性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

「暖房手当」が生む住意識って?

2015年02月28日 06時32分29秒 | Weblog

さて、Replan北海道版の次号作業が追い込みになって、
遅れている原稿にヤキモキさせられる日々であります。
そんなところへ、岩手盛岡から旧知の知人が来訪されまして、
高断熱高気密住宅の最近の動向などの意見交換。
で、お話しの中で気付きがあったのが、表題の件。

そうなんです、暖房手当。
北海道民はこういう「手当」が勤め先から支給される。
冬期間、暖房がないと人間が生きていけない、という生存維持や
基本的人権意識のようにして支給がなかば義務づけられた手当が
北海道の企業には、一般的にある。

<以下、「北海道ファンマガジンWEBサイトから抜粋>
「燃料手当」とは、北海道で見られる独特で特殊な支給制度です。
「暖房手当」「石炭手当」と呼ぶ人もいます。
その名のとおり、正社員に対して(が多い)、
冬季つまり10月~3月の約6ヶ月間の暖房燃料費を支給してくれます。
北海道の会社全てにこの制度があるわけでもなく、
もともとないところや、廃止されたところもあるし、
道外の企業(つまり北海道に支社・支店がある場合)に至っては
そんな配慮はほとんどないのが普通です。<引用終わり>

当社でも、当然のように負担しています。
そのことの意味合いが、北海道以外の方から指摘されたのははじめて。
でも、その方は北海道生まれで現在、盛岡在住の方。
なので、この手当の意味合いをよくわかっているのですね。
もっといえば、北海道では開拓が進んだ時期、
同時に石炭が大量に生産されていたので、
エネルギーコストが非常に低価格で一般に提供されていた。
そういう意味では、非常に「暖房」について特殊な意識が
社会全体に共有されていた経緯がある。
ほとんどタダだからと、盛大にストーブに石炭を「くべて」いた。
こういった社会主義的な「補助」があることが、
さて、どのような精神文化を生むのか、ということについて、
正直、あまりにも身近すぎて、これまで深くは考えたことがなかった。
「もったいない」精神よりも、「なんもさ」的な、
よくいえば大らかさ、悪く言えば大ざっぱさに繋がるような
そういった精神文化を生むのかも知れません。
これは改めて、じっくりと時間を掛けて
考えてみたいテーマだと気付かされた次第です。
北海道外のみなさんからすると、
「なによそれ?」みたいな反応でしょうね、きっと。ふ~む。


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「北海道の家づくりの現場から」2015 発刊

2015年02月27日 06時41分14秒 | Weblog

本日は、当社からの新刊のご案内です。
当社も賛助会員として参加している地域工務店グループ
アース21による「自費出版」を、わたしどもで企画編集販売協力している本です。
家は、その地域に住み暮らしている立場を共有する「地域工務店」が、
マーケットリーダーであるべきだと、わたしどもは思います。
しかし、これまで地域工務店は大手ハウスメーカーの大量宣伝力に
企業規模として太刀打ちできなかった。
そういうマイナスを跳ね返そし、情報発信力を高めようという企画。
主な内容は以下の通りです。

地域に根ざした工務店グループ
アース21 「北海道の家づくりの現場から」2015年版
2015年2月25日発売 A4版・オールカラー176p(表紙共)

特集/ 住まいはこの街と共に いつも身近に地域工務店
私たち地域工務店は、地域に密着した家づくりを行い、新築後に経年で起こる
メンテナンスにも迅速に対応。建ててからもずっと家を見守ります。

Contents
■地域に根ざした工務店グループ 「アース21」22年目の私たちの活動
■特集/住まいはこの街と共に いつも身近に地域工務店
■アース21の「あゆみ」と「これから」
■アース21活動紹介「住宅視察」
■道内全域24社の実例を紹介 アース21 正会員 住宅実例集
■アース21推奨 性能基準
■寄稿「これからの工務店との関係」 栃木 渡
■建ててからもずっと 家を見守り隊!
■技を受け継ぎ、活かす職人たち
■家づくりの前に知っておきたい 家を建てるためのステップ
■アース21の本 バックナンバー
■アース21 準会員・賛助会員 企業紹介
■アース21活動紹介「勉強会」
■寄稿「これからの伝統構法の家」 松井 郁夫
■アース21活動紹介「地域型住宅ブランド化事業への取り組み」
■寄稿「新しい時代を迎えた住宅とエネルギー」山口 正
■アース21活動紹介「フォローアップ体制の構築」

