性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

屋根の雪処理問題

2008年01月31日 07時24分33秒 | 住宅性能・設備

屋根の雪問題って、なかなか決定打が出ない。
写真はわが社の南側角の様子です。
ここだけ、長さ1mほどの氷柱が発生しています。
まぁ、これ以上は大きくならない感じです。

この氷柱、発生のメカニズムは
これまでのものとはまったく異なっています。
これまでのものは、断熱不足で、屋根面に温度上昇効果をもたらし、
融雪水が軒先から垂れ落ちる過程で気温が低い状態の中で氷結する。
というのが基本的な発生プロセス。
こういう原因に対する対策はもちろん、できているわけです。
じゃ、どうしてできたのか?

この事務所建物は、無落雪で屋根はほとんどフラット。
水勾配を200:1という緩やかさにしています。
で、この氷柱方向に屋根面の水は落ちてきます。
で、このような無落雪屋根で、最近の問題は「雪庇」問題。
確か、昨年か一昨年にもブログで触れたはずなのですが、
大雪と強い季節風が一体となって来る場合、
札幌の西部地域では、主に冬期間は北西側からの積雪が来ます。
そうすると、建物の南側角に向かって、雪の「庇」が成長するようになる。
一方で、断熱も良くなっているので、屋根雪の融雪はほぼない。
そういう条件では、これがどんどん成長して、大きくなり、
最大では、2mくらいも、建物からせり出してくる場合がある。
当然、雪の重みで耐えられなくなって落ちることがある。
主に、南東側というのは北海道では日射取得に有利な方位なので
人が出入りしたり、大きな開口を開けている。
そういう危険性があるのですね。
一昨年だったと思いますが、かなりの雪庇になったので、
そういう危険性を避けるにはどうしたらいいか、
考えた結果、これは「雪庇が成長する前に屋根融雪させて落とすしかない」と
結論づけ、やむなく電気式の融雪装置を南東側につけたのです。
昨年冬は、せっかくつけたのですが、大きな雪庇が発生せず、
その効果のほども確認できませんでした。
そんななか、ことしは結構な積雪があり、ようやく融雪のスイッチを入れた次第。
これはこれで、順調に雪庇部分を落としてくれまして、
「よし、やった」という具合だったのですね。
ところが、その屋根面で融雪した水が、落ちてくるときに
厳しい温度低下の中、この部分でだけ結氷した、というメカニズム。
というような想定がすぐについたので、即、用が済んだ融雪はストップしたのですが、
その残滓がこのように残ったというワケなんです。
屋根融雪の効果は高いようで、本来水勾配の反対側の屋根部位からも
わずかな氷柱が確認されました。

というようなプロセスなんです。
なかなか、雪の問題は奥が深いものがある。
地域的な微妙な変化でも、千変万化するものなんですね。
ということで、あれこれ、思案しているところであります、ふむふむ・・・。
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東大雪の山並み

2008年01月30日 06時26分16秒 | 出張&旅先にて


写真は先週、帯広から旭川に都市間バスで向かったときに遭遇した風景。
というか、四季折々、北海道の風景を見ているわけですが、
やっぱり、この時期の白銀の山々と青空のコントラストは最高。
なにも考えずに、この風景を眺めながら暮らせるのはやはり、一番自然でいい。
たしか、航空写真で北海道の風景を撮り続けている方がいて、
その方が、「北海道の自然は北半球でももっとも美しい」と言っていましたが、
本当にそう思います。
空気の透明感が全然違う、清涼感がすがすがしい。
近年、アジアのみなさんや、オーストラリアのみなさんが
この北海道のことを愛してくださるようになって、本当にうれしい。
きっと、海外のみなさんから見ると、宝石のような自然景観なのでしょうね。
雪が美しく現代的快適機能が整っているアジアというのは、
やはり東アジア世界の中でも、北海道が特異な位置を占めるのだと思います。
ロシアでは、いま、ウラジオストックを
300万人規模の極東エネルギーセンター都市として
発展させたいという構想があるそうですが、
近年はそういうエネルギー戦略の成功で発展するロシアなども
もっとも近い文化レベルの高い、自然豊かな観光地として
北海道へやってくる人たちが増えてきている。

