三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

死の尊厳性の変化

2011年01月31日 07時44分52秒 | Weblog





きのうは義父の年忌供養。
故人を偲ぶ、ということは人にはDNAに深く染みこんだ行為だと思うけれど、
きのうの日経新聞に嵐山光三郎さんのエッセイで
「上手な逝き方」と題した文章に巡りあった。
文章自体は、「生きている間は逆境に立ち向かって、生を存分に謳歌したい」
と結ばれているけれど、
文中で、現代の死に方状況が綴られていて興味深い。
義父もそうしたのだけれど、
最近「献体」が増えているのだという。
大変増えてきて、病院が困っていると言うことだそうだ。
そのうえ、医学生が解剖実習として利用した後の遺体の引き取りを
遺族が拒むという例が増えているのだという。
献体される側というのは、さまざまな「死への倫理」を実践するように
取り決めに沿って事を進めているけれど、
一方で死ぬ側、というか遺族側は、そうではないことが増えているというのだ。
献体という名の「遺体処理」である、と記されている。

これから、高齢化社会を迎えて
死のあり方というのも、大きく変わっていくだろうことを
予感させるような文章だとまじまじと読んでいた。
日本の歴史を考えていると、
初期、支配階級側が仏教というものを支配の仕組みの中に組み込み
官制の大寺院を建立して、中央政権としての
正統性を主張する大きなバックボーンにしていった状況が見られる。
そして、仏教思想はその後、一貫して
民衆の側に浸透していって、
「文化」の中心軸として、民衆の支持を集めていく。
地獄の光景とか、来世への希求、救済への希望として
日々の暮らしの苦しさを紛らわせる精神の麻薬装置(マルクス主義的把握)
として機能してきたのは間違いがない。
欧米社会では、依然としてキリスト教による精神支配が
根強く存在し続けていくだろうと思われるのに対して、
日本では、世界で初めてまったく宗教心というものが
人の死の精神性と切り離されていく可能性があるのだろうか?
死という、哲学や精神性のもっとも根源的な欲求が、
放り出されていく可能性があるのだろうか?
どうも、そんな予感がしてきてならない。
変化は必然であり、それは受け入れていくしかないだろうけれど、
こうした事態を、どのように日本人は解決していくのだろうか、
きわめて象徴的なことがらの開始のように思えてならない。
みなさん、いかがお考えになるでしょうか?

写真は、仏教上の精神到達概念である、「羅漢」を表現する
「五百羅漢像」の一部です。
仏教において、尊敬や施しを受けるに相応しい聖者のこと。サンスクリット語"arhat"の主格 "arhan" の音写語。略称して羅漢(らかん)ともいう。
岩手盛岡の寺院・報恩寺収蔵のもの。
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富良野で「マロース」観劇ふたたび

2011年01月30日 07時54分11秒 | Weblog






きのうは再度の富良野観劇でした。
仕事上の用件もあったので、片付けたあと、観劇。
2度目の観劇ではありましたが、
それでも、起承転結の、転、結のあたりの盛り上がり部分では
やはり、思いが盛り上がっていく。
感激する、という人間の心理にはやはり定型の部分もあるのだと思います。
うっすらと目のあたりに熱いものが滲んでおりました。

本日が最終日、その直前の舞台だったのですが、
言われていたとおり、
やはりいくつかの場面で当初からの変化も見られました。
そういった変化の意図とかも考えていくと
面白みに深さが増す。
カットバックの場面では、なんと、客の役で倉本聰さんも出演していた(笑)。
まぁ、後ろ姿だけだったので、絶対間違いないかどうかは不明ですが、
たぶん間違いはないと思いますね。
で、一度聞いたセリフでも
2度目に聞いて、さらに印象が増す言葉というのもある。
人間に化身した冬将軍・マロースが
死んだ妻の遺体について語るくだり。
「(彼女の)屍肉を動物たちがついばみ、残されたすべてが
微生物たちの食べ物となって、(彼女の)本当の命が終わるまで・・・」
という意味のくだりがありました。
最近の倉本作品には、抜けがたく「死生観」がウェートが高まってきている。
劇というのは、俳優たちの肉体を通して
作者の言葉が、無数に散りばめられていく世界。
数々の印象的なセリフがあるなかでも、
きのうはこの言葉がクライマックス近くで、重要な語りなんだと感じました。
そして、「そうなるときまででいいから、
墓に参ってやってください。」
というフレーズが初演ではあったように思う。
きのうは、そちらの方のセリフ、
どうであったか、よく記憶していない。
どうも印象としては、このセリフは略されていた可能性がある。
むしろ、前のセリフを際だたせるためにカットしたのかも知れない。
そんなあれこれを考えながら、ドラマを楽しんでいました。

