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 「免疫」という言葉はいろいろな意味で使われます。「麻疹(はしか)は子どもの頃に罹っているので、免疫を持っている」と言えば、麻疹ウイルスに接触しても発症することはなく、発熱や咳、鼻水といった風邪様症状を前駆症状として、39℃以上の高熱と発疹という麻疹の症状に苦しむことはありません。

 「あの夫婦の喧嘩には、すっかり免疫がついてしまった」と言えば、夫婦喧嘩を幾度となく見ることで慣れてしまい、仲裁に入ることもしなくなったとういうことでしょう。重大な結果になることなく終息することを経験すると、特に特別な行動をとることもなくなります。

 「彼女は恋愛に対して免疫がないから、悪い男に引っ掛かりそうで心配だ」と言えば、異性との交流の経験が不足していて、男性の意図が正しく読み取れなかったりすることを言うのでしょう。恋愛に不慣れな女性は無防備であったり、逆にガードが固すぎるということもあるようです。

 話しが脱線していきそうです。元に戻します。「免疫」という言葉を「耐性」という言葉で説明してみましょう。「耐性」を、「通常の状態、平常な状態を乱されることなく、保ち続けられる能力」と定義すると、麻疹ウイルスに遭遇しても、風邪様症状に至らず、高熱も出さないのであれば、麻疹ウイルスに対して、「耐性」があると言えますし、夫婦喧嘩を目撃しても、心乱されることがないと、「耐性」があることになりますし、異性の意図を正しく読み取り、正しく対処できれば、これも「耐性」を持っていることになるでしょう。

 この「耐性」は「経験」に由来するのでしょう。ヒトの体内にある「免疫細胞」は、麻疹に感染、発症すると、忘れられない経験・体験として記憶します。憎っくき麻疹ウイルスと言ったところでしょうか。再度、麻疹ウイルスに遭遇すると攻撃を仕掛け、撃破します。こうして、発症を防ぎます。

 ワクチンは免疫細胞に「疑似体験」をさせるものです。ウイルスまがい(「スプリットワクチン」)のものに遭遇させて、「経験」させておきます。本物のウイルスに遭遇したときに攻撃を仕掛けるように訓練をしておくのです。しかし、これは疑似体験なので、免疫細胞が忘れてしまうことも起き得ます。麻疹ワクチンを接種していたのに、麻疹に罹ったということが起こるのです。

 この「経験」をヒトの体内の具体的なものに置き換えると、「抗体」という糖タンパク分子になります。「経験」を適用できる「状況」を具体的なもの置き換えると、例えば、細菌やウイルスなどの病原体になります。これを「抗原」と言います。

 生じる「状況」(環境の変化)は、必ずしも同一とは限りません、いろいろなバリエーションがあると言っていいのです。そのとき、いままでの「経験」が適用できて、正しく対処できるとは限りません。いままでの「経験」が役に立たないほどの「状況」のバリエーションを「抗原性変異」と言います。



 現在、世界の麻疹ウイルスは23の遺伝子型(D4、D8、D9、H1、G3、Aなど)に分類され、世界の各地に土着の遺伝子型があるそうで、伝播経路の解析に用いられるようです。2007~2008 年にヨーロッパやアメリカで流行した麻疹ウイルスは、日本からの旅行者が持ち込んだそうです。

 現在、世界中で使用されているワクチン株に「抗原性変異」が危惧されてはいるが、流行野生株との間には抗原性に変異はないのだそうです。つまり、麻疹ワクチンの接種で、遺伝子型が異なったとしても、麻疹の発症は防げるということです。

 これと異なり、インフルエンザウイルスは、多種多様にあり、その「経験」はほぼ同種の「状況」でなければ、役に立ちません。これが「ワクチンが効かない」と囁かれる理由なのです。

 インフルエンザウイルスに対する「経験値」を測定するには「赤血球凝集抑制試験(Hemagglutination Inhibition Test、HI試験)」という方法が用いられます。

 インフルエンザウイルスは、鳥類や哺乳類の赤血球を凝集させます(赤血球凝集反応、hemagglutination)。「抗体」は、赤血球凝集反応を特異的に抑制します。この抗体の値を測定するために、調査対象者から採取した血液を利用します。血液にインフルエンザウイルスを入れると、赤血球が凝集するのですが、ウイルスに対する「抗体」があるときは凝集が起こりません。



