国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

ベトナムの新幹線建設計画:パックス・シニカ復活の阻止、ハノイからフエへの遷都、王政復古

2007年02月12日 | 東南アジア・南アジア・オセアニア
2月6日にベトナムで新幹線建設計画が発表された。首都ハノイと最大の都市であるホーチミンを結ぶ1630kmの路線であり、その費用の70%は日本からの政府開発援助(ODA)になるという。これは、地政学的には南シナ海の西岸に位置するベトナムを経済発展させるとともに親日地域にすることで、中国のみが先進国であるというかつての中華的世界観(パックス・シニカ)をアジアに復活させないという日本の決意が存在するように思われる。日本の新幹線システムが海外に輸出されるのは台湾が最初、次がベトナムであり、これは日本がアジアで中国の脅威を封じ込めるという戦略のために重視する国家の順位を示している様にも思われる。次にどの国、どの地域に新幹線システムが輸出されるかが注目される。 、「最初にハノイからフエまで建設され、同時にホーチミン市からニャチャンまで建設される」という情報があるが、「ハノイからフエまで」の建設計画そのものに政治的意味合いがあるのではないかというのが私の想像である。つまり、「ハノイからフエへの遷都計画」、更には現在フランスに居住している元皇太子のバオ・ロンがベトナム国の元首として迎えられる王政復古計画が存在しており、それを国民に知らせる目的で「ハノイからフエまで」の建設計画が発表されたのではないかということである。 . . . 本文を読む
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