そうか、そのような自然との関係の取り方ってあるのだと
思い知らされた部分ですね。
宮沢賢治の「夜鷹」のラストシーン、
死を覚悟する夜鷹が、それでも自分の命のために
口を開いた自分のなかに食物として飛び込んでくる
小さな無数の命に、無常観を持つシーンがあって、
小さいときからずっと頭に残っています。
そういう輪廻のドラマ性に、通底する部分なのではないかと、
帰り道、そんな心象にこころが満たされながらおりました。

いずれにせよ、北海道の自然の中で
こういう演劇体験を味わうことが出来るというのは
本当にうれしいと思います。
この6月には、昨年に引き続き「帰国」が上演されると言うこと。
また楽しみにしていきたいと思います。ありがとうございました。
<写真は、上演を待つ間、つい買ったポテチです>
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宗教装置と木組み

2011年01月29日 05時28分21秒 | Weblog





写真は、五百羅漢があるという盛岡の報恩寺の建築木組みの様子。
これは年代って、いつころなのか、
江戸期創建と伝えられていますが、
宗教施設というのは、東大寺の初めから、
こういう木造技術の粋を見せるというのが定番になっている。
日本では権力と不即不離の関係の中で
「この世の物とも言えないような」装置を作り上げるように動員された。
いまでも、宮大工は一般の住宅を建てたりしない、
というような伝統があって、そういうあたりの消息が伝わってくる。

それにしても、どうしてこんな複雑精妙な造形を
繰り返し繰り返し、造作していくのでしょうね。
宗教の語る世界観を表現するものの一環である、というふうに
こういった建築は言えるのでしょうが、
それにしても、こういう木組みが釘一本も使わずに
組み物として出来上がっているという
そういう手業文化ということへのこだわりはすごい。
見ている方にしてみると、
ここまで複雑で巧緻なものを見ていると
曼荼羅のような輪廻転生を予感させるような気も確かにしてきますね。
現代の社会では、
こういう日本の神社仏閣の類が果たしてきた
精神的役割について、
追体験できるような機会は薄れてきているけれど、
知ろうとすればするほど、
やはり宗教概念への知識が必要になってきますね。
学問すらもも宗教とは不即不離だったのですから、
なかなか奥行きが深くなっていきますね。

さて、ようやくいまの仕事が
来週火曜日には一段落であります。
頑張らねば、っていうところ。
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1月も末「ヤベ、早っ」ですね

2011年01月28日 07時21分08秒 | Weblog





あれこれ制作進行まっさかり。
そのうえ、スタッフの出張移動もあちこちであります。
年が改まってから、どうもみんな出張が多い。
1月が始まったと思ったら、もうすぐ月末。いやぁ、早い早い。
という状況の中、NTTコミュニケーションズさんから
詳しい方が、説明に見えられました。
先日の続編ですね。
でやはり、Windowsでなければいけない、というのは間違いのようです。
クラウド型のサービスなので
端末は特段、関係はない。インターネットブラウザソフトで操作できる。
どのパソコンからも見に行くことができる。
特段の「設置作業」のようなものは必要ない。
契約から1週間ほどで、IDとパスワードが送られてきて
サーバ上に、当社のスペースが出来て
100MB相当の領域が確保される。
端末同士が多少バッティングしても、時間的に前後させれば問題はない。
料金の、送信3分間8.4円というのは、現行の料金契約と比較して
間違いなくダウンにはなりそう。
画像品質については、お試し期間中(2ヶ月無料)に
その程度を確認していただきたい。
おおむね、「スーパーファイン」品質は確保されている、ということ。
ただし、カラー原稿の送受信で、なんどか、チェックはあった、
っていうように正直に言っていただけました。
なんと、当社のような中小零細企業に2名の方が見えられました。

