませる。
するとどうなるか。

達成感はもちろんやればできるという自信がめばえるようになる。
そうすると自分からテスト勉強をするようになる。
これは子ども教育の鉄則である。

これは大人でも一緒である。
仕事がわかっていない人、教えてもできない人を引き上げるには、確実にできる課題をあたえて、100点をとらせること。
人材養成の大きな目的は「わからないことが、わかるようになること」、「できないことができるようになること」である。
でも、その前にもう一つとても重要なことがある。
それは、できることを、いつでも出来るようにすること。
技術は理解可能だが、その技術を使いこなすには技能が必要になる。
武道の技は、体現化する必要がある。
自分の体が自然に動けるレベルまでひきあげられてはじめて身についたといえる。

多くの指導者はこれを逆にとられてしまっている。
部下のできること・えきないことを上司が明確に見極め、「できること」の中でも、「確実にできること」があるので、それをやらせて100点をとらせる。
そして100点とれたという事実をしっかり認めてあげる。
このことにより上下の関係もよくなり、さらに「できることが、いつでもできる」という精度が上がっていく。
これでようやくできないことに挑戦するための土台ができたことになる。

それからもう一つ教育の世界で注意が必要なことがある。
基本的なことが十分にできていない段階で「自分で考えなさい」という言い放つ指導は絶対にさけるということだ。
これは、まだ四則演算も出来ない子どもに、連立方程式をを解けと言っているようなものだ。
「見て盗め」的な指導は現代ではしてもいけないのである。

考える力を引き出したいなら、考えるという過程をひとつひとつの行動に細かく分析し、その手順を見せたり、説明したりしなければならない。
だから伝えたい技術があるとき、それが出来ることは前提だが、その行為を分析し、分かち伝えられる技能が必要になる。
逆上がりの指導をするとき、「こうやるんだよ」と何回見せても効果は薄い。
そうではなく分析と細分化、説明が必要になる。
ここで腕をまげる、足を蹴り上げるタイミングはここ、角度は何度、視線はここ等細化した行動を解説しながらお手本を見せるのである。

まずは、基本的な学習で実績を積ませること。
それによって自分で考えるための自信や土台ができていく。
考える力はそれから育てるでいいと思う。

saitani

一日一日を大切に

2024年07月26日 05時44分19秒 | 人生論
一日一日を大切に過ごしてください。
そして、
「今日はいいことがある。いいことがやってくる」
「今日はやりたいことが最後までできるんだ」
このことを思って生活してみてください。
         瀬戸内寂聴


どんな日であれ、その日をとことん楽しむこと。
ありのままの一日。
ありのままの人々。
過去は、現在に感謝すべきだと
いうことをわたしに教えてくれたような
気がします。
未来を心配ばかりしていたら、
現在を思いきり楽しむゆとりが奪われてしまう。
     オードリー・ヘップバーン


何も出来ない日や時には、
後になって楽しめないようなものを
作ろうとするより、
ぶらぶらして過ごしたり、
寝て過ごす方がいい。
     ゲーテ


あなたがやれる最善を尽くしたなら、
心配したって事態は良くならない。
私もいろいろなことを心配するが、
ダムからあふれる水までは心配しない。
       ウオルト・ディズニー


何もかもが変わっていく瞬間があります。
今まで嘆いていたことが
突然どうでもいいことに思えてくるのです。
      アイリス・マードック


辛い思いはすべてプラスになる。
苦しかったこと、悲しかったことが、
いつか必ず花開く時が来る。
辛いこと、悲しいことは、
幸せになるための必要事項。
花開き、実を結ぶときに
辞めてしまってはいけない。
     美輪明宏


悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
おしなべて、事をなす人は必ず時の来るのを待つ。
あせらずあわてず、静かに時の来るのを待つ。
      松下幸之助


終着点は重要じゃない。
旅の途中でどれだけ楽しいことを、
やり遂げているかが大事なんだ。
    スティーブ・ジョブズ


毎晩眠りにつくたびに、私は死ぬ。
そして翌朝目をさますとき。
生まれ変わる。
     ガンジー


苦労から抜け出したいなら、
方の力を抜くことを覚えなさい。
        斎藤茂太



私たちは、必ずあったはずの穏やかな時間を、きっと感じたことのある明るい感情を、いつのまにか忘れてしまった。

ずっと、苦しかったのだろうか。
楽しかった瞬間はなかっただろうか。
美味しいものを食べたことは無かっただろうか。
綺麗な景色を見たことは無かっただろうか。
人の温かさに触れたことは無かっただろうか。
誰かに助けられた瞬間は無かっただろか。
何かをして褒められたことは、
ずっと出来なかったことができるよおになった瞬間は、
今日はなんだかいい日だったなと思いながら寝た夜は、

本当に無かっただろうか。


小学校の時祖父が、
「本を読め。
 本は凄いぞ。
 何が凄いって、本は飛行機よりも遠くに運んでくれる。」
と言われて、
飛行機に乗ったことのない私は
よく分からなかったけど、
とりあえず本を読もうと思った。

