笑って泣いて

今日は話題の映画「おくりびと」を見にいってきた。新宿ピカデリーには新装開店してから初めて行ったが、どうしてどうして、なかなかのものだった。映画の詳細については諸々のレビューがあるのでそれを見ていただきたいが、感情に両面から訴えかけてくる映画だったというのが第一印象。
３年前に祖母が急逝したときのことを何度となく思い出させられた。納棺に立ち会ったのはそのときだけであるが、いまなお鮮烈にイメージが焼き付いている。そしてそれを思い起こすことと涙腺のゆるみには関連があるらしく、思い出すだけで今でも目頭が熱くなってくる。
医学生という立場から、ヒトの死体に触れる機会や、ヒトの死に立ち会う機会は何度かあったが、医者の仕事は基本的に死ぬまでで、死後はそれを他の生に還元すべく努力しななければならないものである。映画を見ながら色々と考えるところが多かった。
２時間半ほどだったが、思わず引き込まれ時間が過ぎるのも忘れてしまった。いい映画である。
余談になるが、今日は何度か不本意な選択肢を選ばざるを得なかったがそれが結果として大正解であった。いい日とはそういうものなのかもしれない。