そういうことだったので、めでたく契約。
来週には、050ナンバーの新しいファックスが導入される予定であります。
とはいっても、浸透するまでには1年は掛かるでしょうね。
ただ、ファックスってだいたい、決まった先か、
その都度番号を確認してから送ってくるものが大半。
なので、大きな混乱はないのではないかと思うのですが、
さてどうなるでしょうか。

<写真はまっったく無関係の小田原城・銅門>
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風のガーデンハウス

2011年01月27日 07時51分48秒 | Weblog






写真は、昨年富良野で見てきた風のガーデンハウス。
なぜか、玄関ドアは全開されていて
風がわたってくる方向に出入りの開口部が開けられている。
その方向に向かってソファが置かれていて
風を映像化するようにレースのカーテンが揺れている。

こういう舞台装置が
現在、富良野プリンスホテルの一角で公開されていて
観光客がみんな見物に来ている。
まことにテレビの影響力というのはすごいもので、
富良野は、年間180万人が押し寄せる観光スポット。
まぁそのベースは「北の国から」の大ヒットであって、
一時は200万人を超えていたというのですから
過疎の町が、ここまで飛躍したのは本当にテレビドラマのお陰です。
北海道に住んでいるものとして、たいへんうれしい。
で、この建物なんですが、
やはりいい。
この開口部からは、イングリッシュガーデンをわたってくる風が
いろいろな植物のかすかな香りを運んでくる。
建物のかたちはごく普通の三角屋根なんですが、
微妙に真壁の表しになった柱が正面に見えていて、
その柱をはさんで左右の壁面がややアンバランスになっていて、
少し、不定形が意識されている。
この不定形が、なにかの呼び水のようで、不思議にいい。
倉本聰さんは、東大で美学を学んだということですが、
建築でもその感覚が表現されている。
スクエアななかに、なにか、不定型な要素が必要である。
っていうような考え方が氏の美学には流れている。
人間のやすらぎには不定型要素が欠かせない、という考え。
この建物は、ドラマの主要テーマである「死」を
予感させるようなたたずまいに満ちている、と感じます。
このように受動的に、受け入れるざるをえないものとして
死はやってくる、風に運ばれて、という感覚。
してみると、ガーデンは天上の楽園というような比喩とも言える。
美しいけれど、そのなかにきびしい掟のようなものがある。

どうも、この建物が好きになっています。
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050グリーンFAX~2

2011年01月26日 06時12分28秒 | Weblog








2日連載するほどのネタではなかったのですが(笑)
たまっていた原稿仕事が、いよいよ締め切り間際になってきて
片付けなければ、スタッフの苦労が倍加しそう。
っていうことで、いろいろ作業をしておりまして、忙しくって
つい、1回分にまとめる手間をかけられなかった次第。
お許しください。

で、きのうの続きですが、今日はじめて読む人にはなんのことか不明。
簡単に言うと、NTTの新サービスのファックスをデータとして
受け取ってファックス機器が不要になる、というサービスの申込みの件です。
その後、NTTコミュニケーションズさんの方が来てくれまして、
いろいろ説明をしてくれました。