 具体的には、血球吸収処理などの前処理を行った被験者の血清(前処理によって、10倍血清希釈液となる)を検体とし、それを20倍血清希釈液、40倍血清希釈液など(×10、×20、×40、×80、×160、×320、×640、、、)というように希釈したものを用意します。

 前処理とは、検出精度を低下させる非特異的阻害物質と赤血球自然凝集素を除去する操作です。

(1)被検血清0.1mLを小試験管に採取し、RDE(Receptor Destroying Enzyme、受容体破壊酵素)を0.3mL加えて十分に混和後、37℃に一夜静置する。
(2)56℃で60分間加温してRDEの作用を止め、その後、希釈液(1/200mol/L 燐酸塩緩衝塩化ナトリウム液)を0.6mL加える。
(3)吸収用赤血球浮遊液を50μL(0.05mL)加えて十分に混和後、常温(15~25℃)に60分間静置する。この間、2~3回振り混ぜる。
(4)遠心分離後、上清を別の小試験管に採取する。以上の処理が終わった血清の希釈度を1:10とする。

 小さな試験管(「ウェル(well)」というくぼみ。「穴」という表現も使われる)が縦横に並んだような形状のマイクロタイタープレート(Microtiter plate、マイクロプレート)の穴番号2から穴番号9までに希釈液を25μLを入れておきます。穴番号1には小試験管の10倍血清希釈液を50μL入れ、穴番号9には10倍血清希釈液を25μL入れます。穴番号2から穴番号8までは、順に前の番号の溶液を均一濃度にして、25μLを移します。つまり、穴番号1から25μLを穴番号2に移し、均一濃度にし、穴番号2から25μLを穴番号3に移し、、、ということを繰り返します。穴番号8からの25μLは穴番号9には移さずに捨てます。



 穴番号1から穴番号8(穴番号9には入れない。穴番号9は「血清対照」用)に一定の抗原量(例えば、4単位のHA抗原液25μL)のウイルスを加えて反応させます。穴番号1から穴番号9まで50μLの溶液が入っていることになります。このとき、その血清希釈溶液の中に「抗体」が存在すれば、ウイルスの赤血球凝集能を奪います。赤血球が入ってきても、凝集が起こらないのです。そこに、赤血球浮遊液(例えば、0.5vol%反応用赤血球浮遊液50μL)を加えて、目視で赤血球の凝集を観察します。穴番号1から穴番号9まで100μL(0.1mL)の溶液が入っていることになります。例えば、穴番号3(40倍血清希釈液)までは凝集が起こらなかったのが、穴番号4(80倍血清希釈液)で凝集が起これば、HI価は40であるといいます。



 感染症の診断、ワクチンの効果の判定に使用される「ペア血清(paired serum)」という手法があります。ペア血清は、同一被験者から期間をおいて採取された1組の血清です。例えば、感染初期の血清(「急性期血清」)と病気が回復した後の血清(「回復期血清」)とを1組とします。急性期血清と回復期血清とでどの程度の抗体価の上昇がみられるかを検査します。例えば、ペア血清の抗体価が4倍(「2管差」という表現もします)以上上昇した場合に、そのウイルスの感染を推定します。

 インフルエンザを発症した患者においては、症状が出てから4日以内の「急性期」には、その系統のインフルエンザウイルスに対する「抗体」はまだできていないのですが、症状が出てから2週間~4週間経った「回復期」には、「抗体」ができています。このため、血清中の抗体価をHI試験によって比較すると、インフルエンザウイルスに感染していれば、大きな差となって現れてくるのです。

 国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンターが2009年2月2日に「2009年1月、仙台市・山形市・福岡市の医療機関で採取された検体から分離が続いているAH1亜型、AH3亜型、B型インフルエンザウイルスの今シーズンワクチン株からの抗原性の乖離について」という報告を行っています。

 流行しているインフルエンザの株と今シーズン(2008/2009年シーズン)のワクチン株に抗原性の乖離が見られるというものです。「ワクチン株と抗原性の乖離がある」とは、インフルエンザワクチンが充分には効かないということです。この「抗原性の乖離」を調べるには、「赤血球凝集抑制(HI)試験」が行われます。

