性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

中古マンションはトクか、損か?

2009年03月31日 07時22分06秒 | Weblog



不動産の取引で、中古マンションの取引が相対的に増えているそうです。
これまでは戸建て住宅の所有権移転売買の方が多かったのが、
最近、逆転して、マンション売買の方が活発になっていると言うこと。
戸建て住宅の場合は、やはり土地の部分があるので
建物本体はほとんどタダ同然だとしても、
それでも価格的にはどうしても大きくなる。
高齢化時代が本格化して、
高度成長期の「郊外ニュータウン一戸建て」購入層が
戸建て住宅を維持するのに、体力的に辛くなってくるので、
そういう人たちが、より利便性の高い都市居住を選択し始めている。
病院や、公共機関へのアクセスを考えても、
そういう選択の方が合理的と言うことか。
で、ちょっと前までは、そういう需要の出始めだったので
いわゆる「富裕層」が、先鞭を切って
都市中心部の新築マンションに需要が集まったけれど、
そういう富裕層需要が一巡し、
こんどは、一般的レベルの需要が始まっている、とも考えられる。

そういう状況のようですが、
これまで、戸建て住宅がメインで「家づくり」を考えてきていますが
でもマンションの利用法とか、活用の仕方、暮らし方、
っていうのは、凄く興味のある部分なのです。
リプランの雑誌の創刊号は「マンションリフォーム特集」だったのですね。
今回、たまたま、古い知人からマンションリフォームの相談を受けて
いろいろ情報や、現在のマンションの位置づけなど
ふたたび、もくもくと興味が起こってきている次第なんです。
きのうは、前の住民が引っ越したあとの状況を視察。
いちばんマンションで問題なのは、結露の問題であり、カビの問題。
健康を著しく害する問題なのですが、
基本的には「断熱欠損」なので、区分所有の各戸では解決が難しい問題。
でも、個体別・物件別で個体差も大きいポイントでもあります。
換気と大きな窓の断熱向上(内窓に樹脂サッシを採用する)で、
ある程度緩和も可能なことがあります。
きのう、チェックしてみた範囲では、壁紙の状態などから推察すると、
結露はそうは酷くなさそうに思われました。

これからリフォーム工事を行って、
いろいろな工夫をしてみるのですが、
こういう、やれることが限られている中で、どうするか、
っていうようなテーマというのも挑戦心をくすぐられる。
絶対にトクした、ってオーナーさんが思えるような、
見に来る人が、「これは面白そうだ」と思えるような、
そんなリフォームに出来たらいいなと考えています。
進行に合わせて、ここで発表していって、
すべての様子は、次号以降のリプラン誌面でも出していきたいですね。



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新聞は面白くないか

2009年03月30日 06時46分12秒 | Weblog



休日、朝食を終わって、ゆっくりとコーヒーを飲みながら
その日の朝刊に目を通す。
ふだんは、忙しくてなかなか細部まで見ることができないけれど、
このようにしてじっくり読むと、
背景のことも、考えながら読むことが出来るので、気付かなかったことも
ふとした行間に発見できたりする。

新聞が、大変厳しい状況に陥っているようです。
まぁ、全産業が変調を来しているなかなので、
広告の需要が落ち込んでいて、メディア企業がきびしいというのは必然的。
ではあるけれど、やはり昨年から新聞メディアの凋落ぶりが激しい。
一番根本的な問題は、講読率の低下と若年層の新聞離れ。
30代以下の年齢層で、自宅で新聞を読んでいるというひとが減っている。
ひとつはインターネットが普及して
朝、ネットに接続すると主要なニュースはポータルサイトの
トップページに表示されているから、
「とりあえず」話題をチェックすることは可能。
新聞をわざわざ講読しなくても、ニュースが向こうから飛び込んでくる。
そう考えると、1ヶ月4000円弱という値段もきつい。
「必要なときにコンビニで買えばいいや」ってなるのも、自然。
確かにテレビなどもあるわけで、
速報的なニュースはそっちでも情報ゲットできるので、
時間という消費尺度で考えると、新聞は時間がかかりすぎるので
「じっくり」読む、という習慣がどうしても減退する。