まず、この050グリーンFAXというのは
一種のクラウド型のサービスであって、
サーバー上にファックスデータが蓄積される、ということ。
で、そのサーバに対して同一のゲートから
各クライアントマシンでアクセスすることで、
ひとつのファックスデータに複数からアクセスできる。
「その手段というか、見る画面は簡単に言ってブラウザなんですか、HTMLの?」
「まぁそうらしいんですが、確認しておきますね」
「そうだとすると、わたしの会社はMacが多数派なんですが、
このサービスは、Win専用ではないですよね」
「そうなるはずですね。一応、当方として動作確認しているのは、Winだと・・・」
「じゃぁ、その専用ブラウザがあるのですね」
「ええ、各パソコンにインストールしていただくことになるようです・・・」
「そのソフトの情報はないのですか?」
「ええ、まだよくわからないんです」
???、この方は説明に来ているはずだが、どうもわかりにくい。
「それと既存のファックス電話番号を、このサービスに移行させることは可能?」
「え~~、それはあくまでも別個のサービスになるので不可能ですね。」
「よく、メールアドレスにはこのアドレスに来たメールを別のアドレスに送付する、っていう機能がありますが、それを使えれば可能なんじゃない?」
「はぁ、確認してご連絡します」
「それと、PCデータをそのまま、送信可能となっていますが、そうすると、たとえば、Wordで作ったデータをそのまま送れるんですよね。」
「はい、そうです」
「じゃぁ、PDFも同様ですよね」
「そうなるはずです」
「そうだとすると、カラーのデータを送ることは可能?」
「あ、それはあくまでもファックスなのでできません」
「え、なぜ?」
と、ここはこれでストップ。
「料金は、どうして3分間8.4円通信料としてかかるのですか?」
「これもファックスなので、かかるのですね」

っていうようなやり取りを続けておりました。
いくつか、疑問点が未解決で、説明の方もわからない。
まだ、未消化のまま実験的に売り出したサービスなのか、
末端まで情報が正確には行き渡っていないようです。
でも、けっこう誠意を持って取り組んでいただけそうなので、期待しています。
一番肝心なのは、各クライアントから直接、サーバに繋がって
ある一定のブラウザで閲覧できるのかどうか、ですね。
これができるのであれば、有用性は高いと思います。
さて、どういう返事が来るのか、っていう次第。
さてさて、原稿作業、原稿作業・・・。

<写真はまったく無関係。岩見沢付近の国道沿い積雪状況>
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050グリーンファクス

2011年01月25日 07時40分47秒 | Weblog







かねがね、ファックスの非効率さにはあきれております。
基本的に画像がモノクロでしか表示されない。
細かい部分が不鮮明で判読しにくい。
迷惑ファックスが多い。紙を損させられる。
機器のリース料金などなど、不満点は多い。
通常ビジネスは、いまはほとんど電子メールの添付ファイルが増えてきたけれど、
そういった環境の中では、いかにも過去の遺物的存在。
なのに、基本料金は月々2500円ほどかかっている。

っていうような思いを持っていたときに
インターネットでのバナー広告を発見。
それも水島新治さんのマンガのキャラによる広告です。
一般にWEB広告では表現にあんまりお金をかけないのが多い中、
そうか、こういうコミュニケーション作戦はありかな、と
新鮮に頭に叩き込まれたのですが、まぁそれは別にして
「あんたら、まだ紙のファックスかい!」
っていうキャッチコピーは、まことに直球で受けた。
で、さっそくそのHPに記載されている
「いますぐ申し込む」ボタンをクリックした。
そうしたら、2営業日中に担当者がお伺いします、みたいなことが書いてあった。
まぁいろいろ確認してみたいことはあるけれど、
説明に来てくれるものと思っていました。
ところが、翌々日に来たのは電話。
で、HPでの「申込み」はすぐに契約するということを表しているそうで、
了解いただければ、契約書類PDFをお送りしますから、署名捺印して
すぐにファックスしていただければ結構です、という案内。
なんですが、そうはいわれても既存のファックスはどうするのかとか、
電話の工事会社との連絡は、とか、料金体系は、とか、
疑問点が山ほどある。
電話工事屋さんのように説明をしてくれるというわけではないようです。
なんといっても、東京で電話対応だけしているようで
早く次の案件に移らなければ、という相手方の心理が明瞭に伝わってくる。
で、電話での問い合わせというか説明が終わって
PDFがメールに添付されて送られてきた。
これは、「契約書」と、その書き方説明のA4書類が2枚と、
そして、小さい字でたくさん書かれた「契約書詳細」3枚。
説明の一々に注釈がそれぞれついていて、全体を把握することが困難な
「もともと知っている」人の確認用文書、とでもいえるもの。
この「もともと知っている」というレベルが、
その後判明するように、NTT担当職員でもわからない、というレベルなんですね。
やむなく、これではラチがあかないと観念して
いつも電話工事をお願いしている会社にヘルプコール。
そうしたら、その会社ではこのNTTの新サービスは扱えないのだそうです。
「親しくしているNTTコミュニケーションズのひとを説明に行かせます」
ということになった次第であります。
ううむ、なかなかに手強い。
<長くなるので、また明日続けます。>
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住宅リフォーム講演