 検査機関は、医療機関から寄せられたインフルエンザ様患者の臨床検体からインフルエンザウイルスをMDCK細胞(Madin-Darby canine kidney cell)を用いて分離します。イヌの腎臓の細胞から作り出した増殖力の強い「MDCK細胞」と呼ばれる細胞を「培養器」で増殖させ、そこにインフルエンザウイルスを混ぜてその数を増やし、分離するのです。

 「培養細胞(cultured cell)」は、人為的に生体外で培養されている細胞です。培養細胞が、長期間にわたって体外で維持され、一定の安定した性質を持つと「細胞株(cell line)」と呼ばれます。ヒト子宮頸癌由来の「HeLa細胞(ヒーラ細胞、子宮頸癌で亡くなった30代黒人女性(ヘンリエッタ・ラックス(Henrietta Lacks))の腫瘍病変から分離され、株化された)」、イヌの腎臓上皮由来の「MDCK細胞(Madin-Darby Canine Kidney、マディンとダービーがコッカー・スパニエルの腎臓細胞から細胞株を樹立した)」、アフリカミドリザル腎臓由来の「Vero細胞(ベロ細胞)」などがあります。

 国立感染症研究所はそのシーズンのインフルエンザワクチンに使用した「株」を検査機関に供与します。検査機関はそれを例えば、イタチ科に属する肉食性の哺乳小動物である「フェレット」に感染させて、「抗体」を産生させ、血清を採取します。この血清は「抗体」を持った血清ということで「抗血清(antiserum)」と呼ばれます。

 このフェレット抗血清と0.75%モルモット血球を用いて「HI試験」が行われました。フェレット抗血清から10倍血清希釈液、20倍血清希釈液、と希釈度を高めていったものを「ウェル」に順に何列か作っていきます。これの例えば1列めに、ワクチン株(2008/2009年のA香港型(H3N2)は、A/ウルグアイ/716/2007)をそれぞれ加え、それにさらに0.75%モルモット血球を加えて、凝集反応を見ます。HI価は1,280だったといいます(1:1,280の希釈度までは凝集が起こらなかった)。

 これと流行株との比較が行われます。2列めからは仙台市のインフルエンザ患者数名から分離されたインフルエンザウイルスの株をそれぞれ加え、それにさらに0.75%モルモット血球を加えて、凝集反応を見ます。6株中4株はHI価が640だったそうです。これを「1管差」といいます。「抗原性に乖離はない」と表現されます。しかし、他の2株は160(3管差)と320(2管差)と抗原性に若干のずれが生じていたようです。凝集をある程度は阻止したが、弱かったのです。管差が大きいほど「抗原性の乖離が大きい」と表現されます。

 ペア血清では、「抗体」価の上昇の話しを、抗原性の乖離では、「抗原」性変異の話しをしてきました。さらに、今シーズン(2012/13シーズン)のインフルエンザウイルスに関して、横浜市衛生研究所が報告した「2012/13シーズン最初に分離されたA(H1N1)pdm09、A(H3N2)亜型およびB型インフルエンザウイルスの性状」を読んでみます。

 横浜市では、2012年9月7日(第36週)に福祉施設で、インフルエンザ様症状を呈した19名(入所者11名、職員8名)をインフルエンザ迅速診断キットで判定をしたところ、A型で陽性を示したといいます。そのうちの3名からうがい液および鼻かみ検体を採取したそうです。このうち1名(24歳)からAH3亜型ウイルスのHA遺伝子を検出し、MDCK細胞でも同患者からウイルスを分離したそうです。

 A型とB型のインフルエンザウイルスの表面には、「ヘマグルチニン(赤血球凝集素、haemagglutinin、“heam”ヘム+“agglutinin”アグルチニン(凝集素))という糖タンパクが存在します。このヘマグルチニン(HA)は種類が多く、いままでのところ16種類見つかっているといいます。よく知られているのは、「Aソ連型(H1N1)」にいわゆる「新型インフルエンザ(A(H1N1)pdm09)」はともにH1、「A香港型(H3N2)」はH3、「高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)」はH5です。

 また、9月11日(第37週)に保育園で、迅速診断キットA陽性患者13名の発生報告があり、5名からうがい液および鼻かみ検体を採取し、2名の患者からAH3亜型ウイルスのHA遺伝子を検出し、4名(1~4歳)の患者からウイルスを分離したそうです。

