POWERFUL MOMが行く!
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 インフルエンザウイルスは1週間の平均気温が10℃を下回ると大増殖を起こすと言われています。冬の「寒くて」、「乾燥した」時期にウイルスは増殖し流行します。夏は「気温が高く」、「湿度も高い」ため流行はしないのだそうです。
 インフルエンザは、冬の時期、北半球では11月から3月、南半球では5月から9月に流行することが広く知られています。しかし、「閉鎖環境」があって、人が密集すれば、インフルエンザの感染は拡大します。今回のいわゆる「新型インフルエンザ(インフルエンザA)」も流行期とはずれていましたが、「閉鎖環境」に近いものがある「学校」で感染が拡大しました。
 シドニーやメルボルンのあるオーストラリアの南部は、これから「多湿」で「気温の高い」時期に入ろうとしている日本とは逆に、インフルエンザウイルスが感染を拡大するのに都合のよい「乾燥した」「気温の低い」冬の時期を迎えようとしています。



 2009年5月28日配信の朝日新聞の記事からです。

 オーストラリア保健・高齢者問題省は5月28日、同国内での新型の豚インフルエンザ感染者数が計147人になったと発表した。豪州では26日から感染者が急増している。これから冬に向かう南半球では感染の拡大が心配されており、豪政府は抗ウイルス薬を大量購入するなど本格的な感染拡大防止に乗り出した。同省によると、26日時点の感染者数は39人だったが、27日には66人に増え、28日に147人になった。

 6月3日世界標準時6時の時点でWHOに報告のあった数字は、累積合計で501名、前回報告(6月1日累積合計297名増加150名)からは204名が増加しています。日本と比較するならば、同日の日本の累積合計は385名、前回報告からは15名が増加しています。

 WHOの報告から見てみると、5月25日 累積合計16名 増加数4名/ 5月26日 累積合計19名 増加数34名/ 5月27日 累積合計39名 増加数20名/ 5月29日 累積合計147名 増加数108名/ 6月 1日 累積合計297名 増加数150名/ 6月 3日 累積合計501名 増加数204名とオーストラリアでのインフルエンザA(A/H1N1v)の感染者は急増していっています。(追記)6月 5日 累積合計876名 増加数375名/ 6月 8日 累積合計1051名 増加数175名/ 6月10日 累積合計1224名 増加数173名
/ 6月12日 累積合計1307名 増加数83名/ 6月15日 累積合計1823名 増加数516名/ 6月17日 累積合計2112名 増加数289名



 2009年6月3日配信の中国新聞の記事です。

 世界保健機関(WHO)は6月2日、新型インフルエンザの警戒水準(フェーズ)について現行の「5」から、世界的大流行(パンデミック)認定を意味する「6」への引き上げに向けた検討を再開した。フクダ事務局長補代理は同日の定例記者会見で、欧州や日本、オーストラリアでの感染状況を例に挙げ「フェーズ6に近づいている」(“We are getting closer to phase six.”“The countries in transition are moving towards community-type spread and include the UK, Spain, Japan, Chile and Australia.”“But we are still waiting for evidence of widespread community activity, so that's why we are not in phase six yet.”)と言明した。
 別のWHO当局者らによると、特にオーストラリアで感染ルートが特定できない「持続感染」が確認されるおそれが出ており、WHOは水準引き上げの条件が整ってきたとの判断を強めている模様だ。


 日本では、「新型インフルエンザ熱」は冷めたようです。薬局などから一時消えた「マスク」もいまでは姿を現しています。混んだ列車内でのマスク姿も減ってきているような気がします。はじめからマスクをしていた人はかけ続けていますが、今回の「騒動」でかけ始めた人はもう外しています。消えたマスクはどこに行ったのでしょう。家の中で次の流行を待って眠っているのでしょうか。「咳エチケット」は定着したのでしょうか。

 オーストラリアでこれから起こることは、日本の今期の冬のインフルエンザの流行を見極める上で非常に大事です。今後の2~3か月は目を離せません。備えあれば憂えなし、です。萎縮せずに人生を楽しむためには、知識を豊富にしておくことです。リスクを減らしつつ、積極的に行動する、というスタンスを私たち家族はとっています。次の海外旅行の準備に時間があれば、パソコンの前に座っています。さて、目的地をどれに絞ろうかな。

 中国新聞の記事の続きです。

 患者の全般的な症状の重さについてフクダ氏は「軽微(マイルド)というより中間(モデレート)」と述べ、これまで「大半の患者は軽微」などとしていた表現を強め「軽微」よりやや重いとの判断に傾いている(“This infection can be fatal - in those who have underlying medical conditions, pregnant women and in some people who were otherwise healthy.” )ことを明らかにした。
 WHOは感染者の地理的な拡大という従来の基準を基に、5月初旬には大流行を宣言する方針をほぼ固めていた。しかしその後、英国など一部の加盟国が「安易な大流行宣言は社会を混乱させる」などと慎重な対応を要求。これを受けWHOは、症状の重さや南半球での感染拡大を加味した「新基準」の検討に入っていた。
 フクダ氏は今後「軽微(mild)」「中間(moderate)」「重度(severe)」の3段階の表示方法などによる症状の評価方法を早急に確立、水準を引き上げても各国政府の過剰反応を招かないような「より状況に応じた」対応指針を提供すると説明。大流行宣言に向けた環境整備を急ぐ方針を示した。


           (この項 健人のパパ) 

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