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 イタリア語の動詞は、「語幹」と「活用語尾」の2つの部分から構成されています。「語幹」は、その動詞がどのような動作や状態を表すものなのかを伝え、「活用語尾」は、主語(人称と数)、時制(現在、過去(半過去、近過去、遠過去、大過去)、未来)、法(直説法、接続法、条件法、、、)などの文法的な情報を伝えます。

 動詞には、規則変化をするものと不規則変化をするものがあり、規則変化動詞は、活用語尾の形で「are動詞(アレどうし)」、「ere動詞(エレどうし)」、「ire動詞(イレどうし)」の3つに分類されます。しかし、3つに分類されても、1人称(単数、複数)、2人称単数では同じ活用語尾を持ちます。これを覚えるのには大きな負担はないでしょう。



  Devo studiare l'italiano. (例文 1)= I must study Italian. (私はイタリア語を勉強しなければなりません。)

 例文1に使われている“studiare”(勉強する)という規則動詞を活用させて見ましょう。語尾に“-are”という形がありますから、「are動詞」です。「語幹」は、“studi”、「活用語尾」は、“are”です。上記のルールに、「“i”が重複するときは、語幹から“i”を落とす」というルールを加えて活用させると、次の表になります。



 難しくないじゃないか、という反応が返ってきそうです。たしかに難しくありません。しかし、動詞の活用はこれだけではありません。直説法には、現在、半過去、遠過去、未来の4つの活用があり、そのほかに接続法現在、接続法半過去、命令法、条件法の活用があります。例えば、直説法半過去の活用は次の表になります。いままでの活用に“-av-”を挟むだけじゃないかと言われればたしかにそうなのです(-av-+-iamo→-avamoのみ例外)が、1つの動詞に活用が8種類ほどもあるのに驚きです。法と時制(8種類)×人称(3種類)×数(2種類)=48になりますから、活用語尾は48種類もあるのでしょうか。



 「半過去」とは何なのでしょう。耳慣れない文法用語です。「現代イタリア語入門講座」(興松 明著、東洋書店1980年刊)によれば、「他の過去時制が過去を点的に表現するのに反して」、「半過去」は、「線的に表現する」時制なのだそうです。点的? 線的? ・・・「線的」とは、「過去における動作や状態を時間の継続という観点で」捉えることを言うようです。

 具体的には、
(1) 過去において、2つ以上の状態、動作が並行して同時になされていたこと
       (例) 妻が夕食を用意している間、私は映画「ローマの休日」を見ていました。
(2) 過去に習慣的、反復的に動作や行為が繰り返されいたこと
       (例) 若い頃は、私はよく映画を見に映画館に行ったものです。
などを表現するときに用いられる時制なのだそうです。
     
  Mentre il figlio guardava la televisione, studiavo l'italiano. (例文 2)
  /メントレ イル フィーリョ グアルダーヴァ ラ テレヴィジオーネ、ストゥディアーヴォ ラタリアーノ/
While my son was watching TV, I studied Italian. (息子がテレビを見ている間に、私はイタリア語を勉強しました。)


※ mentre … 音/メントレ/。英語の“while”に相当する接続詞。「~している間に」。
※ figlio … 音/フィーリョ/に近い。「息子」。冠詞がついて、il figlio。“mio figlio”とすると、“my son”と強調している感じになようです。
※ “gli”の発音は、「舌の先を下の歯の後ろにあて、/イ/の口をして発音をする」音なのだそうですが、どんな音? 「リィ」では通じないのかな?
※ guardare … 音/グアルダーレ/。「見る」。この「are動詞」の「語幹」は、“guard-”で、直説法半過去の3人称単数形は、「活用語尾」を“-ava”にします」。“guardava”で、/グアルダーヴァ/になります。
※ televisione … 音/テレヴィジオーネ/。冠詞がついて、la televisione。

      (この項 健人のパパ)

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