2011年01月24日 06時22分33秒 | Weblog






きのうも札幌市内、パナソニック電工さんショールームで
住宅リフォームの講演を行っていました。
20人くらいの方たちへのお話しでしたが、
リフォームについて、わかりやすかったという感想をいただきました。
去年からことしと、長期優良住宅先導事業で
新住協の「断熱耐震同時改修」プロジェクトと
北海道R住宅という2つの選択肢が提供されていて
北海道内では、たいへんリフォームに有利な状況になっていることが
まだまだ十分には知られていない。

で、講演では、なるべくわかりやすく
いま住んでいる住宅の現状の問題点の具体的な提示と、
それをどのようにしたら解決できるのかの、住宅性能向上の方法と、
それへの国の補助の動きなどをお伝えした次第。
講演が終わってから相談を受けたりしていまして、
だいぶ、わかりやすかった、ということでした。
こういう講演会で、一般のみなさんにわかりやすく伝えるというのは
大変、自分自身も参考になる発見があって
勉強になりました。
いつも、全体の構成とかいろいろ考えながら、試行錯誤ですが、
「どう伝えるか」というのはなかなかに奥行きの深い世界。
そういう意味では、今回ひとつの方向性が見えた感じがしまして
個人的にたいへん、有意義だったと思います。
先日の「建築家住宅バス見学会&セミナー」でも感じたのですが、
やはり、ユーザー目線で、どうしたら住まいが幸せになるか、
っていうようなアプローチが不可欠。
まぁ、当たり前ですが、
そのためにはどうすればいいのかは、大いに知恵を絞らなければならない。
そういう部分で、自分的には大きな発見があったと思います。
これからいろいろなことに生かしていきたいと思うところです。

写真は、講演でお見せした富良野の
「北の国から」の舞台になった住宅内部の様子。
観光用に公開されている、黒板五郎一家、最初の家です。
ドラマで、寒くて寝られない純くんと蛍ちゃんが
小屋の内側にビニールで「気密層」を作った様子が展示されている。
一般のみなさんには、こういったわかりやすさが必要不可欠なんですね。
気密の必要性は、こういった展示を利用した方が
一般の人には、格段にわかりやすいのだなぁと
改めて実感した次第です。こういうことはもっともっとたくさんある、と思います。
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高齢化の新文化

2011年01月23日 07時15分45秒 | Weblog






きのう、きょうと、
札幌市内で講演を頼まれまして、頑張っております。
リフォームの講演なんですが、
きのうの会場では、やはり高齢の方が多い。
自分の住んでいる家が、これからも安心して住んでいけるんだろうか
そういうことから関心を持っているのだと思います。

っていう仕事上のこともあるわけですが、
自分自身もだんだん友人たちが病に倒れたり
訃報が届くようになってきて
いよいよ、高齢化を実感するようになります。
きのうの新聞でも、やや捨て身の政治判断で閣僚になった
与謝野さんが、年金受給年齢の引き上げに言及するなど
この問題が正面から、論議されるのだろうか、と期待されます。
まぁあわてて影響の拡大に釘を刺していたようですが。
いいじゃないですか、内閣の一つや二つ吹っ飛んだって、
国家国民にとって、この問題は目先の政治的人気取りで論議すべきじゃない。
あえて、不人気になることを避けて通らずに
真っ正面から、こうしましょうと提案した姿勢は評価できる。
自分が創った政党から除名され、裏切り者と呼ばれ、
それでもなった以上は、与謝野さん、覚悟を決めて
日本のいま抱えている、最難関の問題にぶつかっていって欲しい。
与謝野さんを政権に取り込んだ以上、
菅直人さんも腹をくくって、
消費税導入で支持率が3%を切った竹下さんくらいの覚悟で
不人気になる政策に勇気を持って取り組んで欲しい。
右顧左眄せず、どうせこのままなら、民主党政権はのたれ死に間違いなし。
だったら、国家百年のために身を捨てて欲しい。
昔と違って、命を取られたりはしないだろうから、
勇気をふるって取り組んで欲しい。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、であります。

