goo

No34「風の痛み」シルヴィオ・ソルディーニ監督

「イタリア映画祭傑作選」のプログラムの1本。
生まれ育った国を出て、西へ流れ
異国の地の工場で働く作家志望の主人公トビアシュ。
小さな頃に別れた親友リースを
自分の将来の恋人と強く信じている。

工場で働く者の中に
偶然、一児の母となっているリースを発見。
トビアシュは、ストーカーと呼びたいくらい、
執拗に、こっそり、リースを追いかける。

あまりの一途さに
気持ち悪いと思いながらも、なぜか目が離せない。

ついにトビアシュはリースに声をかけ、
名を名乗り、絆を回復していく。

二人が何度も一緒に乗る、工場までの往復につかう
循環バスの黄色い車体と
バスを追いかけるトビアシュの自転車の姿が心に残る。

淡々としたストーリーの中に、
なにか、澱のようなものが残っている。

ラストシーンの
海辺で戯れる二人の回りで
ひたひたと揺れる水面がきれいだった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« No33「血と... No35「アイ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。