 分離した5株のウイルスについて、2012/13シーズンインフルエンザサーベイランスキットを用い、横浜市衛生研究所はHI試験による抗原解析を実施しました。A/Victoria/361/2011の抗血清に対するHI価は1,280と高かったそうです。横浜市のこのケースでは、今シーズンの「A(H3N2)亜型」に対するワクチン株の選定に間違いはなかったといえます。

 生物学的製剤基準(平成16年3月30日厚生労働省告示第155号)の規定に係る平成24年度のインフルエンザHAワクチン製造株を下記のとおり決定したので通知する。

 A型株
  A/California/7/2009(H1N1)pdm09 (A(H1N1)pdm09)
  A/Victoria/361/2011(H3N2) (A(H3N2)亜型)
 B型株
  B/Wisconsin/01/2010 (山形系統)




 2013年第4週(1月21日~1月27日)に、日本全国の定点医療機関(インフルエンザ定点(全国約5,000カ所の内科・小児科医療機関)、感染症の発生状況を把握するための情報を各保健所に報告する医療機関)当たりのインフルエンザ発症者の報告数(1週間に1つの定点からどのくらいの報告があったかを表す数値)は、36.44となりました。

 1日に1医療機関に5人以上(36.44÷7=5.205...)のインフルエンザ発症者が来院していることになります。例年、ピークは第4週から第10週(3月上旬)にあり、定点あたり報告数が30台後半から50前後となります。多いときには1日に7人以上のインフルエンザ発症者が受診することになります。

 第4週に定点の医療機関を訪れたインフルエンザ発症者数は、およそ18万人で、定点当たりでは36.44人(18万÷5千=36)となり、前週(第3週、1月14日~1月20日)の22.58人からおよそ1.6倍に増加したことになります。最も多かったのは新潟県で53.81、次に、千葉県が53.22、長崎県も50.91となり、ピークを迎えつつあると思われます。30という警報レベルを超えているのは、30都道県にも達し、第3週の9県から大きく増加しました。

 大きな流行の発生・継続が疑われることを示す「流行発生警報」は、1週間の定点あたり報告数がある基準値(警報の開始基準値、インフルエンザは30)以上の場合に、発報されます。前の週に警報が発報されていた場合、1週間の定点当たり報告数が別の基準値(警報の継続基準値、インフルエンザは10)以上の場合に発報されます。「流行発生注意報」は、警報が発生していないときに、1週間の定点あたり報告数がある基準値(注意報の基準値、インフルエンザは10)以上の場合に発報されます。

 大阪府は、豊能、三島、北河内、中河内、南河内、堺市、泉州、大阪市北部、大阪市西部、大阪市東部、大阪市南部と11のブロックに分けられ、ブロック内に15(大阪市西部)~45(北河内)のインフルエンザ定点を持ち、総数が309です。大阪府においては、2012年末から発症者報告数の増加が続いており、2013年第4週には定点医療機関当たり22.85(報告数7060、7060÷309=22.847...)になったようです。

 大阪府には41か所の保健所があり、その保健所管内で「警報」を発報しているのは4か所(西、旭、寝屋川、岸和田保健所管内)、「注意報」を発報しているのは33か所(此花、東成、住吉、中央保健所管内は10未満で注意報が出ていない)で、大阪府全体では注意報レベルに留まり、警報レベルには達していません。



 大阪府立公衆衛生研究所は、医療機関から寄せられた臨床検体からインフルエンザウイルスを分離し、ウイルス株からの抗原性の乖離を検査しています。2011/2012年シーズンは大阪市で40株、堺市で25株、その2市を除く大阪府で105株の検査を行いました(2012年3月1日現在)。そのそれぞれでA(H3N2)亜型は、31株、14株、102株でした。大阪市では、2管差以内に納まったのは21株(0管差はなく、1管差8株、2巻差13株)、3管差以上は10株でした。堺市では成績は悪く、2管差が2株、3管差以上が12株でした。ほとんどワクチンは効かないといえる状態でした。大阪府では2管差以内が25株(0管差はなく、1管差3株、2巻差22株)、3管差以上が77株でした。



