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タイタニック設計図を手に入れる

2010-09-06 | つれづれなるままに


かねてから知人に「タイタニックの設計図を額装して差し上げますよ」
とありがたいお言葉をいただいていたのですが、週末、それがやってきました。

1923年、氷山と衝突して沈没したタイタニック。
映画化のずっと以前、子供の頃からエリス中尉のタイタニックに対する興味はつきませんでした。

設計主任であったトーマス・アンドルーズが暖炉にかかった絵(入港する船の絵)を沈む直前に眺めていた、というエピソードや、脱出を拒み夫と船に残った名士夫人、タキシードに着替え、上等の酒を飲みながら悠揚として死出の旅についた一等船客、そこでおこったさまざまな人間のドラマを読みふけったものです。


そのタイタニックの設計図。
当時の設計図はキャンバス地を目止めした上に書かれた数千枚の物ですが
長期間の保存で劣化しており、公開、複写はほぼ不可能だと言われています。

しかし、そのうちの一枚のコピーを所蔵している日本人がいたわけです。

この設計図はよく言われる「設計図」ではなく、rigging plan、つまり艤装設計図と言われるものです。
つまり、何枚かある設計図のうち、マストや帆を支えるロープやチェーン類一式についてのみ設計図に描きこんだもの。

いずれにしても、設計図そのものが門外不出(映画のときオリジナルの青焼きがされたそうですが)となっている現在、貴重なものであることには間違いありません。

おまけに、これを下さった方は青、白、黒の三色で一枚ずつ刷ってくれました。

考慮の末、黒を選択。
白はオリジナルっぽいですが、黒の方がアーティステックでインテリアには映えます。

大きさは、80×200。
これを巨大な木材で額装したものを壁に吊るものですから、当然プロに依頼しました。

驚いたことに、平行に補強木材を取りつけるのに、このような兵器を繰り出してきまして、壁に平行、垂直線を投射するんですね。
こんな現場初めて見たので驚いてしまいました。

作業中。額には保護フィルムが貼られています。
額の木材は、家の建材に近いものを下さった方のおられる西日本某地方まで脚を運び、現物を見て決定しました。
その甲斐あってまるで誂えたように建材と色が一致しました。

作業終了。

船首部分です。光ってしまい見えにくいですが。

さて、ここで海軍ファン、とりわけ戦艦ファンの方を羨ましがらせてしまおうかな。
実はですね。
いただくお約束をしたのはタイタニックだけではないんですよ。

戦艦大和の設計図も、今後いただける予定なんです。

蛇の道は蛇、というと人聞きが悪いですが、これを下さった方は、タイタニックとは全く別ルートの「戦艦オタク」(名前は特に秘匿、とのこと。その道では有名な方なのかも)から、大和のコピーも手に入れ、所蔵しているのでした。
タイタニックを見に行って大和があるのに気付き、こちらが欲しい!とひそかに思っていたのですが、こちらの方が何やら秘匿性の度合いが重くて、なかなか言い出せなかったのです。

その後、大和についてはさりげなく?
「大和はダメなのかなあ」
「コピーだけで、額装は要らないんだけどなあ」
「写真だけでもいいんだけど」
「何なら写メールでも」
としつこくしつこくTOに伝言を頼んでいたのですが、TOがおそるおそる頼んでみると
このタイタニックより1メートルも大きい大和設計図を、額装の上いただけることになってしまいました!!!

復元された設計図(こちらも今やぼろぼろでコピーは不可能だそう)の一次コピーを持っておられる方に許可を得てあらたにコピーしてくださるとのこと。
今日許可がもらえたと連絡をいただきました。

なんでも、「戦艦など部屋に飾りたがるようには見えなかった」ということで、提案すら思いつかなかったそうです。

今日は、大和をどこに架けるか、という件についても話し合いをしたのですが、スペース的には廊下と、このタイタニックをかけたリビングルームのどちらに大和をかけるかについて議論が紛糾。

3メートルの大和を廊下にかけると全体像が見にくいから、リビングに架けたい、と私。
ところがTOは「まあでも、戦艦だし~(TOは全く海軍に興味なし)、それに沈んでしまってるし」

どっちも沈んでるってば。

結局、大和は重量も半端でないので、廊下の壁をくりぬいてニッチを作り、壁に埋め込んでしまう、ということになりました。
二日がかりの大工事ですが、大和のためなら致し方ありません。

「そんなに欲しいんだ・・・大和」

見知らぬヒトを見るようなTOの目が突き刺さって痛い。


戦艦大和が来たら、写真アップしますね。