で、高齢化と少子化で
日本人はこれでもかというくらい、萎縮し続けている。
国内マーケットには未来はなく、
企業も国内に投資をすることに、ヘタをすれば
株主代表訴訟を起こされるような不安も抱えているのではないか。
問題の所在はハッキリしていて
それに着手すれば、大嵐も避けられない。
そういう風に考えるのではなく、
高齢化社会は先進国、そしてやがて中国も大雪崩を打って突入する
不可避の未来社会なのだと見切って、
そういう社会構造の中で、なにを「生み出す」のか、を考えたい。
出版の関係では、すでにその萌芽が出ていて
空前の「歴史ブーム」が来ている。
ただしコンテンツは、まだまだ未成熟だと思う。
大学卒の高齢者が増えていっている中で、
そうしたみなさんが興味を持てるようなコンテンツがまだ少ない。
観光という事業分野でも、
そのコンテンツとして、日本の歴史というものを
中国やアジアのマーケットに売り込んでいくような方向性を持っていない。
マーケットはやはり拡大していく分野があるのだと思う。
まだ、多くの人が気づいていないだけだと思う。
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UIA世界大会

2011年01月22日 09時42分27秒 | Weblog





おとといからきのうにかけて、
夜なべ作業をしておりまして、あんまり寝ていない。
で、昨日夕方からJIA北海道支部の新年会というのがあり、
最初、なにやらバルセロナ展報告会、というのを聞いていた。
北海道支部でスペインバルセロナで、建築家展をやったということ。
イマイチ、内容がわからなかったのですが、
どうも、現地に稚内出身のガウディ研究者・建築家が在住していて
その線でつながりが出来て、
北海道の建築家たちがバルセロナで展覧会を開いていたのだそうです。
なんとなく聞いてはいたけれど、
ふ~む、そういうことか、とようやく理解できた次第。えらい。
そして今度は、バルセロナから今秋、30人くらいの人たちが
北海道を訪れるのだということ。
国際的な交流が行われるのだそうです。
で、こういう動きは、ことし東京で開催予定の
「UIA世界大会」の一環としての動きでもあるそうで、
JIA北海道支部としては、たいへん名誉なスタンスを得ているようです。
その報告のパワーポイントを見させていただいていたのですが、
不覚にも、会場の照明が暗くなったあたりから
どんどん睡魔に襲われ、一瞬、
ここはどこ、わたしは誰?状態に。
気がついたら、写真のバッチがなぜかわたしの胸についていた(笑)。
なんとなく、ヒココニシさんがにこやかに近づいてきたのは覚えている。
近くにいたみなさんが、たいへんあいまいな微笑もされていた。
あぁぁ、思い出せない・・・。
そのうえ、回覧で回されてきた署名簿のようなものがあり、
「きょう来た記念に、軽くサインしてくださいよ」
とか、いやわたしはそんな有名人じゃありませんから、
とか、軽く言い争っていた記憶もかすかに・・・。
あぁぁ、思い出せない・・・。

まぁようするに、
わたしは「あいつは軽いだろう」とみなされて、
この秋の世界大会に「登録参加者」としてブッキングされたのです。
睡眠不足のやわらかい物腰が、
承諾のサインと受け取られていたのですね。
9ヶ月ほど先のことですが、そこだけはスケジュールが決定いたしました。
その後、ホテル会場でおいしい料理をいただき、
いろんな人と話をして、
さっぱり当たらないビンゴのはずれ景品の500円クオカードを
手にして、ようやくわが家にたどりついておりました。

で、やっぱり、このバッチはこうして手元にあるわけです。
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