この本は毎年出版されてきて、すでに7冊目の出版。
わたしどもReplanとしては、その発行に当たって、
編集作業の全般を支援し、制作の工程から流通についても
責任を持ってサービス提供しています。
昨年発行版に至っては、ほぼ完売に近い実績を上げています。
こうした社会的なアピールは、地域工務店という存在としてはきわめて有益。
全国の地域工務店グループのみなさんからも注目されてきています。

本体価格537円(税込:580円)
北海道内の主要書店、セイコーマート(一部店舗)、Replanホームページにて発売!
http://www.replan.ne.jp/content/bookcart/b1hok/h107/index.php/

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住宅業界 作り手たちの草の根交流

2015年02月26日 07時29分00秒 | Weblog

冬のこの時期、北海道は
全国から工務店などの団体来訪者が視察に来られる。
例年であれば、雪まつりが一段落して、視察には格好であるのですが、
ことしは春節にぶつかって、中国からの観光客がすごい。
札幌市内はどこのホテルも満杯という状況。
きのうは、秋田からの見学ご一行に早朝から合流して
札幌市内の住宅をご覧に入れて、
その後、夕方からは今度は埼玉県からのご一行と
ススキノで合流して懇親・情報交換会でした。

とくにきのう来道された埼玉の工務店グループの場合
北海道内の工務店グループ・アース21が
建築中の工事現場をセレクトして、断熱工事や気密工事など
手順を含めた現場的な、実践的な見学だったようで
口で語る説明ではなく、まことに直接的な体験を得られたようです。
みなさん異口同音に、ショックを受けたというような印象を語っていました。
断熱は、断熱材を入れれば良いというものではなく、
在来なり、2×4なりの建築構造との取り合いのディテールでの
気密の取り方にポイントが隠されている。
きちんと性能を発揮できる施工技術がもっとも肝要な部分。
切磋琢磨は、やはり現場での研修がいちばん有効。
さらに、北海道の工務店たちが、
どうしてここまでフランクに自社の技術を公開しあうのかについても
大きな疑問が提起されていました。
本州地区であれば、せっかく獲得できた技術は、
あくまでもその企業の秘密として、秘匿されるべきものになる。
それがどうして北海道では、かくもオープンになっているのか、
たぶん、そのことが一番の衝撃であったのかも知れません。
これはやはり、きのうのブログで書いたような、
「住宅を見せるのに心理抵抗が少ない? 北海道民」ということが
北海道の作り手たちにもごく自然なこととして
血肉化されているということなのでしょう。
きれい事ではなく、建築工法が革新されていくというのは
こういったことが本来的に核心的部分なのでしょう。

そして工務店の進化とは、
このような実践的情報交流を通して実現していくのだと思います。
もうすこし目的的に、こういった交流を企画していく必要性が
高まってきていると認識できた次第であります。


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住宅を見せるのに心理抵抗が少ない? 北海道民

2015年02月25日 05時59分38秒 | Weblog

なかなかReplan次号の原稿進行がはかどらず、
やきもきしながら、ではありますが、きのうは、
秋田から住宅見学のご一行が来られての住宅ご案内。
午後から2件の住宅をご覧に入れました。
で、その後の参加者の方との懇親会での会話で
「いや、あんな高級住宅を見せていただけるとは、信じられません」
「え、それはどういったことでしょうか?」
「秋田の人なら、絶対に建て主さんから拒否されますね」
「北海道の人は、オープンに受け入れていただけるのですね」
というお話しでありました。
まぁ、確かに見せていただくには相応の苦労はもちろんあるのですが、
北海道民は、こういうことには比較的にオープンであることを
再発見・再認識させられた次第であります。



