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海上自衛艦の事故

2014年01月20日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

事故の原因は今後判明する事でしょうが、ニュース番組のコメンテータさんの一方的な物言いには呆れます。「大きいものは小さいものを保護しなければいけない」と言うような発言をされていました。海、船について良く御存じでないコメンテータの方もおしなべて大きい方が悪いと言うような発言をされています。大きなお兄ちゃんが小さな弟をかばうのと同列の発想でしょうが、海の上では事情が異なります。

大きな船は動きが悪いのです。地上の自動車のようにタイヤと路面のグリップが良くないですから、舵を切っても、停止しようとしてもその間に100m単位で移動してしまいます。満載の大型タンカーであれば停止するまでに数Km走ってしまいます。漁船、釣り船等の小型船は操縦性が良く、船体の割には大きな馬力でスピードもでますし、小回りもききます。 見張り云々の前に船の運動特性として大型船と小型船では大きな開きがあり、大きく強そうな方が強者に見えるでしょうが、運動性能と言う点では弱者なのです。また、大型船からは小型船は死角に入ることもありますが、小型船の海面付近の目の高さから見たら大型船はまるで山が移動しているようで見失う事はありません。ですから、大きな方が小さなものを守れと言うのは現実離れした事なのです。

海の上ではセンターラインは無いものの、航行の優先権が規定されていますが、これも同じ位の大きさの船同士であればの優先権であり、大型船と小型船を同列にするのは実際は無理です。優先権を主張する前に事故の発生を防止することの方が大事です。

息子が小学生の低学年の頃、3年間、毎日曜日は雨が降っても一日中海に出ていました。子供用のヨットクラブでOP級と言う畳一畳位の大きさ小型ヨットでレースの練習をしていました。一人で操縦するのですから、何事も自分の判断で決めねばなりません。子供が自分で決断する事の良い訓練になります。ヨットでは風の関係で右舷から風を受け帆は左舷のヨットと左舷から風を受け帆が右舷のヨットの間にも優先権が決まっています。ヨット同士での優先権についてはシッカリと教えますが、そのルールを釣り船相手には持ち込みません。親達はモータ・ボートで子供達を見張っているのですが、江の島の付近での大型船は漁船と釣り船。子供たちにはそれらの大型船には絶対近づくな、周囲の監視を常に怠らず、大型船が近づいたら優先権など主張せずにただ逃げろと教えていました。優先権があるからと言って相手に回避義務を求めても事故を起きてしまっては取り返しがつきません。

以上は、今回の事故についての責任論ではなく、船の大きさと運動性能の一般論です。事故については調査の進展を待つしかありません。ともあれ、瀬戸内海と言えども冬の海に放り出され、お亡くなりになられた方はお気の毒で、ご御冥福をお祈りします。

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