かつてのひまな野球人の記

野球が好きだった医者が書きたいことを書き散らすブログ。今は保健センター教員をしつつ神経内科医と研究者もやっています。

考えたことありますか?

2008年10月08日 18時18分11秒 | 臨床実習
今日の午前中は緩和ケア診療部での実習。過去に学生に対する苦情が出たという話を聞いていたので、回診でもあるのかと思って行ってみると、一切なく先生の話を聞くのがメインだった。死生観について考えたことがないと緩和ケアでは話についていけないということだった。確かにそうだろうと思う。実は、余命数ヶ月と宣告されたらどうするかということは以前だいぶ長い時間かけて考え続けたことがあって、紆余曲折の末に一つの結論に達したことがあった。その結論についてはここでは書かないが、自分にとって大きな意味を持つ死がいくつかあってその中でたどり着いたものである。ただ、余命宣告も何もなく突然襲いかかる死には手の打ちようがない。今、自分が死ぬということが現実味を帯びているかと聞かれれば、今のところNoと答えざるを得ない。と同時に、ある時突然死ぬこともあり得るだろうと頭では考えている。だが、現実感がないのである。それがまだ「若い」自分の限界なのではないかと思う。
時間としては短かったが、大いに考えるところのある実習だった。