このことには、いくつかのポイントがあると思います。
まずは、開拓の歴史があって地域の人間性として
「お互い様」とでもいうような「なんもさ」精神というのがあります。
人と人の距離感、垣根をあんまり意識させない風土性が
北海道民にはあるということ。
そして、それと似た部分の発露ではあるのですが、
積雪寒冷という厳しい自然条件の中で、少しでも「暖かい家」というものへの
地域全体としての希求が強く存在して
その公的な目的に対して個人がリスペクトの気持ちを強く持っている、
そんなふうに思われることがあります。
「みんながあったかい家に住めたら、すごくいいっしょ」
という共有意識が高いレベルで存在していることが、
こういうかたちで、表出しているように思われるのです。
いま、北海道で暖かい家に住んでいられるのは、
多くの先人たちの努力が結果してきていることであって、
建て主さんも含めて、個人としての利得というよりも、
より公共性の高い共有目的がもたらせてくれた恩恵であると
そのように考える部分があるということ。
そういうことに、むしろ違和感にも似た感覚を持つのが、
ほかの本州地区のみなさんなのだと言うことに
再度ですが、大きな気付きを感じたのであります。
やはり、ひとから教えられることは深く、広いものだと思わされました。

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風呂での溺死・脳血管障害マンガ表現

2015年02月24日 05時46分03秒 | Weblog

きのうのfacebookでは、わたしの公開したブログがたくさんの人から見られ、
そしてまた、たくさんのコメント・投稿をいただきました。
まことに多くのみなさんと「対話」することが出来たように思います。
主に日曜日にアップした「日本の大問題・風呂での溺死事故」について、
活発に意見が寄せられた次第。
はじめは伝統工法擁護的な立場からのご意見が寄せられ、
さらに大学の先生も論議に参加してくださり、
健康と住宅性能についても論議が盛り上がったりしました。
活発な論議で、望外のこととうれしくなりました。
以下、コメントをいただいた、丸田絢子さんの伝統建築へのご意見・抜粋です。
「伝統建築は風土や社会制度に合わせて進化してきたからこそ、
美しく素晴らしい存在だったのだと思います。
木材を守るため、掘立から土台付きに、
防火性を高めるため蔵造りや瓦葺屋根が生まれました。
なぜ、寒さに対抗する技術だけは、拒絶しなければならないのか。
この深い闇は、きちんと議論されるべきだと思います。
進化を止めた伝統は、遺構として淘汰されてしまいます。
設計者が、新しい技術を理解する努力を怠ることを伝統と言い換えて
住み手に押し付けるのは、進化し続けてきた明治以前の伝統建築に対し
大変失礼なことではないでしょうか。」
という、きわめて骨太な意見までいただきました。



いずれにせよ、論議のきっかけになった
年間19000件とも言われる、家庭内での溺死事故という悲しむべき実態は
より多くの人々に情報共有されるべきであるのは間違いがないでしょう。
きょうのブログでは、日曜日のアップではカットしていた
「風呂での溺死事故」のマンガ、クライマックスの一部を画像として掲載します。
人間の健康にとって、家庭内温度差環境がいかに過酷な事故をもたらすのか、
そのプロセスを調査し、想像力で肉付けしてみた次第です。
問題は急激な温度差です。暖かいところから寒いところに移動したとき、
交感神経が緊張し末梢血管が収縮することで、血圧が急上昇。
心臓や血管が強いストレスを受けます。
とくに高齢者の場合、脳血管障害などの重大な疾患につながりやすいのです。
引き起こされる疾患で多いのは脳出血、脳梗塞、心筋梗塞の3つ。
いずれも手遅れだと命に関わります。
ヒートショックがもっとも起こりやすいのが浴室なのです。
脳血管障害が起こったとき、主観的には多くの場合、近親者の幻影が
イメージされるのは想像可能。
そういったイメージを抱きながら「気が遠くなっていく」のだと思います。
マンガドラマでは、亡くなった夫の幻影を見て
それと対話するうちに気を失い、そこに息子が駆けつけるという
女性の一生を彩る登場人物に仮託させて
ヒューマンストーリーとして考えてみた次第です。
こういう事故から人間を基本的に守ることが出来る住宅が、
よき住宅の、きわめて大きな要素であることは間違いないと思います。
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北海道石狩で2月に、フキノトウ発見!