まぁ、そんなことが一般的な状況なのでしょうね。
そこに、この景気減退が追い打ちを掛けるように襲ってきて
広告状況を直撃し、未曾有の落ち込みを見せてきている、ということか。
先日も、広告を出稿したのですが、
あれ、と思うくらい反響も見えない。
反響自体は、スペースの大きさとか、広告情報の話題性とかもあるので
不定なものではありますが、
やはり一時代前の熱さのようなものが、感じられない。

っていうようなことですが、
やはり、新聞は面白い。
メディアとしてはやはり、雑誌的な方向に向かわざるを得ないのでしょうね。
インターネットも広告としては頭を打ってきているのですが、
長期的にはインターネットとの「違いはなんなのか」
ということに着目することが一番大切なことのように思います。
そう考えると、やはり新聞独特の、あるいは「新聞社」独特の、
深さを、記事構成の中にいかに叩き込んでいくのか、
ということが、一番面白い要素だと思う。
まずは、「日曜版」をいかに魅力的に作るか、が大切なような気がする。
すくなくとも、ユーザーは、日曜日くらいしか
「ゆっくり新聞を読む」時間が取れなさそうなのだから、
それこそ、その獲得できそうな時間で、どうやったら、
ユーザーをこっちに向かせることが出来るかどうかが、
どうも決定的なポイントのように思われます。
新聞ファンとしては、大いに奮起を期待したいですね。



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400-500年代・東国日本のムラ

2009年03月29日 06時35分40秒 | Weblog



柵に囲まれた内部に、居住用の建物や、農作業の小屋などが
幾棟か配置され、作業場としての広場で、女性たちが臼と杵で脱穀作業をしている。
農作業用の馬が飼育されていて、
水くみ・運搬しているひともいる。
柵の外側には、各種の農園が広がっていて、
畑作業を行っている人々が点在している。
道路は、必要なあぜ道が各職場に向かって延びている。
住戸はおおむね茅葺きで、方形が主だけれど、
円形とおぼしき平面の小屋も多い。

っていうような、生活風景を活写したジオラマです。
身を寄せ合って暮らす、ムラとしての共同体の生存の基本形。
庶民の暮らしって、たぶん、この5~6世紀のころの関東地域の暮らしと
そう大きくは違わない形で、ごく近い世紀まで続いてきたものでしょうね。
この写真の中で、社会的な交易の痕跡を考えると、
まぁ、馬や農機具・鉄器などになるでしょう。
このムラで生産された食料を交換材料にして、
権力機関を通してか、あるいは自立的商業手段を通してか、
必要なそうしたものを入手していたのでしょう。
こうした農業生産活動には、生活の羅針盤としての暦の知恵が必要であり、
権力はそういう祭祀を司る、宗教を管理下に置くことで、
権力としての正統性を維持してきたのでしょうか。
こうした農業生産を基礎とした経済単位としての
ムラが、各地に成立することで、開墾が広域に進み、
大きな権力も存在可能になっていった、ということでしょう。
歴史というものは、わたしたちの先人が同じようにものを感じ、
同じように考えただろうと推測しながら探求する楽しみを与えてくれます。
そしてその結果が、いままさに生きて存在しているわたしたちに連なっている。

このような営みの中で、
愛し合い、悩み、苦しみ、よろこび、悲しんできた人間の暮らしがある。
そう考えると、たとえば、コメの生産って、
年に一度の収穫と考えたら、
まだ、日本の歴史年代では2000回と、繰り返されてはいない。
そもそも、そういうコメ生産様式が社会の基本になったのも
まだ、それほど悠久のことではない。
って、いろいろな想念が次々と湧いてきて、
とどまることを知らなくなってしまいます。


さて、きのうも建築家イベントを開催。
バス見学会を含めると、10回目ということになります。
参加者は、そう多くはないとはいえ、切れずに続いています。
また、現実の住宅依頼レスポンスも、増えてきています。
実際に会って話すのと、一方では同時にWEBでもコミュニケーションが進行している。
現代のビジネスって、こういう両方で進行していくものですね。
なにより、根気を持って取り組むことが肝心。がんばるぞ、と。




