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2月3日配信の「フジサンケイ ビジネスアイ」の記事によると、「エアアジア・ジャパン」が国土交通省から航空法に基づく航空事業許可を取得したそうです。エアアジア・ジャパンは、2012年10月に「ソウル(仁川)」、「釜山」への乗り入れを予定しています。航空運賃は5月に発表されるようですが、大手の航空会社の2分の1から3分の1ほどに設定されるようです。
(2012年10月15日配信のエアアジアからのメールの画像)
(追記) 2012年10月10日、エアアジアは「成田-仁川線」を10月28日から運航すると発表し、片道運賃の最安値を6,980円と大手航空会社の半額以下に設定しました。「成田-釜山線」は11月28日を予定してるようです。
LCCの運賃は予約時期や出発時間などで大きく変動し、「成田-仁川線」は6,980円~2万9,980円で、それに荷物1個を預け、座席指定をしたときの諸費用3,000円ほどを加えるとおよそ1万円から3万3,000円ほどになります。大手航空会社の1万8,000円から2万円前後~と比べると、およそ半額ほどだといえます。(追記 終わり)
韓国に出かけるときには独り旅が多く、夫と息子はお留守番です。夫に一緒に行くように誘うのですが、「そのコストをかけて出かけるほど関心が持てなくてね」と断られてしまいます。でも、地図に強い夫を連れて行った方が食べ歩きに便利ですし、少食な私はひとりでは食べ切れないので、食べたい物をいろいろと注文することができません。高速バス並で韓国に行けるならば、コスト意識の強い夫も「これならば行こう!」と言うかと思うとうきうきします。
運賃はいくらに設定されるのでしょうか。エアアジア・ジャパンは、ANAとエアアジア(AirAsia)が共同で出資し、2011年8月に設立された日本の格安航空会社 (LCC、Low Cost Carrier) です。LCC(Low Cost Carrier、ローコストキャリア)は、効率的な運営をすることで、コストを低く抑え、低価格で運賃を提供する航空会社です。代表的なものに、アメリカのサウスウエスト航空、イギリスのイージージェット、マレーシアのエアアジアなどがあります。
LCCは、(1) 航空機の機種の統一(パイロットの教育にかける費用を抑えることができる。航空機の免許は機種ごとに必要なのだが、機種を統一すれば、教育費用が少なくて済む。整備士についても同様なことが言える)、(2) 空港施設使用料の抑制(航空会社は空港に対して、着陸料や停留料、手荷物取り扱い施設使用料、旅客搭乗橋施設使用料(搭乗橋を利用しなければ、支払う必要はない)などを支払う。この使用料の安いLCC専用ターミナルを利用したり、都市圏の基幹空港(プライマリー空港)ではなく大都市周辺の2次的空港(セカンダリー空港)を利用する)、(3) 機内食などのサービスの有料化、(4) インターネットを利用した航空券の直接販売、などで格安運賃を実現しています。
関西国際空港では、航空機の最大離陸重量1トン当たり2,300円が着陸料として必要で、例えば、最大離陸重量(Maximum Takeoff Weight、MTOW)276トンのボーイング777の1回あたりの着陸料は、2,300(円/トン)×276(トン)=634,800円になります。また、離着陸等施設を6時間以上使用して停留する場合、その停留時間24時間ごとに、1トン当たり200円が停留料として必要で、例えば、ボーイング777が6~24時間停留すると、200(円/トン)×276(トン)=55,200円になります。乗客を300人~400人とすると、着陸料と停留料だけで、1人当たり(満席として)1,700円から2,300円かかることになります。これに燃料費などが加わります。
航空会社の採算性を示す指数に「ユニットコスト(unit cost、単価)」があります。総コストを座席キロ(1席を1キロ運ぶ)で割ったものをユニットコストといい、それが低いほど、航空運賃を低く設定できます。ユニットコストは、JALやANAで15円、ルフトハンザで13円です。シンガポール航空、アメリカン航空、スカイマークで7円~9円です。ところが、LCCである「サウスウエスト航空(Southwest Airlines)」で5円、「ライアンエア(Ryanair)」で3円、「エアアジア(AirAsia)」で2.5円ほどなのだそうです。このデータを信用すると、エアアジアはANAの6分の1のコストで飛行機を飛ばしていることになります。成田-釜山間を1,000kmほどとすると、エアアジアでは1人当たり2,500円ほどが総コストとしてかかることになります。
(注) LCCは航空機を空港に停留させる時間を減らし、経費節減を図っています。同じ経路を行ったり来たりするシャトルバスだと考えればいいでしょう。それも着くとすぐにとんぼ返りをするバスです。道路が渋滞するとスケジュール通りに運行することが難しくなります。成田空港は航空機の離発着回数に比して滑走路の少ない空港で、航空機の混雑する空港です。生じた遅延が徐々に累積していきます。
2012年8月に国内線での運航を始めたエアアジア・ジャパンは、予定時刻の15分以内に出発した便数の割合が8月が40%前後、9月が60%前後だったようです。これを大手航空会社の日本航空と比較してみましょう。日本航空は90%以上と比較になりません。日本航空は余裕を持ったスケジュールで運航しているからです。当然コストもかかりますから、LCCと比べると航空運賃は割高になります。
以前、シンガポールからタイ(昔のドンムアン空港)に飛んだとき、1時間以上着陸が遅れ、迎えを頼んでいたホテル手配の車の運転手のご機嫌を大きく損ねたということがありました。それからというもの、LCCの最終便を利用することは控えています。遅延はまだしも、欠航になるというリスクも大いにあるのです。(注 終わり)
今までエアアジアで、シンガポール、マレーシア、ベトナム、バリなどに飛び、韓国には、エアプサンを利用しましたが、成田-釜山は、一日一便往復であり、スケジュールがあまり有利でない(午後に成田を発ち、午前に釜山を発たなければならない)ので、不便だと感じていました。しかし、これからはこの秋に就航予定のエアアジアを利用して度々韓国に食べ歩きに行けそうです。最近、鍋などの下味に使っている韓国の化学調味料無添加のダシの買出しも気軽に行けそうです。
(参考) 「LCC(格安航空会社)の「エアプサン(Air Busan)」で釜山の旅へ。」
エアアジア・ジャパンの岩片和行社長は、「成田という基本的にコストの高いところで始めるが、きちんとコストを下げて、バスのように使ってもらえるよう取り組んでいきたい」と述べ、成田国際空港株式会社と「着陸料」の引き下げ交渉を進めるなど、就航に向けて準備作業を本格化させる考えを明らかにしたようです。
夫が納得するような運賃であることを期待しています。
(記事は、2月の最初に書いたのですが、いつも夫の「検証」(記事をより正確にするためなのだそうです)を受けなければならず、息子「健人」の通っている中学校の広報紙を発行する広報委員になった夫は忙しかったらしく、検証が進まず、なかなか「公開する」という扱いにはならず、そのうちインフルエンザの流行が始まり、インフルエンザの記事を「健人のパパ」というハンドルネームで書いている夫はそちらの方に気が行ってしまったようで、インフルエンザのピークも過ぎようとしているので、ようやく公開ということになりました。厄介な夫を持ったものです)
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