POWERFUL MOMが行く!
多忙な中でも,美味しい物を食べ歩き,料理を工夫し,旅行を楽しむ私の日常を綴ります。
 





 我が家では、テレビを見ることはあまり多くはありません。一番早く家に帰ってくる我が子「健人」は、宿題を後回しにして音楽(クラシックを聴いていたと思ったら今はジャズを聴いています)を聴きながら、パソコンを開きネットサーフィンです。“YouTube”や「ニコニコ動画」といったネット動画のファンでもあります。一番遅く帰ってくる妻「あみ」も、帰るとすぐにパソコンを開き、メールチェックです。食事を済ませると今度は旅行の下調べでパソコンの前に座ります。ときには、Gyaoで韓流ドラマの「ホテリアー」を見ています。
 
 2人とも言います。「テレビが面白くないの。制作費を安く抑えるためだと思うんだけど、お笑いタレントを使った番組が多くてね。クイズ番組で高尚さを装っているけど、やっぱり底が浅いのね。」(妻)「食べる番組が多くて。面白くないんだ。ぼくが楽しみにしているのは「名探偵コナン」くらいかな。」(息子)

 それでも、我が家にはテレビが必要です。朝、テレビ番組を時計代わりにして、2人とも出かけていきます。出かけるのが一番遅い私も朝のワイドショーを横目で見ながら出かける仕度をしています。パソコンを受動的に扱うことは難しい。クリックをしないと次の情報が見られません。Yahoo!のニュースは、ページを開いて読まなければなりません。しかし、テレビは耳を傾けるだけでいいのです。

 2011年7月以降もテレビを見続けるには、いわゆる「地デジ(地上波デジタル放送)」対策をしなくてはいけません。我が家では、健人が小さいとき、アニメ番組などを見せるために、CATVに加入しました。しかし、小学3年生頃になるとそれも見なくなりました。5~6歳からパソコンを自由に扱えるようになるとテレビから離れていったのです。我が家のテレビは年季の入ったブラウン管テレビです。CATVは、「Bデジプラス」という地デジがアナログテレビで見られる月額利用料2,520円のコースに変えて続けていました。

 妻「月2,520円、払っているでしょ。地デジのアンテナにしたら、それがかからなくなるんでしょ。もったいないわよ。」
 私「でもね、アンテナ工事には3万円から5万円ほどかかるんだよ。ケーズデンキで尋ねてみたんだ。」 
  「ずいぶん幅があるわね。」
  「電波の受信状況でアンテナの種類を変えたり、ブースターを入れたりして、機器代もかかるのさ。」
  「ブースターって?」
  「受信した電波を増幅する機器さ。弱い電波を強めるものかな。」
  「電波の強さで、アンテナも変えるってことね。」
  「そう。それに受信した電波は同軸ケーブルという線でアンテナからテレビまで持ってくるんだけど、太さが3C、4C、5Cと3種類あってね、一番細い3Cだと途中で弱まってテレビが映らないということもあるんだ。だから、いままでの線が3Cだと張り替えなくっちゃならなくなるんだ。」
  「うちはどうなの?」
  「残念だけど、3Cという一番細いやつ。」
  「ケーブルテレビは見れてるじゃない。」
  「ケーブルテレビのテレビ信号は、強くてね。細くてもへこたれないのさ。」
  「いくらかかりそう?」
  「分からないね。でも、3万円じゃ済まないかも。」
  「ケーブルテレビだと、1年で3万円くらいかかるでしょ。5万円なら、20か月分よね、、、お父さん、自分で工事できない?」
  「2階の屋根にどうやって登るんだい? そんな長い梯子は持っていないよ。それに、間違って屋根から落ちたら、大変なことになるよ。」
  「そうね、、、」

 この話はここで立ち消えになるはずでした。ところが、数か月経って、ポストに投函されていたチラシを見ていた健人が尋ねてきます。「平面アンテナって何?」「知らないな。素子のないアンテナのことだと思うんだけど、チラシにアンテナの型番が載っているから、ネットで調べてごらん。」