2015年02月23日 05時08分28秒 | Weblog

きのうのブログ「日本の大問題・風呂での溺死事故」は、
どうやら大反響のようです。アクセスが飛躍的に伸びて、
アップ先のひとつGooでは、閲覧が2200を超えていました。
お風呂と溺死事故について、本当に日本人は真剣に考えなければならない。
本州以南の地域のみなさんの関心の強さをひしひしと感じますね。
とっくにこういう問題から、多くの住宅が解放されている北海道は
しっかりと発言する必要性があるのかと、再認識した次第です。
また、さまざまなご意見も寄せられました。
いろいろに考えさせられることもあり、
それぞれにお答えもしておきました。
とくに伝統建築の立場からのご意見へのお答えには、ホンネも書いてみました。
今度、それを再構成してブログにアップしようと思います。

ということですが、
好天に恵まれた週末、大好きな泉質の日帰り温泉のある
石狩市浜益までカミさんとドライブして参りました。
そこでふと目に止まった様子が上の写真であります。
まさか、まさか、であります。
2月の下旬に、札幌からも2時間くらい北上したこの地で
除雪されている道路脇に、春の訪れを告げてくれる「フキノトウ」であります。
雪が融けて、湿潤になった地面を押し破って
元気よく、緑が背伸びをはじめている・・・。

2090

発見したのは、浜益でいちばんステキな山並み風景を見ていたあと。
写真右手の面白い三角の山が「黄 金 山」。
石狩市浜益区の象徴、黄金山は標高739.1m。
かって、和人が砂金採りに入った時代に「黄金山」と名付けられたが、
その姿から「黄金富士」「浜益富士」とも呼ばれ、山頂からは
署寒別連峰はもとより遠くは積丹半島まで一望できる。
2009年に国の名勝に指定されました。
スピルバーグの「未知との遭遇」で、宇宙人から遭遇場所のイメージを
テレパシーとして受け取った人間たちが集まった山に、
印象がめっちゃ似ていて、大好きな山です。
2月にこんなにのどかな山並みを見ることも珍しいけれど、
まさか、フキノトウまでが顔を覗かせているとは・・・。
やはりこういう時ならぬことは、なにかの警告のような気がします。
温暖化が、ここまで進行してきているのでしょうか?


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日本の大問題・風呂での溺死事故

2015年02月22日 05時58分36秒 | Weblog

一昨日、「北海道の沖縄化 増えるシャワー入浴」と書いたら、
Facebookなどでいろいろな方からコメントをいただきました。
高断熱化が進んでいる北海道では、浴槽に浸かる入浴法ではなく
より簡便にシャワーだけで済ませる入浴習慣が増えている。
っていうことなのですが、
さまざまな意見が寄せられた次第であります。
エネルギー問題の方向で考えると、浴槽入浴+シャワーによる体洗浄では
大きなエネルギー消費にならざるを得ないのに対して
高断熱化でシャワー浴が中心になると、比較してエネルギー消費が減ってくる。
これはいい方向というのがメインテーマだったのですが、
いろいろな方とやり取りしていて、
もうひとつ大きな「風呂での溺死事故」の問題にも話が広がった次第。



わたしどもでは、こうした問題について
2012年に発刊した「青森のいい家大研究 1」というマンガで
上のように、わかりやすくご紹介しています。
一般紙などでもようやくその実態が報告されるようになって来ましたね。

<以下、ダイヤモンドオンラインより抜粋>
http://diamond.jp/articles/-/63009
十分な断熱対策がなされていない住宅が全体の7割にも上る日本。
風呂場で溺死する人の数は1万9000人と、
なんと交通事故死の4倍にもなる。
その多くは高齢者。一気に寒暖の差にさらされることで、
心筋梗塞や脳卒中を引き起こすのだ。
<中略>
厚生労働省の人口動態統計によると、
2012年に溺死事故で亡くなった人の数は、およそ5600人。
しかし、実際にはこの3倍にあたる1万9000人が亡くなっている。
というのも、事故死ということになれば検視を受けなければならないため、
多くの遺族が病死扱いを望み、統計上に人数が反映されないのだ。
一方、警察の取り締まり強化により、12年交通事故死は4411人にまで減少。
つまり、風呂場で亡くなる人の数は、交通事故の死者の4倍にも上るのだ。