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400-500年代の関東有力者邸宅

2009年03月28日 07時44分35秒 | Weblog



以前に「足利学校」を見学したことがあります。
あれは、八幡太郎と呼ばれて武家貴族のひとつの典型を示した源義家が
栃木県に立ち寄ったときに子孫を残し、
その末裔が足利氏を名乗ったことから始まる家系の本拠地遺講。
本拠の敷地は、ぐるっと壕が巡らされていました。
このように防御機能を果たす環濠というのが
その地域の権力者の伝統的な居館の形式なのですね。

そんな思いを持って、民俗博物館で出会ったのが写真のジオラマ。
表題の通り、400-500年代の関東有力者邸宅ということなんですね。
まさに足利学校と瓜二つ。
ということは、この時代、すでにこの程度の「防御を必要とする」
軍事的強制力を持った有力者が、関東地域に成立していたことを表している。
ヤマト朝廷の大化の改新よりずっと以前の時代になるわけですが、
ここまでの明確な権力機構を感じさせる居館があったのですね。
考証については、民俗博物館に展示されているということから、
相当に検討され、実際に存在した居館を模してもいるでしょうから
疑問を持つ必要はないだろうと思います。
具体的にこういう模型展示を見ていると実にいろいろな想像が膨らむ。
っていうか、いろいろな具体的事実を再構成していって
想像復元していくと、こういう具体的な造形にたどりつく、ということか。
環濠がここまで大きいと言うことは、
「万が一攻められる場合」というのが日常的準備として存在していることを表している。
そういう緊張関係が日常化していたのでしょう。
まさに、倭国大乱と魏志に書かれている状況が
切迫感を持って迫ってくるようです。
塀も、整然と方形に幾何学形で構築されている。
その後の時代の「官衙」の形式に似ているようでもある。
このような幾何的な形というのは、
民衆にとって、「尊貴なるもの」を具体的にイメージさせる効果があったのだろう。

こういう居館は、一定の地域にとってまとまりの中心装置でもあっただろうから、
数多くの民衆が、ここに通ったり、
ここで働かされたりしたに違いない。
農耕のためのスキやクワといった鉄製品も、こういう居館で管理され、
あさ、1日の農作業の道具をここで渡されて
それぞれの農地に向かったりしたことが想像される。
そして農作業が終わったら、農機具を返却して、
竪穴住居の一般民衆住居に帰っていく、というような暮らしぶりだっただろう。
そういう意味で、権力の明確な表現であるとともに、
民衆にとっては、生活の場でもあっただろうと思います。
いったん戦争が勃発すれば、
こういう共同体が、一体となって戦ったのも間違いがない。
管理された農業生産と、戦争行為が同時に進行していった歴史時間。
弥生的生産様式・社会というのは、
具体的には、こんな社会であったのでしょう。
「一所懸命」という言葉がもつ強い意味合いをも感じさせてくれます。




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一体化した高性能窓・ブラインド

2009年03月27日 06時55分27秒 | Weblog



先日の展示会で見かけた高性能窓です。
室蘭工業大学の鎌田先生もよく言われるのですが、
窓ガラスが3枚も使うようになって
断熱性能が向上しているのだから、
その内部に、ブラインドを入れ込んでしまえば、
最高の品質・性能・使い勝手をユーザーに提供できるはずだ、
っていうことですね。
ところが、たぶん、技術的にというよりも
マーケットに投入しても価格的な問題で投資に見合う需要を得られない
という判断が大きくて、
なかなか、踏み込むメーカーがなかったというところなんだと思います。
そんななかで、この商品は北米地域で発売されているもの。
扱っている建材店の方に聞いても、説明はイマイチわかりにくかったのですが、
コンセプト自体は大変明確。
この窓は、ガラスが2枚で、そのなかにブラインドが仕込まれていました。
このブラインドの使い勝手をよくしながら、
同時にペアガラスの密閉性を高める、というのが
開発上の最大のポイントなんだろうと推定できますが、
慣れないせいか、扱い方がちょっとわかりにくかったです。
わが家には、北欧製の窓が入っていますが、
施工した工務店の方は、見たこともない扱い金物だったので、
開き方を説明できなかったことがあります。
きっと、この窓も、実際に施工されたら、
そのあたりの商品説明が必要だろうと思います。