これからは単に、日本の中の北海道という考えばかりではなく、
もう少し拡大した世界観の中で、東アジア地域全体の中で、
このわたしたちの風土の自然環境資源を
大いに利用する方法を考えていかなければならないと思います。
身近な住宅建築の世界でも、
ウラジオストックの高級住宅需要が、北海道の建築関係者に対して
オファーを出してきているというような現実も出てきています。
聞いてみると、現地では「木造」という概念がまったく存在しないのだそうで、
技術者のレベルが、考えられないほど低レベルだということ。
住宅のオファーはあるけれど、
それこそ、1から木造技術を持っていかなければならないのがネックとか。
しかし、北海道人も積極的にこういう世界の経済交流に
打って出ていくべき時代が、そこまで来ているのかも知れませんね。
国内だけの、景気がどうこう、だけでは生き残っていけない時代なのかも知れません。
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反響続々、エコ住宅 Q1.0

2008年01月29日 06時59分11秒 | リプラン&事業

きのう、朝日新聞全国版と、日経新聞がやっている
住宅建築業界向けのメールマガジンに広告を出稿。
地方零細出版社としては、まさに勝負を架けた、というと大袈裟ですが、
けっこう、ハラハラドキドキの1日を過ごしました。
販売先が、大手取次ルートを利用できるようになったことで、
このような全国市場に比較的に容易に打って出ることができるようになったのです。
一般の建て主のみなさんと、建築関連事業者のみなさん、
ちょうど両方に対する情報発信、
アマチュアとプロの両方を見据えたマーケティング作戦を考えた次第。

まぁ、1日だけの反響集計をまとめてみましたが、
こちらの予測の上限に近い反響が寄せられました。
建築関係の業界向け専門書取次会社からは大量のまとめ買い注文も。
反響の分布も、まさに全国区でして、北は旭川から、南は鹿児島県まで、
列島縦断的にご注文をいただいた次第です。
本の前文にも書きましたが、
「限りあるエネルギーを無駄なく生かし切る技術は、待ったなし」で、
多くのユーザーから求められている、という実感が迫って参ります。
先日の講演でも、やはりエネルギーの高騰という局面を迎えて、
まさにわたしたちの財布を直撃し、将来を考えさせられているのがいまの現実。
こういう時代には、良質な資産ということを考えないと
孫子の代まで、負債を残す結果になる。
目先の目くらましのようなローコストや、思いつきだけに近いような「デザイン」、
さらには、意味不明な「ライフスタイル」追求のような
そういう家づくりではなく、本質的な住宅の技術革新の部分に
多くのユーザーの関心が向いていってくれることを念願しています。

さて、とりあえず、本を出すことはできました。
これから、純粋に内容が多くのみなさんの目にとまり、
そこから、どのような動きや変化が生まれてくるものかどうか、
大いに注意深く、探っていきたいと考えています。
当社HPにて、直販コーナーもありますので、
ぜひ、みなさん、お買い求めいただければと思います。
「エコ住宅 Q1.0」臨時増刊

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帯広豚丼ぱんちょう

2008年01月28日 06時19分05秒 | おとこの料理&食

きのうはリフォームセミナーで講師。
短時間のお話しとはいえ、Powerpointデータの作成など作業は時間が掛かる。
豪雪の面倒を見ながらで、時間が取れず、
結局、朝早く3時頃から起きて準備したので、
さすがに疲れて爆睡、なんですが、
やはり連日の雪かきで、体のあちこちから疲労感が吹き出してきましたね。
やや遅れて来るようになるのは、加齢の特徴だそうで、
やれやれではありますが、熟睡できたので、やや持ち直してきています。
それと、やはり運動を続けているので(って、大雪のおかげですが)
だいぶん、体が軽やかには感じられてきております。
カミさんからも「あれ、なんか、スッキリしてない?」とか言われています(笑)。
疲れはしていますが、体を使っているのは気持ちが良いですね。