こういった住宅の大問題について
それもちょっと学べば進化した住宅技術を活用できる現代において、
無知蒙昧にも、ひたすら自らの「作家性」にのみこだわって、
とんでもない過酷な住環境を著名建築家が提供するケースも散見される。
しかも多くの追随的メディアがそれに盲目無批判であるという、悲しい現実も。
・・・まことにもって瞑すべし。
こういった実態は、もっと大きく声を上げていくべきことだと考えています。




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温暖化の冬、なのかなぁ?

2015年02月21日 08時48分56秒 | Weblog

さて、きょうは久しぶりの休日です。
うれしい。

ことしの札幌地方、どうも雪が少ない。
というか、2月なのに春のような「雪融け」が各所で見られる。
どうも、温暖化の冬のようであります。
通常は2月はじめの雪まつりが終わってから、
猛烈な雪が2~3度はやってくるのですが、
ことしは身構えていても、さっぱり音沙汰がない。
どうも拍子抜けしてしまいます。
ということで、先日久しぶりに北海道神宮周辺・散歩道を歩いてみた。
例年であれば、こんな時期には散歩の気力もなく
ただただ除雪に追い立てられているのが常なのですが
そういう冬場の貴重な運動機会が失われていることへの無意識な
対応策とでも言えるでしょうか。

しかし散歩道はごらんのようなスケートリンク状態でして
当然長靴装着ではありますが、
それでもあぶない箇所もまだまだ多いようであります。
まぁやはり、もう少し季節の進展を待った方が良いようです。
先日の会合で聞いたら、
豪雪で知られる岩見沢も例年の半分以下の積雪とか。
道東の方では、どうやら冬眠を忘れたヒグマもいるようで
被害の知らせも届いている今年の冬。
このまま、おとなしく過ぎていくのかどうか、半信半疑でおります。


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北海道の沖縄化? 増えるシャワー入浴

2015年02月20日 05時58分48秒 | Weblog

最近、北海道ではいわゆる浴槽に浸かっての入浴習慣が減少傾向と言われます。
住宅を調査している北大の先生からもそういう声を聞く。
沖縄では以前から住宅に浴槽設置というのは少ないそうで、
暖かいから、汗を流すだけのシャワーで十分なのだと聞いていました。
その真意がよくわからなかったのですが、
どうやら、浴槽に入浴するのは発汗を促進させて汗を流すのが
本来の意味合いであって、気候条件が備わっていれば、
シャワー程度の湯量刺激でも発汗・カラダの洗浄には十分ということのようです。
その亜熱帯的な生活習慣が、本州地区を飛び越えて北海道に?
地球温暖化ということであれば、本州地区で変化が先なハズ、
と、やや唐突な気がしたのですが、
この情報に接してみてから、坊主の入浴習慣を思い起こし、
さもありなんと気付くようになって来ております。
かれはけっこうシャワー入浴で済ませていたことが多かった。
わが家は基本的に全館暖房であり、
生活空間では基本的に20度以上の室温は冬場でも保たれている。
そういう「亜熱帯」的な室内空間では浴槽入浴習慣も減っていく・・・。
欧米では、バスタブにお湯を張るよりも
汗を流すシャワーの方が一般的生活習慣に馴染んでいる。
浴槽入浴よりもシャワー入浴だけの方が、湯量ははるかに少なくて済む。
一方北海道では断熱の結果、暖房用エネルギー消費が少なくなっても
給湯によるエネルギー消費は一向に下がらなかった。
基本的に局所暖房が生活習慣である日本全体では、
給湯用エネルギーの方がエコ目標として重要とも言われる。
で、地域全体としての面的な断熱性能の向上が見られる北海道で
こういう入浴習慣の変化が広がりつつあるとすると、
どうやら、断熱が進んでいって、湯量消費も少なくて済むことに
なっていくのだろうかと、期待感が広がって参ります。