 健人「わかったよ、お父さん。壁に取り付けるアンテナだって。ベランダのマストでもいいみたいだよ。」
 私「へえ、時代は進んでいるんだね。室内アンテナのでっかい版かな。」 
   「30cm×52cmくらいだって。」
  「大きいね。そんなの壁に付けて大丈夫かな。重さはどのくらいなの。」
   「2.1kgだって。」
  「それほど重くないんだ。」
   「うちで付けられるんじゃない? 2階の屋根に登らなくてもいいんだから。」
  「玄関の上の屋根に脚立を乗せれば、できそうだけどね。」
   「付けようよ。」
  「でもね、屋根の上に付けないんだから、地デジの電波を出している電波塔方向に家があると邪魔されて、電波を受信できないよ。」
   「調べてみるね。」
 ………
   「ここは東京タワーから電波を出しているみたい。南南東の方向かな。」
  「南南東の方向なの! 障害物となる家ないじゃないか。お父さん、アンテナ、つけなきゃダメ?」
   「ダメだろうね、お母さんに言えば、「絶対やって」って言うよ。アンテナ、1万円くらいだし。」
  「そこを内緒に。お父さん、面倒くさい。仕事休まなきゃなんないし。」
  (台所から妻が現れて)「やってよ、お父さん。仕事休んだって、こっちの方が得よ。」
  「聞いていたか。」
  「聞こえるわよ。お父さん、自分じゃ分からないようだけど、声でかい! ご近所にも聞こえていたかもよ。」 



 ネットで、ブースター内蔵のDXアンテナの「地上デジタル放送用平面アンテナ」UAD1800を注文しました。渋る私に、妻と子は「9月10日までは配送料無料で、10,580円なんだって。注文するなら今よ!」 通販の会社と妻と子が結託して、私を追い込んでいきます。OKを出さざるを得ませんでした。



 日曜大工、昔は好きでした。しかし、歳をとるとともにそういうことも面倒になり、家に残ったのは電動ドリル、電動ノコ、電動ドライバー、充電式インパクトドライバーなどの工具類。妻には邪魔者扱いされていたのですが、その立場を回復することになります。玄関上の屋根に脚立を立て、2階の屋根の近くのモルタル壁に電動ドリルで穴を開け、取付金具をインパクトドライバーでネジ留めです。意外と簡単でした。30分もかからなかった。



 しかし、問題だったのは屋根裏。連日の猛暑で、屋根裏は熱が籠もって10分もいれば、滴る汗で衣服が濡れてきます。手に持ったF型接栓を腕から噴き出した汗で滑らせて下に落としてしまいそうです。アンテナ工事の注文を受けた電気屋はこのサウナのような状態の屋根裏で工事をしているのでしょうね。同情に耐えません。結局、日中の作業は断念し、夜を待つことになります。

 さほど涼しくはなっていない中での作業でした。同軸ケーブルを2階から1階へと壁の中を通すのです。これが大変でした。通らない! 柔らかい紐をまず通して、それにケーブルを括って引っ張ればいいことは分かってはいたのですが、その紐がない。泥棒を捕らえてから縄を綯うように準備不足です。夜ですから店はすでに閉まっています。紐を買いにもいけません。

 ただ、ひたすら硬いケーブルを壁の中に入れては通っていないので引き抜くという繰り返し。なかなか通りません。1時間ほど試みたのですがダメ。気がついたのが昔、どの部屋でもインターネットに繋げるように配線してあったLANケーブル。いまでは無線LANにしてしまったので、不要になったLANケーブル。それに括りつけて引っ張ることにしました。通りました、あっさりと。



 屋根裏には無線LANの親機を取り付けていたことがあったので、アウトレット(コンセント)をつけてありました。アンテナのブースターに給電する電源部を柱に取り付けて、F型接栓をつけたケーブルを繋いで完成です。昼のうちに、地上波デジタルチューナーと小型14インチのテレビを2階に運び、窓からケーブルを引き入れて、アンテナ→電源部→チューナー→テレビと接続し、健人の協力を仰いで、アンテナ方向は決めて固定してあります。

 映りました。ああ、疲れた。

 必要だったもの。

(1)アンテナ(10,480円)
(2)5Cの同軸ケーブル(15mで、1,480円)
(3)F型接栓(10個入りで680円)
(4)ねじ類
(5)地上波デジタルチューナー(ホームセンターで見つけた3,980円の安いもの)
(6)工具類
(7)脚立
(8)息子の協力
(9)体力と辛抱強さ

※ こちらの記事もあわせてお読み下さい。「我が家の「地デジカ」に命じられて、アンテナUAD1800を設置した話

                (この項 健人のパパ) 

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