この窓を見学したあとになって、
先日、木製窓でペアガラス+内窓という構成の窓で、
真ん中に、ハニカムサーモスクリーンという
断熱ブラインドを仕込んだ窓の施工例を見ました。
現状で考えられる高性能を突き詰めていくと、理の当然でこうなる、
っていうような、そのものズバリの窓です。
価格的には確かに高くなっては行くのだけれど、
窓にぴったり、性能的にも似合ったカーテンシェードの役割も果たす。
日射遮蔽という意味あいもバッチリ。
そういう意味で、ユーザー側からすれば、すべて満たされた窓になるわけです。
家に外光を招き入れ、外部の風景を切り取って楽しみ、
しかも、室内の環境をがっちりと守ってくれる、完璧な窓なんですね。
そういう装置の安心感、っていうものは住宅への価値観の中で
けっこう大きい部分の価値なのではないかと思います。
少なくともプロのみなさんは
こういう装置への理解を持ってもらいたいと希望します。

ということで、ようやくWBC、終わることが出来ましたね(笑)。
ダルビッシュ君、ことしも一段と成長したピッチングを期待します。
ことし、わが北海道日本ハムファイターズは、けっこう進化しているのではないかと
密かに期待しております。
もうすぐ開幕ですが、札幌ではさっそくダルビッシュと岩隈の
対決という、どうやら点が入らなさそうな、1-0くらいの
しびれるような試合からスタートしそうです。
なによりこのふたりの対決なので、
パリーグの試合が、トップの扱いで始まりそうですね。
大いに期待しています。




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クルマに、住む

2009年03月26日 06時58分59秒 | Weblog



さて、やっと落ち着いて住宅ネタに帰っていきたいと思います(笑)。
にしても、やっぱり熱狂しました。
野球は、日本の国技になって参りましたね。
これだけ多様化した社会で、多くの国民の大注目をこれだけ集めうるのは
やはり、野球くらいしかない。
終わってみると、世界中で野球がこれだけWBCに積極的に取り組んでいたのは
極東の2国とキューバなどの国だったのですね。
ことしの野球、シーズンも大いに盛り上がる予感がします。

さて、話題転換(笑)。
現代生活とクルマは、切っても切れない関係。
クルマって、本格的に発明登場してから
まだ、100年にもなっていないけれど、
世界を変えてしまったという意味では、ものすごい変化をもたらせた。
わたしの父親など、体が大手術ですっかり弱ってからでも、
ひょいひょいとクルマを運転しておりましたが、
「移動する」ということが、これほど直接的に実現できる機械って、
たしかに、人間を夢中にさせるものです。
それまでの社会のことって、一回変わり始めると忘れるものですが、
船が基本的な運搬手段だったのですね。
だから、発達した都市には運河網がきめ細かくネットワークされていた。
そういう好適地が、大都市としての基本属性を備えた存在だった。

道路網の整備と、クルマの増大が一体になって進んだのが
20世紀中葉以降の世界の基本的変化だった。
いまでは、全国に高速道路網が完備して、
移動が、実に簡便な社会が実現している。
エネルギーの問題はあるけれど、
その問題解決も、やはりクルマメーカーが主導する形で実現するように思われます。
ホンダと、トヨタのハイブリッド車の戦争が
今後のクルマ社会をリードしていくのは明らか。

住宅でも、いろいろにクルマは関係するのですが、
近いところでは、システムキッチンはクルマと競合関係にある、
っていうようなマーケティングデータなんてのもありました。
先日の住宅設備の展示会で、出展していたのがこの写真。
突き詰めていって、クルマに住むのかなぁ、っていうことなんですが、
どうも、説明が合点がいかなくて
わかったようで肝心のことがわからなかった展示でした。
集まってくるのは、住宅関係の事業者のみなさん。
それに対しての展示なのだから、
っていう前提で見ていて、どうも訴求ポイントが不明。
時間もないし、まぁ、いいや、いいじゃん、これ、
っていうような感じで見ておりました、実にいい加減な次第(笑)。
でも、「クルマに住む」って、
個人的に惹かれるものはありますね。
リプランでは、「コンパクト」という特集をやったのですが、
究極的には、こんなふうに暮らすって言うのも、
「茶室」という文化を持っている日本人としては、
悪くないと感じる部分ではないでしょうかね。
立って半畳、寝て一畳、移動できてミニバン暮らし。
っていうような、現代的「方丈記」の世界が見えてくる感じがいたします。
団塊の世代の、終の棲家のかたちとして、
こういう世界を実践する人たちが出てくるかも知れない、
という夢想を、ずっと持っているのですが、
どうなのでしょうね。