ご存知のように、日本の住宅が欧米と大きく違うのは浴室の作られよう。
人間生活のハコを作るのに、この入浴習慣の違いが
かなり決定的な違いをもたらせています。
戦前までは銭湯での入浴が一般的で、家風呂などは超贅沢であったのに、
いまや家風呂は当たり前になった。
家に重厚な浴槽+体洗いの浴室装置を入れるとなると、
その長期荷重、防水・水分コントロールのストレスなど、
簡便なシャワーブース、単体風呂などとは比較にならないほど重装備になる。
そういう結果、ユニットバスという工業化製品を生み出すにも至った。
写真は2階に作られたユニットバスの設置状況を下から見たもの。
建築構造との合理的な接合の工夫から、防水の入念さ、排水管の断熱処理、
防水と、設備と建築の取り合いなど、
作業工程も複雑になっていくことは避けられないのです。
欧米に住宅見学に行くと、工務店さんたちはシャワーブースを見て
「こんなアバウトな防水でいいんだ・・・」と驚愕する。
日本の住宅が割高になる要因の大きな部分が、この入浴習慣なのですね。
しかし当面は、習慣の変化にとどまって、
浴槽・浴室自体が不用になっていくかどうかまでは見通せないでしょうね。
しかしそうであっても、エネルギー事情には可変要因になり得る。
下からばかりではなく(笑)、
日本のお風呂の動向、注意深くウォッチしていきたいと思います。

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家族生活・情報メディアボード

2015年02月19日 05時41分16秒 | Weblog

やっぱり住宅見学は最高におもしろいですね。
住まいは、そこに住む人のために作られている。
まことに、当たり前のことでありますが、
そのことは、人の暮らしを見つめるあたたかいまなざしが不可欠。
寒さ暑さから人を守る、という基本から、
もっと楽しいくらしが実現できるようにと願う気持ちにまで、
いわば工学から人間学まで、幅広いポイントで一気に解を得る創造行為。
敷地条件を柔軟に感受し、配置から考え
環境要件から、細部の仕上げディテールまで
その家族がどのように暮らすのがシアワセであるかを手作りで探っていく営為。
そんなことが伝わってきて、つねに新鮮な気付きがあるものです。

一昨日、札幌近郊千歳市・恵庭市などの
周辺地域で、合計7件の住宅を視察しました。
完成し入居している現場もあり、工事中の現場もありました。
そのなかのとある一軒で、
写真のような壁面一杯のコルクボード装置を発見。
手前に食卓椅子の背があるのでおわかりいただけるように
これは、家族が3度3度集まる食堂テーブルに面して配されている。
ごくふつうにある光景だと思うのですが、
あらためて見入ってしまった次第です。
というのは、家というのは家族生活の場であるワケで
その家族のコミュニケーションの媒介・メディアもまた
いろいろに想像しうるな、と改めて感じさせられたのです。
この家の「コルクボード」は、左右幅が3m近い。
当然、市販品では売っていないような大型サイズの造作なのです。
家族生活上の備忘録になっていたり、ゴミ収集のスケジュールであるとか
旅行のイメージを膨らませる相談メディアとしての地図であったり
それこそ、種々雑多な生活情報が、一目瞭然になっている。
聞いたら、こういう目的もあって食堂の背面壁を大きく作ったという。
こういったボードをお互いに一緒に見ながら、
家族同士の話し合い、情報共有が進められていく。
「ねぇ、今度の週末、◎◎に行かない?」
「おお、いいな、えっと◎◎はここだから、っと」
「あ、そうしたらさ、△△も近いから、行ってこようか」
「昼飯は、どこで食べようか」
「そうだ、おいしいラーメン屋さんがないかな?」
・・・みたいな、家族の暮らしがイメージできたりしてきます。
その家族にとって情報頻度の高いものがおのずとピンナップされ、
それを媒介として会話が膨らんでいくのだと思うのです。
壁には、そういった使用途が大きくあることに大きく気付かされる。
こちらのご家族にとっては、こういう大きな壁面ボードが
かけがえのない情報装置として機能し、
家族のコミュニケーションを活発にさせている様子が
そこはかとなく伝わってくるのです。
ほんのちょっとの断片的装置だけれど、
こういった部分まで話し合いできることが、注文住宅のメリットだなと
そんな印象を持って見ていた次第であります。

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