で、しばらく食べ物ネタがなかったことに気付きまして、
本日は、帯広豚丼ぱんちょうです。
わたしはどうも、これまで、帯広郊外の「白樺」のジンギスカンは好物で、
取材の度ごとに行っていたりしたのですが、
「ぱんちょう」の豚丼ははじめてであります。
帯広といえば、この2店というのが決まり相場なんですが、
不思議とご縁がなかったのです。
どうも、初めて帯広出張に来たときに、よくわからない店で食べた豚丼が
どうも、わたし的にはイマイチな感じがして。
それ以来、豚丼を避けてきていたようなのです。
で、今回は団体での会食になったので、自然の流れで食べられた次第。
列車で帯広に着いたのが12時前、
そうなると、おあつらえ向きに、というかこれしかない、という展開で、
駅前の「ぱんちょう」となったワケなんですね(笑)。

肉の盛りつけ具合で、松・竹・梅という順番にメニューになっています。
ところが、この店では松が一番少なめ、大衆向けで、
梅が一番、高級大盛りということだそうです。
なんでも、店の女将さんが「ウメ」というお名前で、そうなっているとか。
という次第ですが、全員、メタボリック心配症候群のおじさんたち、
控えめに「竹」を注文いたしました。
メニューは豚丼しかないのですが、あと、味噌汁の具材でいくらか種類。
ということで、運ばれてきたのが写真のもの。
竹でも、豚肉が丼からはみ出しています。むむむ。
梅だと、肉が下にくっつくほどに垂れ下がっているのだそうです。
この豚肉にご飯という取り合わせなワケですから、
メタボリック撲滅に立ち上がっている食糧庁に公然とした反乱を仕掛けていますね(笑)。
野菜とおぼしきものは、添えられたたくあんのみ、という潔さ。
ということで、ひたすら、メシ・肉・メシ・肉・・・
という快適循環、一気通貫です、すごい。

で、食後、わたし万札しか持ち合わせがなく、
ワリカンまとめの支払い役になったのですが、従業員の方がご高齢の方が多く、
なかなかの順調ぶり(笑)。
さすが、名店と感じ入った次第であります。
うまかった! けど、もうちょっと安く、早くして欲しい「ぱんちょう」でした。
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わが家の灯油消費量

2008年01月27日 08時05分04秒 | 住宅性能・設備

昨年1年間のわが家の灯油購入量と、金額を知らせてもらいました。
こういう調査をしようと考えると、普段家計簿などをつけていないこと、バレバレです(汗)。
きちんと家計簿というもの、整理した方が良いことは間違いありませんね。
わが家では、というか北海道では灯油の暖房の比率が大変高い。
いま、実態調査のようなことを考えているのですが、
基礎資料を見ているだけでも、圧倒的なシェア率。
幸い、灯油購入元が懇意にしている、というか親友の会社なので、
頼んで、データを出して貰ったものです。
これによるとわが家は昨年、灯油を3111リッター購入しています。
で、これには暖房・給湯・一部ロードヒーティング費用が入っています。
灯油のタンクで配送してもらって、それの度ごとの集計ですので、
月ごとというようにはなっていません。
建築したとき、いまから17年前、
暖房用と、給湯用を仕分けて数字を把握しようと考えたのでしたが、
灯油の流量計をつけ忘れられて、やむなく断念していました。
全体数字はこのように把握できましたが、
給湯分の仕分けはわかりにくい。
しかし、夏場の時期の灯油配送分を見ていくと
おおまかに月間で95リッターほどの消費量が推定できました。
お風呂や、台所でのお湯の使用量なので、
わが家は夏も冬もほとんどその部分では偏差はないし、
ボイラーは室内なので、外気温での変動も顧慮しなくていい。
そんなことからの推定値です。
そうすると、あと、残りはロードヒーティングなんですが、
昨年は何回か、使った記憶はあるのですが、
灯油価格が上がってきたこともあるので、使ったとしても1~2度。
なので、その分は無視すると、1960リッター。
多少、100リッター程度ロードヒーティングで使ったとすると、
1800~1900リッター程度ということになります。
わが家の延べ床面積は、288平米ほど。
Q1.0住宅の場合は、18度の室内設定温度の場合で、平米あたり、5リッター前後。
床面積が大きくなると、暖房すべき気積が単純倍以上に大きくなります。
それと、設定温度はわが家の場合、昨年では23~24度くらいになっていた。
そういった点を差し引いて考えることになりますが、
一応、わが家は平米当たり、6.25リッターということになりました。
ただし、わが家では蓄熱暖房器を1台設置しているので、
この光熱費を加えなければなりません。
たぶん、その分は18度基準に対して、プラスする5~6度の温度分程度と考えれば、
まぁ、まずまずとも言えるレベルなのかも知れません。