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WBCとダルビッシュ

2009年03月25日 07時07分13秒 | Weblog



いやぁ、日本ハム大ファンとしては、
心臓が外に飛び出して、バクバクしているような時間でした(笑)。
9回に点を与えて、しかし、その後の後続を断って、
なんとかベンチに戻ってきた様子を見たら、
かれがかなりの精神状態にあるだろうことが推測できました。

味方が、すぐに力強い援護をくれて、
なお、延長のマウンドに上げてくれた原監督に深く感謝します。
でも、ロージンバックを忘れてくるという、メンタル不安ぶり(汗)。
大丈夫かなぁと、不安が極限まで高まる。
案の定、最初の打者にフォアボールを与えてしまう。
このあたり、どんな状況にも立ち向かっていく
松坂投手のメンタルの強さとの対比で、
現状のダルビッシュの課題が浮き彫りになってくる瞬間。
しかし、今後のことを考えたら、
かれが、松坂以降の日本のエースを受け継いでいくしかない。
どうしたら、極限的なシーンでメンタルの安定、
ボールと精神のコントロールが可能になるのか、
そのことが、いま、同時進行で試されている、という状況。
3塁を守っている川崎選手や、もと同僚の小笠原選手から声がかかる。
そこで少し、状況のなかでのメンタルの静まりがあったのか。
相手ピンチヒッターから三振を取る。
イヤな1番打者をセンターフライで討ち取る。
そして、ついに三振で、最後の打者を討ち取った。
マウンド上で、やり遂げたと言うよりも、
やっと、たどりついた、という身体言語を発していた。

いやぁ、本当にこっちも疲れ切るのだけれど、
あとで、かれのインタビューを聞いたら、
「9回に同点にされて、奥さんになんていわれるかと・・・(笑)。勝ってよかった」
というシンプルな感想。
また、本来のクローザー・阪神の藤川選手に対する
感謝のコメントもありましたね。

っていうような、状況だったようですが、
きのうはリアルタイムには確認できませんでした(笑)。
ちょうど最後のあたりには、来客と打合せ中。
あとで、っていうか、夜遅くまでのCS放送で、実況をウォッチした次第です。
でも、来客が新聞社の方で、途中、その方のケータイに電話が入り、
「号外が出たら、すこし下さい」という依頼があって(笑)
「っていうことは・・・、あ、勝ったんだ!!!」
っていうようなことでした。

まぁ、自軍のエースが最後に出てくるというのは
誇らしくもあり、苦しくもあり、
という極限的な経験をさせてもらえるものですね。
こういう経験が、ダルビッシュの成長に貴重な経験になっていって欲しい。
今後、WBCがどうなっていくか、不明だけれど、
たぶん、アメリカのリベンジは本格化すると思うので、
そうなったら、次回4年後も開催されるだろう。
そのときの日本のエースは、松坂の年齢を考えればダルビッシュしかいない。
今後の4年間を、そういう部分を持って
野球生活を送っていって欲しい。
そのときに、チームのファンとしては半分は辛いけれど、
やっぱりかれは、大リーグに挑戦していくべきだと考えます。

どんな状況にもアジャストできる経験を積んでいくためには
安住できる日本のなかではなく、
広く過酷な日程の中で、最善のパフォーマンスを求められる
大リーグで、自分を磨いていくべきだろうと思います。
まぁ、じっくりと今シーズン、考えていくべきでしょうね。
かれの一層の成長のためには、避けて通れない気がします。
きっと、かれはそういう経験を積んでいけば、
世界を代表するアスリートになれると思います。
イチロー、松坂に続く、日本を代表する存在になれると思うのです。
松坂が抜けたあと、がらりと選手が替わって、それでも
昨年日本一になった西武の例もあります。
日本ハムも、そういう試練を乗り越えてなお、強いチームになって欲しい。
そして、大リーグ挑戦が終わったら、また帰ってきて欲しい。
っていうような、勝手な一ファンの妄想です。
がんばれ、ダルビッシュ!もっと、もっと、でっかくなれ!