今となっては感謝してもしきれない。


saitani

感謝

2024年07月25日 05時07分05秒 | 人生論
「あたりまえ」を「ありがとう」というのが【感謝】

「だから、なに?」を「おめでとう」と言うのが【賞賛】

「もういいや」を「まだ、待とう」というのが【忍耐】

「できない」を「やってみよう」と言うのが【挑戦】

「疲れた」を「がんばった」と言うのが【努力】

「明日から」を「今日から」と言うのが【意欲】

「もう、ダメだ」を「これからだ」と言うのが【希望】

「なりたいな」を「なってやる」と言うのが【決意】

saitani

きき方名人

2024年07月24日 05時57分56秒 | 学級経営
話の聞き方、話し方の掲示が学級にされていることが多い。
通常それが貼ってあるだけで、意識付けがされていない。
継続的に聞き方は指導されているがその掲示物と関連付けてされていないということ。
きくという漢字もたくさんある。
その漢字表記に違いをもとにステップアップしていく方法がある。

ステージ1 聞く 話を聞こうとする
ステージ2 聴く 目と耳と心できく
ステージ3 訊く 友だちに質問をすることができる
ステージ4 効く 自分でもう一度考えをもつことができる
ステージ5 利く 日常生活で学習したことを利用できる

このステージをいつも子どもたちに意識させたい。

saitani



人を嫌うのは一向に構わない

2024年07月23日 11時05分30秒 | 学級経営
以前の学級経営は子どもたちとの信頼関係に基づいて行われてきた。
互いに信頼関係とは、ある程度価値観を共にして、世の中のマナーと言われているものは指導しなくても分かっているということ。
本来家庭で指導すべきことは家庭で指導され、もし不十分さに気づいたら、その時点で再度家庭が責任をもって指導する。
指導する側の教師に素直に従い、過ちを自ら訂正する素直さをもっている。
こんな事が前提となって、学級経営を問題があっても適切に処理されてきた。
しかし、この前提がゆるいでいる。
子どもたちは、教師の指導も一大人の指導としか考えない。
自己保身にばかりはしり、自己を見つめて律しようとはしない。
義務よりも権利を優先して、気味と権利は一体であることを理解しない。
そして、何よりも「自分がされていやなことは人にもしない」という言い方が通じなくなっている。
「そんな言い方したら自分だっていやだよね。」
と言っても、以前なら
「そう思います。次からは言わないようにします。」
という感じに前向きに解決できた。
しかし、現在は、
「俺はそんな言い方されてもぜんぜんへいき。
 嫌じゃない。
 みんなもそうだよな。」
なんて言い方をする。
だから、
「相手がいやがることはしない。」と言わないと通じないのである。

いじめ問題も同じで、どんなにいじめの悲惨や非人間的な行為であることを訴えても、納得できない子が増えている。
共感する気持ちが薄れているのである。

だから自分はこんな風によく言っていた。

人を嫌うのは一向に構わないですが、「嫌いだから傷つけてもいい」
この論理は間違っています。
そんなに相手のことがきらいなのであれば、
「自分から手を出さないこと」
「相手の悪口を言わないこと」
「嫌いならひとりで嫌うこと」
この三つのことを徹底して距離を置けばいいだけです。

saitani

「タンポポの根のごとく花のごとく」 坂村真民

2024年07月22日 05時18分31秒 | 人生論
有名な詩がある。
坂村真民の詩。
坂村真民の言葉は飾らないひとつひとつの言葉が人生の真実を教えてくれえる。
どんなに落胆しようとも前向きに生きようとする泥臭さがある。
健気な強さを感じる。
自分も最初に知ったのは、教材としてだった。
それからはことあるごとに思い出す。

「タンポポの根のごとく花のごとく」

             坂村真民



多くの人がこの世に書き残したものを

われわれが学んできたのは

すべてこれ生き堪える力を

身につけるためだったのだ

新しい時代には

新しい生き方がある

それを過去の遺産から

学びとることが

本当の生きた学問なのだ

これから若い諸君の身にふりかかってくるであろう

いかなる試練にも困苫にも

打ち勝ち乗り越えてゆく力が

もっとも大切なものであって

わたしはそれを諸君に望み

諸君を送る言葉としたい



一人で堪えることができなかったら

師に救いを求め給え

友に力を貸してもらい給え

それもできない時は

神仏にすがり給え

決して一人で苦しみ

一人で解決しようとしないことだ



声を合わせて歌おう

腕を組んで進もう

それが新しい時代に生きる

新しい者の姿だ



疎外感とか

孤独感とか

そのような言葉の魅力に

すぐに心酔するな

真の幸福は

疎外・孤独・絶望

そうした門を突破して

初めて開けてくるものだ



どこまでも誠意によって生き

要領によって生きようとするな

本ものと贋ものとを見分ける眼を養え

自己を閉ざしては駄目だ

強い連帯感のなかに生きてゆけ



愚痴を言うな

弱音を吐くな

勇気と正義をもって貫いてゆけ

ごまかしはすぐばれる

タンポポの根のごとく

踏みにじられても

食いちぎられても

芽を出し

花をつける

強さを持て

幸福をまき散らすというのが

タンポポの花ことばだが

自分の幸せを求めながら

人の幸せを考えてゆく

人間になれ

それをこのタンポポから学べ

きずつき倒れている

一羽の小鳥を助けてやる

善意の心を失わずにゆけ

零下十数度の寒冷にも堪えて咲く

この小さな野草の強さを

身につけようではないか



若い諸君よ

タンポポの根のごとく

強い力で生き堪え

タンポポの花のごとく

人生を美しく送ってくれ給え

saitani