しかし、憂うべきは灯油単価の上昇曲線。
昨年末に93円で終わったわけですが、
ことしは100円を突破している。
いろいろに節約工夫しても、この価格上昇にはかないません。
さて、このテーマ、みなさん、大変興味があるのではないでしょうか?
いろいろ、調査や、意識面も含めてリサーチしていきたいと考えています。

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豪雪到来です、ほえ~。

2008年01月26日 10時01分32秒 | リプラン&事業

きのうは早めに就寝して、深夜早朝に日曜日のプレゼンの
データ作成をしようと考えていました。
深夜0時頃には家の前の道を除雪車が通っていったのは気配で知っておりました。
しかし、目覚めてみると、その除雪車の痕跡も見えないほどの新雪。
ただただ、雪の降りようを驚嘆の思いで見つめるばかり。
自宅と事務所、2カ所の雪かきが必要なのですが、
ここまで豪快に降ってきてくれると、きれいさっぱり無理と諦めが付きます。
というわけにも、いかないのですよね、これが・・・。
なんですが、まぁ、今年最高の降り方ですね。
体力の温存を考えながら、きょうは一日、雪との話し合いですね。
とりあえず、午前6時くらいまで睡眠を再度取って、
やる気を充満させてから、それでも無理せず、家の前はとりあえず通行できる範囲のみ雪かき。
で、わが家の4WDを駐車スペースから道に出られるように除雪。
その後、4WDで会社事務所に移動。
こちらはありがたいことに、前日までの会社前のうず高い雪山が
きれいに除雪していってくれたようで、楽勝に駐車場に進入。
事務所出入り口玄関に至る歩道を雪かきして、通れるようにして、
駐車場自体は、4WDにて圧雪させながら、ロードヒーティングをオン。
ロードヒーティング、石油を使うわけでもったいないとはいえ、
こういうときはまぁ、やむを得ないですね。
とはいっても、ここまでの豪雪では融雪効果が出てくるのは
たぶん、半日くらいの時間が必要です。
きょうの取材なども予定されているので、スタッフは出てくる人もいる。
ただ、無事に出てこられるのか、また、取材先も大丈夫なのか、
ちょっと不安ではありますが、事務所は出入りできるようにはできました。

写真は、右側が現在の玄関前の様子で、
左側がほとんど雪がなかった正月直前の様子。
玄関先に架けられた屋根の雪は、そろそろ、降ろさないと心配。
建物本体から構造梁を跳ね出すように差し掛けているものなので、
耐加重的にやや不安がある造作の部分なんですよ。
こういう寒波到来、冬真っ盛りの時期に
「エコ住宅Q1.0」は発刊されることになっています。28日です。
先日は関東地方でも初雪が降り、
今後も寒波が予想されているとか。
まぁ、雪は辛い部分がありますが、地球の気候が
このように正常であるのは、どこか安心できるように思える昨今ですね。
雪は北国の宿命です。
それとどう付き合っていくのか、
工夫をしていきながら、暮らしていくしかありませんね。

