Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

早朝に(DE BON MATIN )

2013年02月05日 | フランス映画祭
オンラインで開催中のフランス映画祭『マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル』にて
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
日本未公開フィルムを観賞♪


DE BON MATIN(早朝に)
2011年 フランス
監督 : Jean-Marc Moutout
俳優 : Jean-Pierre Darroussin, Valérie Dréville, Xavier Beauvois, Yannick Renier, Laurent Delbecque

月曜の早朝。
ポールは歯をみがき、スーツに着替え、静かに身支度を整えて
いつものように勤め先の銀行に向かう。
会議室にいくと、スッと迷い無く鞄から取り出したのは、拳銃。
(えっー!! いきなり?!)←こころの声。

上司を見るやいなや、すぐさま引き金をひく。撃つ。撃つ。撃つ。
(えええっっーーー!!)

いやあ、雰囲気からして、自殺するんだろうな・・・と。
どうなってんの。ひどいよ。
なぜ彼がこの凶行に及んだのか。
彼の仕事を通して感じて来たこと、上司や同僚との会話や、妻や息子との関係が綴られていく。

これがもし、日本で同じ設定で作品をつくったとしたら、
まさに、はまり役と思えるような俳優さんが起用されて
社会の軋轢によって彼が歪められていく様子を、1コマずつ1表情ずつに
観客の得心のいくような演技をみせてくれるような気がする。

しかし、本作では、過去は淡々と綴られ、薄っぺらだ。
現在と過去が交差して、区別がつかなくなる。
それが空々しくって、心の闇にはいりこんでいくような怖さがあった。

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