<写真はまったく無関係。アメリカでジャズをやっている高校同期生の札幌公演>



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プライド高い選手の使い方

2009年03月24日 07時25分22秒 | Weblog



いやぁ、また勝ちましたね。
アメリカチームには、現役バリバリのメジャーリーガーばかり、
ということですが、
やはり野球というのは、「打線」という言葉があるように
攻撃はとくに、チーム力というのが肝要なのですね。
逆に言えば、どんな強打者でも分断され、前後のバックアップがなければ、
各個撃破することは可能、ということなのでしょう。
バラバラになってしまえば、各個人の能力が高くても
点を入れることは出来ない。
昨日の試合、ヒット数は日米それほど違わないけれど、
チャンスで見せた日本の集中力はすごかった。
アメリカ選手のように破壊力バツグンのブンブン丸ではないけれど、
シュアーでシャープなバットコントロールで連打。
野球はけっしてパワーではない、
チーム競技なのだと言うことを見せつけてくれた気がします。

それとやはり、指揮官の進化が大きい。
原監督、今回はほんとうにみごとな采配。
選手が全員一丸となって戦っている様子が、各個人のコメントから伝わってくる。
きのう、ヒーローになった川崎選手、
「控えで、なかなか出場機会がなかったですが・・・」
というインタビューに対して
「ベンチで一緒に出場して戦っていました!」
という、胸のすくようなコメントを発していました。
選手をやる気にさせる使い方をしていると感じられるコメント。
昨日の試合でも、急遽呼び寄せた栗原選手をさっそく代打で使って
力一杯のスウィングで、三振。
こういうのは、全軍の士気を高める大きい意味はあると思う。
投手の使い方でも、
メンタル面で、「リラックスする力」とでも言える力の面で
ダルビッシュよりも上と思われる岩隈を決勝の舞台にあげ、
そのダルビッシュをクローザーに抜擢している。
このあたり、プライドの高い選手たちをうまく使ってくれていると思う。
確かにダルビッシュは、一度、クローザーの経験を積んだ方が、
メンタル面での成長が期待できると思う。
力量面では、ダルビッシュは韓国打線に簡単に打ち込まれないと思うが、
緊張感のコントロールに、まだ、若さが感じられる。
日本のエースになるためには、メンタル面の成長が必要。
そんな配慮も感じられる上手な使い方だと思う。
このチャンスをダルビッシュは、活かして欲しい。
4年後の日本のエースは、どう見てもダルビッシュしかいない。
かれを最強エースにするために、この経験は大きいと思う。

ということで、本日も、
入れ込んで、WBCの話題でした。
写真は、まったく無関係(笑)の、屋根瓦利用の太陽光パネルです。



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沈黙するレンガ壁面

2009年03月23日 07時20分28秒 | Weblog



先日の建築家住宅バス見学会より。
フーム空間計画・宮島豊さんの設計住宅の様子です。
台所の壁面って、一般的には脂汚れを拭き取りやすい白っぽいタイルが一般的。
なんですが、この家ではごらんのようなレンガ仕上げ。
宮島豊さんの住宅ではほぼこの仕様で、大好評ということ。
全体に落ち着きのある陰影感に満ちたインテリア空間が
特徴なんですが、
そういう雰囲気が、最近の「建築デザイン」の素材感に乏しい
壁の薄さを強調しているようなデザイン傾向とは一線を画しています。
で、そういう空間を、徹底的に機能性を強調しながら
建て主さんに説得するのです。
このレンガ壁面も大変理にかなっているのですが、
出来上がってみると、この質感がなかなかいい。
半割レンガをタイルのように張り込んでいく仕上げなんですね。
ざらざらとした質感が、ステンレスの台所機器と対比的で
インテリア的な納まりがシック。
よく聞くと、このレンガは、いわゆる「ハネ」品と呼ばれるもので、
野幌のレンガ工場でも製品出荷できないもの。
安価なものなんですが、でも、使い方で高級感を見せる。
お金の使い方、なかなかうまいなぁと感じます。

