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No791『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』~渋くて、かっこいい原田さん~

「♪ 私があなたに惚れたのはちょうど十九の春でした~
いまさら離縁というならば、もとの十九にしておくれ~」
沖縄民謡「十九の春」を、
撃たれて、瀕死の原田芳雄が口ずさむ。
その歌を聞きながら、倍賞美津子が、機関銃をぶっぱなして
地元のやくざたちを撃つ。
原田さんの声はどこか温かくて優しくて、泣ける。

九条シネ・ヌーヴォでの反原発×映画特集の1本。
昨日は『原子力戦争』(黒木和雄監督)。
両日とも、8割以上のお客さんで埋まり、
スクリーンで観ようと駆けつけたお客さんの多さと原田さんの人気を感じた。
(残念ながら、大半が中高年齢層だけれど)

シネ・ヌーヴォの壁には、映画人のサインがいっぱいあるのだけれど
その中に、原田さんのサインがあることを、今日、知人に教えてもらった。
ちょうど自販機の反対側の壁のポスターの上。
スタッフの人が目印をつけてくれた。

『原子力戦争』では、白いスーツ姿で登場し、
実際に、福島原発の中に入ろうとする場面がある。
原田さんと、それを映すカメラマンやスタッフとを
撮影禁止だと制止する受付の警備員たち。
突然、出現した、ドキュメンタリーのような場面に驚いたが、
発電所に至る道路が広くて立派だったのが
印象に残った。

本作『生きてるうちが~』は、見終わって単純に元気が出る。
「あふれる情熱、みなぎる若さ、協同一致団結、ファイト!」の
マリアの言葉に
「ファイト!」と声を返す倍賞美津子。
「バーバラですよー、ご飯たべたァ?」と叫んでみよう。
いつもこけてばかりの、平田満もいい。

原子力発電所で働く原発ジプシーと呼ばれる男たちを描き、
原子炉での事故が、秘密裏に処理され、
警察と地元やくざがつるんでいて、という設定。

森崎東監督、さすが、映画魂と気合いのこもった一作。

 

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