こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。
オーストリアのチロル地方、冬のスポーツ競技で有名なインスブルックの近所にあるピッツタール氷河では、氷が溶けていく状態を少しでも遅らせようと、夏には氷河全体を断熱シートで覆っているそうですが、「氷河に断熱シート」という行為は、「焼け石に水」に似た響きです。 氷河の広さは12万平米(後楽園ドームのグランドの9倍)、ここに毎年12万ドルの費用をかけて断熱シートでカバーすることで毎年1.5mだけ氷河の後退を遅らせることができるそうです。 ヨーロッパ・アルプスでは20世紀に氷河の半分が消えてなくなり、その20%は1980年代になってからで、この30年間の出来事です。 オーストラリアには名前の付いた氷河が925あり、年平均で9~15mも後退し、これは10年前の2倍のペース。 日本では、ヨーロッパの氷河の話など真剣な問題としては映りませんが、この地方ではウィンター・スポーツで生計を立てる方が多く、氷河が後退し、雪がなくなることは地域としての存亡がかかった話なのです。
氷河の消滅は、オーストリアだけの話ではなく、ランスとスペインの間にある、ピレネー山脈、ここでも氷河の9割を消失。 ヒマラヤもアンデスでも世界中で発生し、氷河の氷は川への真水の補給源であったその源がなくなるのですから、流域の人々の生活に関わる深刻な話です。
産油国ではガソリンより水の価格が高いと聞いて驚いていた時代は昔話となり、今や日本でもペットボトルの水はガソリンの価格の2倍近くになりました。 しかし、日本での水源は氷河ではありませんから、家庭の水道が断水することはなく、世界でも高品質な水がいくらでも使え、毎日、飲料水の湯舟にどっぷりつかるという、世界から見れば贅沢の極みのような行為が当たり前に行われています。 昔から、「水と安全はタダ」と思っているような国ですから、世界の国々が水の確保にどれだけ真剣に動いているか、水の確保は将来、非常に大切な話になります。
困っている人がいれば、それを飯の種にする人も必ず出てきます。 氷河の消失はビジネス・チャンスととらえて活動している会社もあるのです。 暖冬で雪がないスキー場で降雪機を使用しているニュースを見ることはありますが、この降雪技術で世界一の会社は何と、砂漠の中のイスラエルだそうです。 砂漠ゆえに水の大切さを知ったイスラエルでは、海水の淡水化技術は、今でこそ逆浸透膜になりましたが、以前は真空を用いた脱塩装置で、降雪装置の技術はその延長線上にあり、イスラエルのIDE社が世界一だそうです。 降雪装置は世界中で使用され、その市場規模は1000億円規模。 海水の淡水化装置でも世界の水不足を解消すべく、水の製造は世界中で大きな需要があります。
オーストリアのスキー場でも半分以上のスキー場で降雪機が使用されているそうですが、雪の元は水、その水が1平米あたり470リットル必要で、アルプス全体のスキー場で使用される水の量は人口170万人のウィーンの水消費量よりも大きいそうです。 まあ、水は大きく見れば循環しますが、水とともに必要なのは電気。 雪を降らせたり、淡水を作るためには膨大な量の電気が必要で、その電気のために、温暖化ガスが大量に排出されているというイタチごっこで、雪不足/水不足という目先の問題だけ解決したように見えても全体的には、温暖化ガスを不必要に増やしているというだけの話なのです。 確かに目先の問題は解決できても、それは長期的には害になる。 人間の知恵というのは所詮、この程度のもののようです。
〒220-8144 神奈川県横浜市西区みなとみらい 2-2-1
横浜ランドマークタワー 44階 4406
落雷対策専門の株式会社落雷抑制システムズ
電話 045-264-4110
公式サイト http://www.rakurai-yokusei.jp/
Eメール info@rakurai-yokusei.jp
オーストリアのチロル地方、冬のスポーツ競技で有名なインスブルックの近所にあるピッツタール氷河では、氷が溶けていく状態を少しでも遅らせようと、夏には氷河全体を断熱シートで覆っているそうですが、「氷河に断熱シート」という行為は、「焼け石に水」に似た響きです。 氷河の広さは12万平米(後楽園ドームのグランドの9倍)、ここに毎年12万ドルの費用をかけて断熱シートでカバーすることで毎年1.5mだけ氷河の後退を遅らせることができるそうです。 ヨーロッパ・アルプスでは20世紀に氷河の半分が消えてなくなり、その20%は1980年代になってからで、この30年間の出来事です。 オーストラリアには名前の付いた氷河が925あり、年平均で9~15mも後退し、これは10年前の2倍のペース。 日本では、ヨーロッパの氷河の話など真剣な問題としては映りませんが、この地方ではウィンター・スポーツで生計を立てる方が多く、氷河が後退し、雪がなくなることは地域としての存亡がかかった話なのです。
氷河の消滅は、オーストリアだけの話ではなく、ランスとスペインの間にある、ピレネー山脈、ここでも氷河の9割を消失。 ヒマラヤもアンデスでも世界中で発生し、氷河の氷は川への真水の補給源であったその源がなくなるのですから、流域の人々の生活に関わる深刻な話です。
産油国ではガソリンより水の価格が高いと聞いて驚いていた時代は昔話となり、今や日本でもペットボトルの水はガソリンの価格の2倍近くになりました。 しかし、日本での水源は氷河ではありませんから、家庭の水道が断水することはなく、世界でも高品質な水がいくらでも使え、毎日、飲料水の湯舟にどっぷりつかるという、世界から見れば贅沢の極みのような行為が当たり前に行われています。 昔から、「水と安全はタダ」と思っているような国ですから、世界の国々が水の確保にどれだけ真剣に動いているか、水の確保は将来、非常に大切な話になります。
困っている人がいれば、それを飯の種にする人も必ず出てきます。 氷河の消失はビジネス・チャンスととらえて活動している会社もあるのです。 暖冬で雪がないスキー場で降雪機を使用しているニュースを見ることはありますが、この降雪技術で世界一の会社は何と、砂漠の中のイスラエルだそうです。 砂漠ゆえに水の大切さを知ったイスラエルでは、海水の淡水化技術は、今でこそ逆浸透膜になりましたが、以前は真空を用いた脱塩装置で、降雪装置の技術はその延長線上にあり、イスラエルのIDE社が世界一だそうです。 降雪装置は世界中で使用され、その市場規模は1000億円規模。 海水の淡水化装置でも世界の水不足を解消すべく、水の製造は世界中で大きな需要があります。
オーストリアのスキー場でも半分以上のスキー場で降雪機が使用されているそうですが、雪の元は水、その水が1平米あたり470リットル必要で、アルプス全体のスキー場で使用される水の量は人口170万人のウィーンの水消費量よりも大きいそうです。 まあ、水は大きく見れば循環しますが、水とともに必要なのは電気。 雪を降らせたり、淡水を作るためには膨大な量の電気が必要で、その電気のために、温暖化ガスが大量に排出されているというイタチごっこで、雪不足/水不足という目先の問題だけ解決したように見えても全体的には、温暖化ガスを不必要に増やしているというだけの話なのです。 確かに目先の問題は解決できても、それは長期的には害になる。 人間の知恵というのは所詮、この程度のもののようです。
〒220-8144 神奈川県横浜市西区みなとみらい 2-2-1
横浜ランドマークタワー 44階 4406
落雷対策専門の株式会社落雷抑制システムズ
電話 045-264-4110
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Eメール info@rakurai-yokusei.jp