三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

ガルバリウム鋼板の外壁

2015年03月26日 06時01分33秒 | Weblog

どうもやっぱり、住宅の実例を取材してレポートしているのが
わたしには性に合っているのかも知れません(笑)。
自分自身も、興味がいろいろに湧いてくるし、
あたらしい家づくりへの考え方も学ぶことが出来る。
もう27年にもなる住宅取材の経験から、移ろいの時の流れを見て、
感じる部分というのが、面白いと感じております。
やっぱりできる限り、実際の住宅を通した視点を
心がけていきたいと思います。
まぁたまには、他のネタもあることはお許しくださいね(笑)。
先日の秋田の家で、
日常的に見掛けているガルバリウム鋼板の外壁で
ちょっと見慣れない印象のモノを発見しました。
別名で「角波鉄板」というような言われ方もするように、
四角い外観形状のモノが多いと思うのですが、
これはどうも3角の形状のようなのです。
というか、正確には3角の端部にフラット面が少し付いているので
やっぱり角波と言えるのでしょうが、
フラット面はごくわずかなので、デザイン的には
その面に当たる陽の光の反射状況が、面白い視覚効果で迫ってくる。
で、調べてみたら以下のようなことのようでした。

~タニタハウジングウェアは、建築家の伊礼智氏と共同開発した
ガルバリウム鋼板製の外装材「ジグ」を発売した。
新製品は、角波型よりも柔らかい印象を与える独自の三角波型を採用。
入隅・出隅・止縁など役物は材料を二重折構造とすることで、
強度も高くビスや釘が見えないおさまりを実現。~
ということだそうです。
この「タニタハウジングウェア」さんのHPを見たら、
北海道には販売拠点がないようなので、
わたしには、見覚えがなかったもののようです。
以下にメーカーさんの提供している断面構造図。



ガルバリウム鋼板の外壁って
それまでは工場などに使われることの多い外装材でしたが、
1991年にわが家を新築したとき、目新しい材料として提案された。
わが家はブロックの基本構造の外側で断熱しているので、
外壁は、その「外断熱材」を保護するだけという概念に近く、
であれば、素材は自由に選択可能ということで、
小さくても印象的な面には本レンガを一丁積みで積み上げて
その他の面に対照的なガルバリウム鋼板という金属を張ってみた次第。
ただ、どちらも「ホンモノ」の質感は持っているので
面白いコントラストが楽しめるのではないかと採用したのです。
住宅の外壁に使うというケースはほとんど聞いたことがなかったので、
わたしの性格を知り抜いて、提案してくれたのだろうと思います(笑)。
まぁ、その後の事務所建築でも、その頃にはかなりポピュラーになった
ガルバリウム鋼板を今度は色違いで「横張り」にしたりしてみました。
・・・そんな経緯があって、このような進化が興味深かった次第。
建築家の伊礼智氏さんの開発に当たってのコメントなども
読んでみて、それも面白く拝見いたしました。
なお、東京在住の建築家の伊礼智さんには
6月発売の号で、特集にあわせてご協力をいただくことになっております。
温暖地の建築家の考え方も、面白い化学反応を
寒冷地・北海道東北の家づくりシーンに起こしてくれるかも知れません。
大いに期待しております。
コメント
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