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中央省庁

2008年01月25日 06時24分00秒 | こちら発行人です

写真は、現在、商標登録出願中の案件に対する特許庁からのレスポンス。
こういう中央省庁とのやり取りって、
仕事をしている中では、いろいろと発生してくるもの。
実用新案であるとか、商標出願など、そこそこ経験があります。
また以前、NPO法ができた頃には、「経済企画庁」との間で、
やり取りしながら、申請をまとめたこともあります。
いまは「総理府」に所管が変わったのですが、
ちょうど堺屋太一さんが長官を務めていた時期でした。
こういう申請作業など、面倒がって弁理士さんなどに依頼する方も多いのですが、
直接自分でやった方が、やっぱり勉強にもなって良いと思います。
わたしの場合、一応法学修士なわけで(汗&恥かし)、
日本語の「修辞的能力」「論理性の鍛錬」という意味では
たいへん勉強になる良い機会であり、
そこで申請や、やり取りが通せるようになると、自信もついてきます。
とはいっても、特段、特殊な能力が必要と言うことはありません。
これまで、数件の申請を行ってきましたが、
すべて許認可をいただけました。

やってみると、けっこうおもしろみもある仕事なんですね。
とくにNPO法人の新設の申請時には、たいへん修辞能力を鍛えられた思いがあります。
先日読んでいた、平安初期の高級僧侶、円仁さんの中国への渡航記には
官僚制国家の手本とも言える「唐」の国での
対官僚との文書主義でのやり取りが、その息づかいの部分も含めて
記載されていて、身をもって知っている部分で共感も覚えたものです。
東アジア世界で形成されてきた「官僚主義」というもの、
よく否定的にばかり捉えられることが多いのですが、
実際に体験し、やり取りを重ねてくると、理解できてくる部分もあります。
もちろん、確かに「お役所仕事」と非難されるような部分も多いとは言えるわけですが、
しかし、この官僚制にはやはり歴史的に
東アジア的な「公共性」というものの本質的透明性もあります。
日本に法律という概念が導入され、徹底的に文書主義が導入された歴史段階で、
確か、奈良朝期だったとおもうのですが、
官僚機構の役人さんが、わが子の不勉強ぶりを嘆いている記載などがありました。
日本人は、最初から公式文書に、輸入された文字を使って記録を残してきたわけで、
とにもかくにも「勉強」しなければ、公的な世渡りが難しい、
というような経験を、歴史年代レベルで体験し続けてきているんですね(笑)。
中国では、「科挙」というシステムがずっと存続し、
日本では、勉強する、ということが基本的態度として期待され続けたのです。

しかし、実際に中央省庁のみなさんとやり取りすると、
けっこう親切で、また柔軟性も持っている対応をしていただけることも多い。
やはり法律の蛇口に近いという感じがあって、
「法の趣旨」という判断基準概念が存在している感じがします。
ところが、これにもう1段階、地方行政機構が関与すると、
一般からは、とてもわかりにくい対応が顔を覗かせてくる部分が出てきます。
こうなってくると、途端に文書上での「臆病さ」とでも呼べるものが
とても大きく感じられるようになる。
一言一句が、些細に取り上げられてくるようになるものなんですね。
このあたり、日本では官僚機構同士の意思疎通というのがうまくいっていない、
というように感じる部分ですね。
いま、大問題になってしまった年金の問題など、こういう側面も大きいかなぁ、
って思える次第です。困ったものです。
このような問題点にも、もっとスポットが当たって良いと思います。
当事者にはなかなか見えない問題点だし、
その上に乗っかって人気取りもしながら指図する政治家さんにも
やっぱりこういう部分は見えないだろうと推察できます。