それにしても、最近の東京を中心とする建築家住宅の
「シンプルモダン」ぶりって、
ちょっと、どうなんだろうかと思われます。
住宅というのは、そこで成長する子どもの「こころ」を編み上げていくものだと思うのです。
子育ては「錦を織る」仕事なのだ、という言葉を聞きます。
さくらさくらんぼ保育の考えの基本のような言葉。
人が生きていくときに、こころの「襞」のようなものが
絶対に必要であり、他者への「思いやり」というような
暖かみのある人格形成に預かっているのではないかと思うのです。
そのように見てくるとき、
あくまでも白く、スカッと開放的で、壁の質感を否定しているような
デザイン空間って、どうも薄っぺらさを感じてしまう。
こういう空間で、「さめざめと泣く」っていうような成長期の貴重な体験を
いまの子どもたちは、得ることが出来るのだろうかと
つい、考え込んでしまうことが多いのです。

そんななかで、こういう質感を重視した空間作りを心がけている
住宅を見ていると、やはり安心できる。
こころに「沈黙」を得ることが出来る空間、っていうような
そんな感覚が迫ってきます。
みなさんいかが感じられるでしょうか。




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弥生時代のキャッチャー

2009年03月22日 06時12分40秒 | Weblog



3連休、きょうまでですね。
WBCもあとは準決勝、決勝と勝ち抜き戦があるだけ。
よくぞここまで、戦ってきているものと褒め称えたいですね。
まぁ、きのうの原監督、
いいコメントを出していましたね。
「尊敬するアメリカ野球」という言葉を出して、
アメリカ社会を十分に意識した素晴らしいコメントだと感心しました。
っていうか、ベーブルースの本の話を引き合いに出すなど、
本心から発露しているようで、
戦いを前に、正々堂々とした姿勢を打ち出して
「国家の威信を賭けて」というよりも、日米の絆の深さを訴えるあたり
なかなか、指揮官として優秀だと感心いたします。
こういうコメントのあとの戦いは、
純粋なベースボールが展開するものと思います。
監督という仕事、立場というのは、
選手を戦いやすくするのが最大の任務だと思うので、
そういう意味で、今回の人選はまことによかったと思います。
選手たちの結束力は、今回かなり高く、一体感のあるいいチームになっています。
かくなるうえは、全力ファイトの日米決戦を期待したい。
選手たちを信じて、祈っていたいですね。

なんで野球の話になっているのか、
この写真を見て、つい歴史ネタということを忘れたことが大きい(笑)。
歴史民俗博物館でのひとこまなんですが、
弥生社会の兵農一体ぶりを表現したものなんですね。
日本の水田による米作は、たぶん、朝鮮半島からもたらされた段階から
集団的な分業と、階層分化が明確な「組織」として
「移住」的に移ってきたものではないかと思っています。
米作自体は、中国揚子江河口地域から少しずつもたらされたものと思いますが、
社会システムとしてのものは朝鮮社会からの移住が大きかったのではないか。
で、米作の適作地を求めてその地域を占領し、
他に対して防御的な環濠を巡らして、
深く壕を掘って、他者からの略奪に備えていた。
また、逆に他にスキがあれば、このように武装してそこを襲って、
自分たちの占領地域を広げていったのではないか。
鉄器の生産管理は、ごく初期からのこうした環濠集落で広く行われてきたけれど、
それは、農業生産力の向上のためでもありながら、
同時に殺人兵器の生産でもあった。
っていうように思えます。

なんですが、このマネキンの様子。
なんとなく、野球のキャッチャー然とも思えてユーモラス。
木製の楯、棒を持って戦う様子ですが、
弥生時代の城島とも思える(笑)。
っていうことで、前振りと本論の、どっちがどっちか、
どうもよくわからなくなってしまった本日のブログです。
いずれにせよ、がんばれ、ニッポン。



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