 このデータから言えることは、2011/2012年シーズンはインフルエンザワクチンの効きめは、かなり悪かったということでしょう。私は2012年2月12日に「今年(2011/12年シーズン)のインフルエンザワクチンはハズレなのか。」という記事を、2月16日に「今年(2011/12年シーズン)のインフルエンザワクチンは効く?効かない?」という記事を書いています。

 前掲のインフルエンザの年別・週別発生状況をみて見ると、2011/2012年シーズンのグラフは、例年のグラフと比べて(2004/2005年シーズンを除く)、定点あたり報告数が40.0を超え、流行の終息まで数週間長引いています。ワクチン株が流行株と抗原性の乖離が大きかったためなのでしょうか。

(追記-グラフの追加)

(追記終わり)

 今シーズン(2012/2013年シーズン)の流行状況の予測はできるものなのでしょうか。大阪府立公衆衛生研究所感染症情報センターの発表している「分離ウイルス株の抗原性変異(平成25年1月31日現在)」という表を見てみます。大阪市の検査株数は9株、堺市はデータがなく、2市を除く大阪府の検査株数は9株で、大阪市のA(H3N2)亜型の検査株数は6株、大阪府は9株でした。

 そのすべてが2管差以内に納まっています。大阪市では0管差が半数の3株、1管差はなく、2管差は残りの3株です。大阪府では1管差が1株、2管差が7株です。このデータのみから判断すると、第4週か第5週がピークであり、あとは徐々に終息に向かうことになります。しかし、不安材料があります。B型のインフルエンザです。データ量が少なく、あくまで可能性があるとしかいえないのですが、2株のうち、1株が0管差で、他の1株が3管差以上であることから、0管差の株はワクチン株が採用した山形系統で、残りの1株がワクチン株に採用されなかったビクトリア系統であったのかも知れません。ビクトリア系統が今シーズンのB型の流行株にならないことを祈ります。

(参考) 「インフルエンザワクチンを接種した人でもB型のインフルエンザに注意!

(更新) 大阪府立公衆衛生研究所感染症情報センターの発表している「分離ウイルス株の抗原性変異(平成25年2月12日現在)」



              (この項 健人のパパ)

(追記) 2012年2月2日(土)配信の読売新聞の記事からです。

 神奈川県横浜市鶴見区の汐田総合病院(261床)は、2月2日、入院患者13人と職員2人の計15人がインフルエンザに集団感染し、うち70~80歳代の男性入院患者3人が死亡したと発表した。同病院によると、死亡した3人は発熱などの症状を訴え、1月30日午後から31日朝にかけて肺炎で死亡。3人は肺疾患や肺癌などで入院中だったという。残る12人については、命に別条はないという。

 病院は会見を開き、感染した患者13人からいずれもインフルエンザA型の陽性反応が出たと明らかにしたそうです。

(追記) 2013年2月4日(月)配信の毎日新聞の記事からです。

 宮城県仙台市泉区の「仙台徳洲会病院」(病床数305)は2月4日、入院患者10人と看護師4人の計14人がインフルエンザに集団感染し、このうち80代男性と70代女性の患者2人が死亡したと発表した。12人は快方に向かっているという。同病院によると、女性は肺炎で、男性は腰椎骨折などでそれぞれ入院していたが、1月30日から2月2日までにインフルエンザを発症し、女性は1日、男性は3日に死亡した。14人からはいずれもインフルエンザA型の陽性反応が出たという。

(参考) 2013年2月5日(火)配信の読売新聞の記事からです。

 秋田県秋田市南通みその町の中通総合病院(539床)は2月5日、入院患者20人と職員29人の計49人が1月24日以降、インフルエンザA型に集団感染したと発表した。このうち80歳代男性が2月4日、70歳代女性が5日に死亡した。現時点で、感染と死亡との因果関係は不明という。同病院によると、男性の直接的な死因は肺癌、女性は鬱血性心不全だった。

 一方、青森県むつ市小川町のむつ総合病院(434床)でも1月、入院患者と職員計82人がインフルエンザA型に集団感染していたことが分かった。うち60歳代の女性患者が死亡し、同病院は「感染が持病の心臓病を悪化させた一因」としている。同病院によると、女性は1月4日、拡張型心筋症で入院。22日夜に高熱を発症し、31日に心不全で死亡した。


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