ということで、本日も住宅ネタではありませんでした、申し訳ありません(笑)。

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北海道内駆け足17450円の旅

2008年01月24日 06時21分32秒 | 出張&旅先にて

きのうは前日に入った帯広を、早朝に発って、
旭川へ移動。っていうことなんですが、
帯広から旭川って、移動手段がほとんどないに等しい。
JRはあるにはあるが、鈍行で5時間かかるし、時間もまばら。
他には、かろうじて「都市間バス」なんですね、3時間半。
この時期って、いつ何時、とんでもない天候がやってくるか不明。
一回、生死の境をさまよったこともあるので、
車での移動は避けるようにしています。
まぁ、取材などでは仕方ないのですが、今回は目的地が各一カ所だけなので、
それもあって、公共交通機関を利用した次第。
ところが、ホテルが十勝川温泉のホテルなので
帯広駅まではタクシーだと3,000円かかる、と聞いてもったいない。
ということで、聞いたらホテル前に路線バスが朝、7時18分に来る。
それだと、500円。速攻、そのコースを選択して、
前日の夜遅くまでの大討論会の余韻を残しつつ(笑)、
食事も超特急で朝飯を飲み込む感じで済ませて、何年ぶりかの路線バス乗車。
で、駅で30分ほどの待ち時間で都市間バスへ乗車。
さすがに需要が少ないのですね、帯広からの乗客は4名。
ちょこちょこと各地の駅に止まりながら、
ようやく旭川駅に到着。
ちょうど昼時なので駅前で「旭川ラーメン」を掻き込んで、そこからはタクシーで目的地へ到着。
用事を済ませてから、道に出たら今度はおあつらえ向きの生活路線バスが・・・。
まぁ、目的地もたいして確認せずに飛び乗って、乗車していた高校生の諸君に聞いたら、
みんなで親切に教えてくれましたが、なんと目的地は旭川駅。
たまに若い人たちと会話もできてなんとなく若やぐ。うれしい。
ラッキーだったんですが、「区間チケット」を取るのを知らずに
乗車料金は確か30円くらい損した、200円とのこと。
でもま、タクシー使うよりはずっと割安に済ませられまして、
そのまま、今度は指定を取っていなかった自由席特急券で札幌行きに乗車。
これはほとんどが自由席で、指定席車両は1両だけなんですね。
わりにラクチンに席が空いていまして、札幌。乗り換えもスムーズに地元の「琴似」へ。
っていうような、きょうのブログはなんのテーマか、不明ながら、
大急ぎ、駆け足行脚でした、ということであります。
結果、かかった費用は、最初の路線バスが500円に都市間バスが3150円に、タクシーが950円。
路線バス200円に、JR特急&各駅停車2駅分で、4480円也。合計10,230円。
それに、前日の札幌→帯広が片道で7220円でしたので、総合計は17,450円でした。
こういう出張精算になんの情報公開の意味があるのか、
どうも内容のないブログになってしまいました、申し訳ありません(笑)。

でも、なんか、面白かったのはあるんですよ。
普段は車で移動ばかりなので、たまにこういうふうに
公共交通機関を利用するのは新鮮で楽しい。っていう次第であります。
写真は、特急の車中から空知地方の雪原風景を。けっこうな大雪ですね。ではでは。

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朝日新聞全国版に広告します

2008年01月23日 06時20分58秒 | リプラン&事業

本日は久しぶりにブロードバンドでない環境から
PHS端末でのネットワーク接続を行っております。
こういう環境だと、迷惑メールの山がいっそう苛立たせてくれますね。
インターネットという公共の場所にあのような輩がわが物顔をしてのさばっていることに
怒りの思いが募って参ります。
トラフィックの結構な部分を専有されていることは
やはり「犯罪」要件を構成すると思うのです。
こういうことに政治の側ももっと機敏に対処すべきではないのか?
無駄な税金の使い道があるなかで、
こういう現代の基本的なインフラに対して、無策というのは許せない。

