北海道札幌にいて、冬には雪に覆われることで
色彩感覚というのは、どのように影響を受けるか、
そんなことを、いつも漠然と考え続けているように思います。
小学校に入って、はじめて多様な色合いのクレパスなどを使って
絵を描けと言われたとき、
まっさきに「群青色」にこころが向かったような記憶がある。
雪って、昼間の陽光が真っ盛りの時には
激しい「照り返し」で、ひとの視覚をマヒさせるくらいの強烈さを持っている。
その陽光が徐々に納まってきて、
薄暮が迫ってくるようになると、写真のような
空や空気が、まるで群青の色合いに染め上げられてくる。
その色を引き立てるように雪は落ち着いた白になってくる。
たぶん、こうした色合いはどこででも感受しうるだろうけれど
雪があって、そのコントラストとともに見ることができることに
北海道の人間は、ある反応を共有しているかも知れない。
こうした色のコントラストの中での体験記憶が、幼児のころから
記憶の基底に刷り込まれている。
そういうことが、どんなふうに人間に働いてくるのか、
そこらへんのことに興味を持つのだけれど、
腑に落ちるような解析文章にまだ、めぐり会っていないように思われます。
こういった背景色には、
写真のような木質的な風合いの色合いが
室内側ではやっぱり似合う。
できれば薪ストーブのような炎の色合いが、
これもコントラストが効いていて、馴染むように思う。
北欧デザインなんかの色使いと似たような部分が
共通性を持って受け入れられるように思います。
さてこういった色合いの世界から
ことしは雪融けシーズンが、例年よりも早いように思います。
すっかり、わが家周辺では路上から雪が消えつつあります。
なんですが、北入りのわが家周辺だけは、
固い岩盤のような堆雪が残っております。
雪割り、がんばらなければならないところではありますが、
北国人としては、サボり気味の今日この頃、
ややボーゼンと、放置しているような状態であります(泣)。
少し鞭打たないとなりませんね。むむむ。