っていうようなことなんですが、
まぁ、ようするに必要なメール以外のダウンロードに手間取って時間が掛かるんですね。
何とかならないでしょうか?
さて、写真ですが、わたしどもで発行する別冊特集として
「エコ住宅Q1.0~キューワン」を28日から発売するのですが、
なんと、当日の朝日新聞1面記事下の「雑誌広告」枠、
スペースとしては3段1/6というものなんですが、
そのスペースを確保することができまして、
全国向けにはじめての広告を発信することにいたしました。
北海道が長い年月をかけて蓄積してきた住宅建築技術を
集大成するような、実践的な「高性能住宅」のガイドにしたい、という本です。
取材地域も中部圏・関東圏を含めた全国的なものになったこともあり、
今回は首都圏地域に販売体制を拡大して行く考え。

出版に関連するものとして、
朝日新聞の1面の広告枠には独特の思い入れがあります。
若い頃は東京で広告の仕事をしていたので、
このスペースの取得の難しさは良く理解しています。
名だたる大出版社や、有名雑誌の広告枠として
出版の世界や、書店など流通の世界にとって一番の目抜き通りなのですね。
そういう意味では、ささやかですが、
ひとつの目標でもあったワケです、ちょっと恥ずかしいですが(笑)。
でも、率直にうれしいですね。
こういう地方出版社の申し入れに、快く対応していただけた
新聞社さん、広告代理店さんに感謝したいと思います。
ぜひみなさん、見ていただいて、
願わくば有名書店で手に取っていただきたいと念願しています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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坪258,000円の実像

2008年01月22日 07時06分16秒 | 住宅取材&ウラ話

特定企業のことを書くのはためらわれるのですが、
やはりあれだけ派手な宣伝をしていると、一種の社会的な影響もあるので、
触れてみたいと思います。タマホームのことです。
北海道にまだ上陸していない、ということもあって、
わたしたちにはまだ、実像が明確でない部分があり、
色々なうわさ話程度の知識しかなかったのは事実。
まぁ、一度、素知らぬ顔でモデルハウスを見に行ったことはありますけれど・・・。

これまでは宣伝だけは派手でしたが、
実際にはそのビジネスの実態はあまり表側に出ては来ていませんでした。
そんななかで今月の「日経ホームビルダー」で、リポートが掲載されていました。
記事構成は昨年11月に調査会社を使って
タマホームで実際に家を建てたユーザーにアンケートを実施して
その結果を基に、玉木社長にインタビューしているというもの。
このあたり、派手な宣伝とは裏腹に、実像が見えない企業の取材と言うことで、
「報道する」側の細心さがみえてきます。
社長さんのインタビュー自体は建前論に終始しているので
それほどの内容はありませんでしたが、
やはり目に付いたのが、実際のユーザーの声。
回答してくれた方たちの実際の坪単価は、
423,000円から、444,000円・454,000円・578,000円・
750,000円・800,000円というもの。
こういう率直な数字をぶつけてみると、
社長の方から初めて、
「ウチの場合、40坪で建築費が1,600万円、これがウチの平均です」
という答が返ってきています。
「元々の価格が安いので、それならばと、オプションに目が行く結果です」
というようなことのようです。
このあたり、やはり多くのローコストビルダーと同様で、
実際の単価とは大きな乖離があるというのが実態のようですね。
まぁ、年商が1,290億円で、建築棟数が7,600だそうですから、
単純に割れば単価は1,697万円になる。
細かく見ていくと、そのオプションというのは、
どうも、一般価格と比較してむしろ高めだったという声もある。
結果としては、言われるほどは安くなかった、というのが実態のよう。
企業のコンプライアンスが声高に叫ばれている中で、
このように大宣伝しているうえに1,290億円の売上を上げている企業として、
これでいいの?、という思いは禁じ得ません。
まぁ、世間的にはメタボリックが叫ばれている中で、
一方で「メガマック」とかの「メガ」ばやり、ということがあるので、
そういう心理に通じた側面があるのかも知れません。
しかし、地域工務店とかの経営基盤を脅かしつつある存在でもあるわけで、
冷静に実像を見る必要があると思いますね。

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